My Audio Life (趣味のオーディオ)

真空管オーディオを中心に、私のオーディオチューンアップについて書いています。最近はPCオーディオにも取り組んでいます。

掘り出し物を手に入れました。~E88CC TESLA金足 交換球として~

2019-09-03 13:51:35 | 真空管いろいろ

昨日、久々に地元の中古ショップに行き、なかなかの掘り出し物を見つけたので、すぐさま捕獲しました。

この店には真空管も置いて有り、ジャンクのMT管なんぞはプラスチックの箱に無造作に入れてあります。

何か目ぼしいものがないかと、この箱の中を漁っていたら、金色に輝く足を見つけました。

こ、これはもしやと思い拾い上げてみると、的中!TESLA(テスラ) E88CC金足品(ゴールドピン)です!

あれ、もう1本は?

必ず2本有る筈と信じ、別の箱を漁ると、有りました!。こちらも金足です。

今稼働している5998 PPアンプのドライブ段がE88CCなので、スペアとして購入しました。

確かに箱の中の他の球よりは高価でしたが、それにしても市場価格に比べれば格安です。

今回、購入したものがこちらです。ピンを綺麗に磨きました。

 

ヴィンテージの真空管は偽物も多いので、まずこのE88CCが本物のTESLA製であるか真偽を確認する事に。

このWebサイトやネットの投稿を参考にすると、大まかな見分け方は以下の様です。

http://www.jacmusic.com/JJ/803S-FAKE/

https://jacmusic.com/tesla/tesla-jj.html

 

さっそく今使っているものと比較しながら検証。

(ポイント1)

左右電極の間に有るシールド・プレートがアルミクラッドのグレー(偽物はメッキプレート)

どちらもグレーなので、これは問題ない様です。第一関門クリアー。


(ポイント2)

内部グリッド棒が金メッキになっているものがある。これは、TESLA製でも希少らしい。

https://jacmusic.com/tesla/tesla-jj.html

現在使用中のものが該当。

上マイカからの飛び出し。金メッキです。

下マイカからの飛び出し。金メッキ。

それに対して、今回入手したもの。金メッキではありません。

上マイカからの飛び出し。

下マイカからの飛び出し。

 

(ポイント3)

ガラスの頭頂部。

現在使用中(右)のものは丸みをおびた撫で肩になっています。

あれ?偽物? 角(ツノ)の形状も違います。入手品のほうが尖っています。

 

(その他)

それ以外にも違いがないか、さらに観察しました。

内部の配線材料

 入手品:綺麗です。

 現在使用中のもの:ザラザラしています。

ステム形状

 入手品:綺麗で盛りが大きいです。

 現在使用のもの:盛りが低くて雑の様な気もします。

ガラス

 今回入手品のほうが透明度が高い様な気がします。

印字

 現在使用品(右)は胡散臭い感じです。

裏側のロット等

 意味が良く分かりません。左2本が今回入手品。

 

以上、比較してみましたが、Webの情報を元にしても、現物の部位ごとに真偽が混在していて、結局私には真偽について総合的な判断が出来ませんでした。???

仮に偽物としたらRFT製かな?China製は無いと思います。

テスラの生産工場には、Roznov工場(cord32)、Trinec工場(cord37)がある様ですが、私はcord37の球に出会った事はありません。

また、軍用で剣(SWORD)マークのあるものも存在する様です。

 

音質は、どちらの輪郭のハッキリとした透明度の高いテスラの音です!

どちらも同じ音で私の耳には違いが判りません。

私的には、このE88CC系列のECC88、6DJ8、6922の中では、TESLA E88CCは信頼性、音質とも最高と思います。好みの音です。


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SIEMENS製 ECC83/ECC81を入手、差し替え。

2017-10-15 10:45:48 | 真空管いろいろ

SIEMENS(シーメンス)製のECC83(12AX7)とECC81(12AT7)を各2本づつ入手しましたので、さっそく使用してみました。

使用前に、まずピン(足)磨き、掃除を行い綺麗にしてソケットとの接続性を良くします。

今回入手した物は、箱の中での長期保管品だった様で、腐食(カビ?)しているピンもありました。

さすがに、このままでは使用できません。

 

汚れが酷かったため、今回のピン磨きには、メタルクリーナーなるものを使用しました。

これで酸化皮膜を取り除きます。

液を綿棒に付けて、ピンをゴシゴシと拭きます。研磨材が沈殿しているため良く掻き混ぜる必要があります。

AMAZONでも入手が可能です。

和光テクニカル メタルクリーナー MC13
←画像クリックでAmazonに移動が出来ます。
和光テクニカル

研磨後は、無水アルコールで研磨剤の成分を綺麗に取り除きます。 

結構、しつこい汚れでしたが、以下の写真を見てください。

左が掃除前、右が掃除後です。

2本とも磨いたところです。

ECC81も同様に掃除をしました。ピンの曲がりは後で修正しました。

さて、実装、差し替えです。

SIEMENSと言えば、Telefunken(テレフンケン)と並ぶ、高品質、高音質管として人気の球です。

以前にも使用したことがありますが、好結果でしたので、否が応でも期待が膨らみます。

 

