尾形修一の紫陽花(あじさい)通信

教員免許更新制に反対して2011年3月、都立高教員を退職。教育や政治、映画や本を中心に思うことを発信していきます。

「夏バテは脳の疲れ」という話

2022年08月16日 22時59分26秒 | 自分の話&日記
 今日(2022年8月16日)は、またまた東京も「猛暑日」だった。35度以上ということである。そういう日は昔はほとんど無かったと思う。もちろん夏は暑かったけど、それは30度を超えるというような意味だった。今年は東北地方北部から北海道南部がずっと大雨が続いている。東京は6月末に梅雨明けしてしまい、猛烈に暑かった。7月に少し「梅雨の戻り」みたいな感じになったが、7月末からまた猛暑になった。予報によれば、35度を超えようというのは、今日が最後かもしれない。当たるかどうか。

 こうして猛暑が続くと、いつもの年だとテレビでは「高齢者の熱中症」を注意する呼びかけがあふれる。今年はコロナがあってずいぶん違っている。以前なら救急車で熱中症患者が運ばれたという数が報道されたが、今は「第7波」ということで、そもそも救急車を呼んでも入院できないという。熱中症もコロナ発熱も当初は見分けにくいと思うが、今年ほど暑ければ熱中症も多いはず。報道がない中で、一体どのくらいの患者が発生しているんだろうか。

 ところで、「高齢者の熱中症」というと、ニュースでよくこんなことを聞くことがある。「高齢者の方もガマンせずに冷房を適切に使用して下さい」。高齢者はガマン強いという思い込みである。年金生活者は生活を切り詰めなくてはならず、電気代も上がっているから節約して冷房を使わないという思い込みである。記事を書いている人は高齢者をあまり知らないんだと思う。もちろん節約している人もいるだろう。だけど、多くの高齢者、ここでいう高齢者とは90代に近いような場合だが、「暑さを感じていないから冷房を付けない」のである。家族が親切心で冷房を付けると、「寒いと言って切る」のである。

 冷房を切ってしまうような「超高齢者」は、もう暑さ寒さを自分で認識できないのである。暑くないと自分で思っても、それは温度センサーが狂っているわけで、体そのものは外気に合わせて体温を調節しないといけない。でも感じてないんだから、脳が体温を下げろと命令を下さない。じゃあ、そういう高齢者はどうすれば良いのか。家族がいればともかく、一人暮らしだと対策が思いつかない。取りあえず自分はそうじゃなく、ひたすら暑いから今年は冷房を付けて寝ている。

 ところで多くの人が「夏バテ」だあと思っているだろう。これだけ毎日暑ければ疲れるよと思うけど、その「夏バテ」って何だろう。夏には旅行をしたりして肉体的に疲れる。暑くて食欲がなくなって、エネルギー補給が足りなくなって疲れる、あるいは普段より「家族サービス」に気を遣って精神的に疲れる。暑くて寝苦しいから疲れる。などなどと思っている人も多いと思うけど、そうじゃないんだと朝日新聞土曜版(7月30日)に書いてあった。「体の疲れは脳の疲れから」というのである。
(夏バテの3要因)
 夏には大変なことが多い。暑さそのものが体温調整で大変である。何しろ最近は体温以上になったりする。体温を維持するために、汗をかいたりするが、それも脳が指令を出している。またどこかに出掛ければ、交通機関(自家用車も)は冷房している。インドア施設(美術館とか映画館など)も冷房している。町を歩くときは猛暑だから、その寒暖差に対して脳は体温調整に苦労するだろう。さらに紫外線も夏は強いから大変。日焼けもそうだけど、目から入って交感神経を刺激するんだという。
(交感神経と副交感神経)
 今書いた交感神経副交感神経とともに「自律神経」と呼ばれている。ここが体温調整を司っている。そして夏にはあまりにも体温微調整が大変すぎて、脳が疲れてしまう。普段だったら、寝ている間に休まるわけだが、夏は夜中も体温調整が必要だから、脳が休まるヒマが無い。そこでボンヤリしたり、生活リズムが狂ったり、疲労感を感じたりする。夏バテしたなあと思うわけである。

 そこでまた人間はうっかり頑張ってしまったりして、夏バテに負けぬよう、夜グッスリ眠れるよう、しっかり運動をしたりする。これはかえって自律神経に負担を掛けるという。運動中の体温調整はすごく微妙なので、運動も夏は春秋の半分ぐらいにした方が良いという。熱い長風呂も禁物。夏バテ克服のため、じっくり風呂に浸かって疲れを取ろうというのも、かえって熱中症みたいになってしまう。もちろん、体を冷やしたいと思って、アイスクリームやかき氷、キーンと冷えたビールなどの取り過ぎも良くない。

 じゃあ、何を食べれば良いのか。そういうことは調べればいろいろ書いてあるけど、要はバランス良くということで、嫌いな人が無理して納豆やレバーや小魚類とか食べなくてもいいと僕は思う。アイスだって、お酒やジャンクフードだって、多過ぎなければ気にしない。たまに食べると美味しいものは多い。余りに偏食は良くないし、好きなものばかりも良くないが、まあお菓子もお酒も世の中には必要だ。それに僕は頑張って出掛ける日も多い。好奇心をなくす方が怖いので、映画もいろいろ見に行く。けど、一日にいろいろは夏は無理だなあと最近は思う。まあ無理せずに。
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