読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

吉田類の酒場放浪記 2杯目 TBSサービス

2010-10-07 23:13:18 | 読んだ
月曜夜9時、BSのTBSで放送されている「吉田類の酒場放浪記」の2冊目である。
題名では「2杯目」ということになっている。

「B級グルメ」なんて世の中では流行しているようであるが、この番組で紹介する店(居酒屋)は「級」なんてつけられない。

見ようによっては全てA級といってもいいだろうし、いやいやC或いはDもしかしたらZではないか、なんてのもある。

外観だけで見れば、絶対にその扉を開けないだろう店だっていっぱい登場する。
だけど中に入ってみれば(吉田類氏が)非常に素晴らしい店だったりする。

ときどき「はずれ」みたいな店もあるけれど、テレビを見ているとほんとワクワク・ドキドキする。

さて、本書では30の店が紹介されている。

紹介される店、料理、全部確かめてみたくなる。
しかし、吉田類さんのように全部おいしく呑み食べることは出来ないだろう。

なにしろ吉田さんは、ビールでも日本酒でも焼酎でも、好き嫌いなく呑む。
ビールなら、ナマであろうがビンであろうが、アサヒのドライであろうがキリンであろうが或いはエビスであろうが、更に時には黒だったりハーフ&ハーフであったり、なんでもござれである。

また「とりあえずビール」というのにもこだわらない。
隣で飲んでいる人のものがおいしそうであれば、サワー類だってかまわない。
ホッピーだって、その店の作り方でOKである。

酒はぬる燗がすきといいながら、結構「冷や」もやっている。

兎も角おいしそうに呑む。

で、つまみだってなんでもいいのである。
猫舌で、時にはからし類をいっぱいつけたりするが、おいしくいただくのである。

吉田さんは俳人でもある。
だから、最後には一句なのである。

テレビで見るよりも、本で読んだほうが、伝わってくる。

本書から私の好きな句をいくつか紹介する。

 夜桜や 天に猫の目 ひとつあり

 紅椿 ほどけて落ちぬ 妓楼跡

 でも空は 真夏の青よ 別れみち


ゆっくりと酒を呑みたい、文庫本を片手に。

と思うのであるが、世の中そううまくはいかないようである。

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