読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

俥宿の女房-新御宿かわせみ- 平岩弓枝 オール読物12月号

2008-12-01 23:58:47 | 読んだ
俥宿「大黒屋」が今回の物語の舞台である。

主人の大黒屋弥平は、房州の漁師のせがれで江戸に出てきて爪に火をともすようにして成り上がった男。その妻の津也子は御一新まで刀剣や甲冑を商う大店の娘で、御一新で没落し、身勝手で貪欲な大黒屋に嫁いだ。

<いかにもといわんばかりの設定であります>

更に大黒屋には妾がいてその間に息子もいる。
その息子を本宅につれてきたところ、折悪しく風邪で臥せっていた津也子から伝染されたかして、大層な風邪をひいてしまった。

津也子は、畝源太郎の母と知り合いという縁を頼って、神林麻太郎に妾の息子の診察を頼むが、一足遅く亡くなってしまう。
その息子の葬儀では妾から津也子は罵声を浴び暴力を受ける。

その後、大黒屋と妾の間で諍いが起こる。
妾の父親・弥平は「その人でなし、人の皮着た畜生と別れろ」「別れないのならお前たち二人を殺して俺も死ぬ」と娘に叫ぶ。

と、そのとき大黒屋が口から血を出し倒れる。
今度は神林麻太郎は間に合い、大黒屋を助ける。

妾宅で10日ほど病臥したあと周囲のとめるのをふりきり大黒屋は本宅に帰る。
が、そのあと、大黒屋は妾宅で、妾とその父親と3人で河豚の毒にあたり亡くなる。

残った大黒屋は津也子が主人となり大繁盛する。

ところが・・・・
大黒屋がなくなったのは本当に河豚の毒だったのか?
津也子と車夫とは何かの関係があったのではないか?

というような疑問が起こり、麻太郎と千春は推理する。

というのが物語の柱なのであるが、そんなことより今回は、畝源太郎と麻生花世との関係が進展したのである。
花世ファンの私としては、今後そちらの展開が非常に気になるのである。

兎も角ラストは見逃せない、怒涛のような展開である。

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コメント (1)
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