ECC83は、プリアンプのフォノ・イコライザ回路の初段に使用しました。

松下製12AX7(Tマーク品)からの交換です。

暫く通電の後、音だしをしてみました。

結果はやはり優等生ですね。芯のしっかりとした質実剛健な音です。

くっきりはっきりな音です。テレフンケンの音とよく似ています。

 

ECC81は、パワーアンプFOX-BAT(6C33C)の初段SRPP回路に使いました。

初段に使うべきか、ドライブ段に使うべきか迷いましたが、良かったのかなぁ。

ECC82からの交換です。

ECC81はECC82比べ、増幅率が高いので音も大きくなり、少しゾリっとした感じなりました。

私の様に、ジャズ、ロック、ポップ系を聴くには、こちらが良さそうです。

しかし、こちらも芯のしっかりとしたテレフンケンによく似た音です。

 

この状態で暫くエージングをしながら様子を見ようと思います。

 

今回、FOX-BATの良い感じの写真が撮れましたので、併せて掲載します。Xperiaで撮影しました。

写真では、初段にECC802S、後段にECC81となっていますが、後で、入れ替えています。

 

 

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真空管の足(ピン)の清掃。 ~新アイテムを使う~

2013-03-24 12:11:09 | 真空管いろいろ

今回、秋葉原でゲットしたアイテムのひとつ。

メタルクリーナー MC13。 ラジオデパートの海神無線でぶら下っているのを見つけた。和光テクニカル製。

この手のもの、音質改善とか謳って、中には、少量で数万円もするものがあるが、これは、さほど高くない。

成分は、アルミナとアルコール系界面活性剤。 アルミナで研磨、アルコール洗浄し、界面活性させるもの。

ボトルは、こんな感じ。まさに、酸化皮膜除去剤。

真空管の足(ピン)は、金メッキ端子以外は、必ず酸化するので、精神衛生上良くない。

しかもVintage品になると、この酸化皮膜がなかなか取れない。

今まで、色々試したが、どうしても、この酸化皮膜が気になってしょうがない。

 

さっそく、このメタルクリーナーを実際に使ってみた。以下が私の使い方。

①真空管のピンに、このメタルクリーナを付属の刷毛で塗布。

②綿棒でピンをゴシゴシとこする。(研磨) 綿棒が結構真っ黒になる。酸化皮膜が取れているのがわかる。

③アルコールでピンを洗浄。説明書には、水洗浄と書いてあるが、水分が残るのは、次の酸化を起こしたり、絶縁性の面で嫌である。

④CARDASのContact conditionerを塗布。

⑤15分後、拭き取り。この時、また、細かい汚れが落ちて、綿棒が少し黒くなる。

⑥ついでに、真空管ソケットのピン穴を、歯磨きの歯間ブラシを使って、アルコール洗浄。

以上である。

ピンの酸化皮膜が見事に取れている。綿棒にかなり汚れがついている。

今回使用したアイテムと一緒に完成図。

こんなに汚れていたので、精神衛生上だけでなく、実際に音に何らかの影響が出ていた事が推測できる。

洗浄後の球を載せて、試聴してみたが、今までよりも、音がクリヤーになって、艶が出て、楽器や声が生なましくなった。

やはり接点は、音の通り道なので、重要である。常に綺麗にしておき、充分な接点を保ちたい。

音の世界は、半田を換えただけでも、音質が変わるので、微妙である。

端子が金メッキのものなら、あまり気にすることなく、アルコール洗浄くらいでよいが、それ以外のものは、メンテが必要である。

ビンテージ管は、高価なので、その性能を充分に引き出して使いたいものですね。

 

このキッカケはといえば、引越し前に、プリの管のうち、1本を触ると、「ガサゴソ」と音を発していたのです。

洗浄後は、「ガサゴソ」もなくなり、全体のノイズレベルも下がったような気がします。

 

 

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真空管のちょっと変わった現象

2012-12-31 16:44:23 | 真空管いろいろ

今まで真空管を使っていて、変わった現象に遭遇してきているので、紹介しておきます。

<外見上>

1.青色蛍光(ブルー・グロー)

夜、部屋を暗くして、真空管をよく眺めると、内部が青く光っていると言うか、青い炎を燃やしている。

これは、真空管の真空度が高い時に起きる現象らしく、カソードからプレートに飛ぶ電子が漏れて、ガラスに含まれる不純物(コバルトなど)に吸収されて蛍光するらしい。

私の手持ちの球のうち、出力管ではSvetlana製SED 6550C(4本全て)(下の写真)と同じくSvetlana製6H13C、小型管ではRaytheon製12AX7、Goldlion製12AT7が、この現象が起きている。

ロシア管に多く見られ、音質には関係ないらしい。

部屋を暗くして見ていると、幻想的でなかなか雰囲気があって良い。オーロラの様な感じでもある(オーロラは実際には見たことは無いが)。

~MC275の場合~

おお~、綺麗!!!  別のアングルからも。 JJ製12BH7からも青い炎が。

もっと接近して。 あ~あ、オーロラの様だ。。。 冬の空に良く見られる?今の時期? それにしても美しい。

 2.ヒーター(フィラメント)・フラッシュ

真空管が冷えている間は、真空管の内部抵抗が低くて、一瞬大電流が流れるために起こるためとも書いてあります。寿命等には影響無いらしい。むしろ、この現象があった方が音が良いという説も?

