荻窪にある「オメガ東京」という芝居小屋で、知人の息子の初舞台を観てきた
住宅街にある小さな劇場
新宿にも、池袋の繁華街にもこの手の芝居小屋が多くなった
そしてそこで演じられる内容は今の世相の中から切り取ったものが多い
若い演者たちとベテラン俳優が和気あいあいと芝居を打つ、観客の数も50人くらい入れば満杯。お互いの息が交差する距離の芝居小屋
「今・一秒の記憶をください」は脚本・演出武田知人
認知症になった母親を支える娘とその娘を支える恋人の話
父親の言葉の暴力と父親のストレスのはけ口を受けていた母親が認知症になり家族が離散するが、娘の愛の力がまた家族のきずなをよみがえらせる
今どこにでもある問題だ
若者たちは生き生きと演技している、演技ではなくその辺の女子高校生がそのまま舞台に上がっている感じだ
ここのところ「自然体」という演技が主流のよう
ライトを浴びて人々の前で自分を表現したい、そういう若者が増えてきた
40年くらい前神社で結婚式を挙げる人が多く、多くの神社では結婚式場付きの会館を作った、その後結婚式をホテルで行う人が増え会館は空き家状態
そこに目を付けたというか時代を読んだ経営者が「タレント養成校」を創立し、その会館を使っていたが、みるみる受講者が増えてあっという間にビルをいくつも持った
タレント養成だけではなく、脚本家、演出家大道具小道具、スタイリストなども養成している、時代の波に乗りあれよあれよという間に、ここチャ子ちゃん先生の住む町はタレントの卵たちが行き交っている
そういう子たちが芝居小屋の舞台に立っているのだろう、今の世の中に起きている身近なことが演じやすい