チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

三分でびしょ濡れ

2024年07月23日 08時27分17秒 | 日記
昨日地下鉄の駅を出たら公園の空に稲光、そして伴奏のようにゴロっゴロゴロと耳をつんざくような雷様。急がねば、ビルの谷間で休憩するところがない
走るような急ぎ足でチャ子ちゃん先生の住むビルが見えるところまで進んだら、なんと急に大粒の雨、しかも赤信号、逃げられない
遠回りでもいいからと空車を探すがこない。この赤信号幹線道路についているので、長いのだ。もうその間にびっしょり濡れる
見る間に道路は運河状態、羽が欲しい、あそこに見えてるビルだよ、翼よつばさ
そうだ裾をからげ、草履を脱ぎ青信号になるまでの準備をしよう
青になった!急げ――
走る走る

傘もさしているが日傘だ、それでも上半身はカバーできる。しかしその傘は風にあおられて役立たず、二本足遣って走るしかない、文楽人形だな

ひゃーやっとビルに入り濡れたものを脱ぎ捨て形だけは整えてほす

さて朝を迎えたらきものも帯もすまし顔
縮んでもいなければ、後ばねも上がっていない。「絹ってえらいね」と言いながらアイロンをかけ休んでもらう

こういう体験も絹のすごさを知ることになるために起きたことと納得。三分だぜ、たったの三分でこのドラマを演じる身にもなってくれ、しかしすごい、改めて絹の強さに感謝

考えたら糸からきものになるまで、絹と水は切っても切れない関係の中で練り上げていっている、水を恐れないのも当たり前なのかと思う。いい育ちをしているよ君は

日傘ではなく晴雨兼用の骨のしっかりした傘を持つべきだと反省。それにしても都会は雨宿りもできない建築状態なのだ、建物のひさしはこういう緊急のためにもあったのだと、人にやさしい昔の建築を懐かしむ。

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