読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

女ごころ -お鳥見女房- 諸田玲子 小説新潮10月号

2011-10-08 17:57:11 | 読んだ
「お鳥見女房」の新シリーズ第1話である。

前シリーズでは、お鳥見女房こと矢島珠世の長男・久太郎が、お鳥見役の裏の仕事である「隠密」のため出かけた先で、手先というか協力者の裏切りにあい記憶喪失となり、更に助けてもらった娘に惚れられ、という事件を縦糸に、矢島家や石塚家の人々の生活を横糸に描かれていた。

さて、今シリーズは?と、楽しみに読み始めたのである。

矢島家は久太郎の事件以後「おめでた続き」だそうで、次女の君江が4月に初子を産んだ、夏には久太郎の妻で鷹姫こと恵以の懐妊がわかった。更に、石塚家の長女・里の祝言が行われた。
また、長女・幸江の長男の新太郎の元服も間近である。
ただ、次男の久之助の妻・綾が昨年流産していた。

というわけで、今回は次男・久之助の話である。
久之助は、妻とともに永坂甚兵衛の養子となったが、家督を譲られそうである。
家督を譲られると、来年、上方在番が回ってくる。
そうすると、傷心の妻を残していかなければならない。

というように妻を思いやる久之助であるが、ある日、赤子を抱いた女と長屋に入っていくところを綾に見られてしまう。

さて、その女は誰か?
綾は「書置き」というか「去り状」を残して、永坂家を出て行ってしまう。

これを珠世がものすごく上手に解決をするのである。

更に、綾もものすごく強く立ち直るのである。
そういう綾を珠世は「あっぱれ」と思う。

まあ、兎も角、お鳥見女房の1話一話ははずれがない。
秋の夜長に、1話づつ読むのも悪くない。というわけで文庫第5弾「巣立ち」が発売されたので、早速購入した。ゆっくり読むこととしよう。

更に、単行本では第6弾「幽霊の涙」が発売された。これが今回始まったシリーズの前のシリーズだ。でも、文庫まで待とう。


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