チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

着物がつなぐもの 245

2019年10月14日 16時33分35秒 | 日記
襟合わせを褒めてくださる方が多い
嬉しい
これは長年の研究成果だもの、取材結果の賜物だね

着物を着始めて何年か立った時、いろんな職業の女性たちの襟元の違いが気になりだした。その違いは何んだ?これは一つ一つ取材をするしかない。幸い当時のチャコちゃん先生は取材の結果を発表する場所に恵まれていた
早速企画を立てる

ちょっと寄り道。私は神田にある共立女子大に通っていた
両親の手前なにか身につけておこうと思い、教職課程を科目で選び、共立女子高校の教壇に立った事がある。

教職などとうに忘れて雑誌社の仕事をしている時神田のお茶屋に連れて行ってくれた問屋の社長がいた
花柳界で遊ぶなど初めてのことなのでやや緊張してお座敷に上がり、それでもお客様なので若輩にも関わらず上座に座らされた

座について少し落ち着いたら綺麗どころが衣擦れの音も爽やかに座敷に入ってにこやかにお辞儀をする。その時まず上座の人に目線を注ぐ。と「アッカトウ先生!」
「ケッ!」旧姓で呼ばれてびっくりーー。なんと女子校の教生のときの生徒だった!

共立は上野、神田、浅草や向島から通って来る子が多く後に向島でも同じようにお茶屋の女将になっている教え子に遇った

さて半衿
というわけでまずは芸者の半襟の付け方を、学ぶ、東京でも赤坂、柳橋、神田、浅草、向島と微妙につけ方が違う。
それでは西の芸者はまた違うだろうと京都に行くとまさしく大違い。

まず長襦袢の襟、東はバチ衿、西は広衿、衿芯の硬さも長さもそれぞれ違う理由があった。棒衿の長襦袢は庶民の女のものということも理解した

なるほどと思われるものを色々と試してみて、今は比佐子流の半襟付けを皆さんに伝授している。24時間着物を着ていても襟元は崩れない。取材と実践時間がかかってるもんな。

最近お針持てない人が多く、この至極の半襟付けに30分も掛かる人もいる。しかし永久に美しい襟元が自分のものになるぞ。辛坊だね。

この半襟付けを姑に話したら驚嘆していた。そして私のをつけてくれたのだが手が綺麗すぎてなにか首にそぐわない。下手でも自分で半衿はつけるものだと知った

最近殿方も半襟付けにうるさい人が現れその人の襟元を味わい深くする半襟付けを編み出した。ご自分でつけるように指導している

半襟はレフ板のお役をする





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