My Audio Life (趣味のオーディオ)

真空管オーディオを中心に、私のオーディオチューンアップについて書いています。最近はPCオーディオにも取り組んでいます。

修復が完了したBOSE901 Ⅳ。

2018-07-06 14:32:39 | スピーカー

ひと通り、BOSE901 Ⅳの修復が終わりましたので、専用スタンドに取り付けて音を聴いてみます。

プリアンプ~パワーアンプの間に、専用アクティブ・イコライザーを繋いでいます。

まず第一印象は、凄まじい低音の威力です。

アンプのボリュームを少し上げるだけで、床と壁が揺れます。窓ガラスを突き破りそうです(大袈裟)。

そうです。BOSEの解説によると、

「バスレフポートの形状はジェット機の噴射口に使われるのと同じ流体力学に基づき設計されており、空気の高速噴射によって発生する乱気流を防ぎながら、瞬間的に時速100kmの速度で空気を送り出す能力を持ち、大音量でもクリアで応答性に優れた再生を実現」

となっています。ボーズ博士、凄い!

兎に角、凄いです!。これ、これです!。20数年前に聴いた音!。思い出しました!。

ボリュームを上げても、低音が飽和することはありません。

高域も綺麗に出ています。ボーカルも肉声に近いです。

そうです、このスピーカーと同じ構造の「802」は、PA用としてイベント会場でよく使われていました。

だから、人の声はよく通らなければなりません。

しかし、問題は、今どきの住宅事情で、このスピーカーを何処に置くかです。

このスピーカーは、反射音を有効に使い響かせる仕様のため、設置場所に細かい制約があります。

わが家では、私の部屋ではJBL L26が設置してありますし、リビングルームではJBL LE14(36cm)+175(in SP-505J)が鎮座していますので、置く場所がありません。

仕方ないので、今回は、とりあえずL26の前に置いて聴きましたが、それにしても凄い低音です。ただ中域はソースに依り押し出しが少ない様に思います(設置の影響か)。

いずれにしても、最近では聴いたことの無い異次元の音です。音空間、迫力ともに別世界です

よく言えば、迫力のあるスペース・サウンド(映画等のサラウンドとしては良いかも)、悪く言えば、ドンシャリの音で賑やかいです。音が部屋中に広がり、迫力でグイグイと押してきます。

決してハイファイではないですが、これは、これで面白いと思います。


完成写真がこちら↓です。

サランネットは、マジックテープで貼り付けて、取り外しができる様にしました。

表側

裏側

 

修復が完成して、20数年前の姿が蘇り、その音を聴く事が出来ましたので、一旦満足しました。

置いておく場所も無いので、この状態で、また押入れに収めてしまいました。

 

コメント (2)
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BOSE901 スピーカー・エッジの貼り替えに挑戦! ~専用アクティブ・イコライザーの修理~

2018-07-06 11:44:53 | スピーカー

さて、いよいよ専用アクティブ・イコライザーの動作確認です。

BOSE901は、これをプリ~メインアンプ間に繋がなくては意味が無いのです。 

詳しくは調査していませんが、主な役目は、高域、中域、低域を持ち上げ、位相も補正している3段のアクティブ・フィルターの様です。

しかも、最大で24dB位の差がある様で、これは一般的なグライコでは12dB程度なので対応が出来ませんね。

 

取り敢えず、現状でスピーカーを繋いで恐る恐る音を出してみます。

やはり、、、。片方だけから細々と音が出るだけです。しかも、スルーとイコライザ経由の切換SWを押すと「ボツ、ボッ」と大きなノイズが出ます。

一旦、電源をオフして、中を覗いてみます。 

まず一般的なところで、電解コンデンサーの容量抜けチェック。全ては大変なので抽出チェック。

電源平滑用コンデンサー 470uF/25V。 (結果)大丈夫な様です。外観も膨れ等無し。

カップリング・コンデンサー 10uF/25V (結果)こちらも大丈夫な様です。外観もOK。

元に戻し、次に、オペアンプICを確認します。

DUAL OP amp RC4558P(TI)を取り外して外観確認をします。

見ると、又これかぁ~!って感じで、足が「真っ黒」です。レコード・プレーヤーの修理でも経験しました。

取り敢えず、この足を3Mのマイクロファインで磨いてみます。

綺麗になりました。再度、ソケットに挿入し音を出して見ますが、やはり音は出ません。

オシロスコープで波形を追いながら確認します。やはり、このオペアンプに問題がある様です。

ICソケットも怪しそうでしたので交換します。左が元、右が手持ちの新しい物。

基板に実装したところです。

オペアンプICを実装し、音を出して見ます。

やっと音が出る様になりましたが、低音がバリバリ(ビリビリ)」と割れます。

やっちまったか~? 

エッジ貼り付けの時にセンター出しが甘かったか?最初から張り直しか?などと、嫌な気持ちが脳裏を過ります。


しかし落ち着いて考えると、イコライザー無しで大音量で鳴らした時は問題が無かった。

やはり、イコライザーが問題か?と、そしてこの音割れは、波形がクリップした時の音だと経験と感覚的に思い、入力の信号を絞り、パワーアンプの出力を先ほどと同等の音量になる様に調整して鳴らしてみた。

すると、ビビりは無くなったので、イコライザーの問題と断定

確かに入力を大きくして、オシロで波形を見るとオペアンプ4558の出力でクリップしています。

そこで、手持ちの同等品NE5532P(少し世代の新しいオーディオ用オペアンプとして定評有)に交換します。

ついでに、次段のオペアンプICも072Dから互換品の082D(両方ともJ-FET入力)に交換。ソケットも交換。

左右chで、4個交換しました。

この状態で音を出してみると、歪はほぼ無くなりました。

ついでなので、オシロでもう少し波形を確認します。

±15Vの電源波形に、リップルが1V程度載っています。(オシロ波形を保存するのを忘れました)

回路を追うと、大元の電源の平滑コン470uFだけで、各ブロックには円盤セラコン0.1uFのみです。これでは駄目ですね。

手持ちのニチコンのMUSEコンデンサ(贅沢!)を各ブロックの±電源供給部のセラコンに並列に追加します。緑色の円筒8個。

電源波形を再確認すると、リップルは見事に消えてました。

さらに、半田も劣化してクラック等発生している可能性もあるので、全箇所に渡り再半田を施しました。

最後に、正弦波、矩形波を入力して波形確認。音も正常に出る様になりました。

入出力端子も磨き組み立て直し、これでイコライザーは修理完了です。

 

次回は、修復が完了し、20数年ぶりに聴いたBOSE901の感想について書きます。

 

先日投稿した「新しいエッジの貼り付け」に、今回の記事を上書きしたために一旦消えてしまいました(涙)、、。

その後、前回の記事を見つけましたので、時間を遡って再投稿しました(汗)。しかし、コメントはこちらに移ったままです。EDさん、ごめんなさい。


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