読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

クラッシュ・ギャルズが輝いた時代 柳澤健 オール読物2010年9月号

2011-03-01 22:25:38 | 読んだ
本を片付けていたら、何気なく目に付いた。
買ったときは気づかなかったらしい。

というわけで、片付け中断して読みふけったのである。

クラッシュ・ギャルズは女子プロレスリングで一時代を築いたタッグコンビである。
そしてクラッシュ・ギャルズは長与千種とライオネス飛鳥のコンビである。

クラッシュ・ギャルズが結成されたのは1983年とある。
そして大ブレイクしたのは’84年以降。
二人が引退したのは’90年である。

私も一時期女子プロレスにはまったことがある。
それは’95年から’00年くらいである。

それで’00年にクラッシュ・ギャルズは再結成される。
ということから、実際にクラッシュ・ギャルズの試合を観てはいない。
だから「ダブル正拳突き」だとか「サソリ固め」「マンハッタン殺法」といわれてもピンンとこない。
しかし、私がはまっていた時代でも長与と飛鳥は特別な存在であった。

さてこのノンフィクションは、長与と飛鳥の生い立ちが語られている。
どうみても幸福とはいえない子供時代を二人は過ごしている。
これだけでも読みごたえがある。

彼女達はプロレスラーになって平凡ではない人生を送っているが、プロレスラーにならなくても平凡な人生ではなかったろう、と思う。
そして、プロレスラーになって本当に良かったと思うのである。

生い立ちだけでなく、興味を惹かれたのは彼女達のプロレス観であり、他のレスラー達のプロレス観である。

多くの人たちがプロレスをちょっと引いて見ていると思う。
長与千草がいったんプロレスを引退をして『プロレスは色物としか見られていない』と言うことに気づいて、ガッカリするという文章がある。

プロレスというのは鍛えられた体と、緻密な考えがないと出来ないのだと思う。

何回か見に行ったのであるが、一流になればなるほど「投げられ方」というか技の受け方がうまいのである。
大きく大きく投げられ、派手に派手に技を受けてくれる。
そういうことができるために選手は練習をしている。

こういうことを彼女達は復帰して「見せる」のである。
観客を興奮させ、泣かせ、喜ばせ、怒らせ、悲しませ、驚かせるために、彼女達は一生懸命プロレスをするのである。

プロレスに対する偏見のようなものに彼女達は立ち向かったのである。

現在二人は引退をしている。
プロレスから離れて何を考えいるのか、そいうところも読んでみたかった。

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