この現象が起き易いのは、欧州管に多いとか、米国管ではまず起きないとか、松下管にもあるとか。

私の手持ちの球では、松下製12AX7(2本の内1本だけ)とSiemens製ECC83(1本)で、このヒーター・フラッシュが起こっています。これって当たり球かも?

電源を入れた瞬間、この様に閃光を放つ。

その後、通電中は、こんな感じ。 いたって普通。


<聴感上>

3.マイクロフォニック・ノイズ

真空管を叩くと、「コン、コン」と音が出ることがある。これは、内部の電極(特にグリッド)が振動を拾っているのである。真空管の場合、これは避けられない。逆に、これがあるから、真空管はハーモニックス(倍音)の響きが良いとも言える。

ただ、その程度には差がある。この現象がひどくなると、ハウリングを起こす事もある。

私の場合、GEC製のEF86には苦労した。Dumperをつけてもダメ。結局、使いこなかった。

あと、叩くとコン、コン、と言うのは、古い管に多い。

但し、この現象は、エージングすると治る場合もある。

4.パキパキ音

真空管を長時間通電の状態にしておくと、偶に管本体から「パキッーン」、「ピキッーン」と音がする事がある。

これは、ガラスが熱収縮で出す音と思われる。私は心配しない様にしている。

また、電源を落とした時にも、スピーカーから「バリッ」「パキッ」と音がする物もある。

これは、スピーカーにダメージがあるのではないか?とちょっと心配している。

古いST管などに偶に発生するものがある。

 

~挨拶~

今年も、あと数時間で終わりですね。

私のブログを読んで頂いた方、まだ読んでおられない方、今年1年有難うございました。

皆さんは、この1年どんな年だったのでしょうか?そして来年への期待は?。

私は、来年こそ、日本の経済景気が良く成ることを願ってやみません。

特に、私も働く、この電機業界の堕落は、ひどいものです。

誰がこの様な事態を想像出来たのでしょうか?

日本には世界に誇れる優秀な、優れた技術が沢山あります。優秀な技術者も沢山居ます。

品質も良いと思っています。

なのに、何故、これで世の中の勝ち組に成れないのでしょうか?

スピード、スピードと言いますが、単にそれだけでしょうか?

その様な環境が整っていない、日本の政治のあり方にも問題があるのではないでしょうか?

政権交代で、景気が回復することを切に願っています。

尖閣諸島問題など、海外アジア諸国で働く物には、いい迷惑でした。

何故、急に、今の時期と思いました。???疑問だらけです。

これを書きながら、やり切れない怒り、日本の技術がビジネス上で世界に勝てない悔しさ、ジレンマ、苦しみ、同情で、涙が出てきます。

 

どうか、来年は、日本の技術の復権、そして皆様にとって良い年でありますように。

来年もどうぞよろしくお願いします。

コメントもどしどし下さい。喜んで待っています。

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真空管の端子(ピン)磨き~やっと見つけたぞ~

2012-11-17 13:13:55 | 真空管いろいろ

やっと見つけたぞ~!真空管の端子磨きに良い物。

今まで散々いろいろと試したが、今回のものが今まで一番良さそうだ。

真空管の端子(ピン)は、酸化の為かどうしても黒くくすんだ物が多い。

これは、音質的にも精神衛生上にも良くない。

そこで、今まで、重曹、ステンレスブラシとアルコール洗浄や、Nanotec製Gold contactやCardas Audio製contact conditionerなどを使ってきたが、今一つ満足の行くものでは無かった。

NanotecやCardasにしても、価格の割には、今一つ綺麗にならない。

Nanotec "Gold Contact"

Cardas  "Contact Conditioner"

実は意外と身近に良い物があった。

日本に帰国した時に、ホームセンターで台所周りとか金属製品用の磨き材を沢山見つけた。

最近は、ファインセラミックが使われている。これは良さそうだと銀磨き用を買って帰った。それがこれ。

そして、やっと今日、それを使って見た。

使い方は、この液体を綿棒の先につけて、ゴシゴシと端子を磨きます。端子に沿って綿棒を回転させるとやり易いです。

そして、仕上げはアルコールで洗浄します。

出来上がりは、とても綺麗に端子に輝きが出て来ます。

こんなに綺麗になりました。銅の素の輝きが見えます。

左が磨いた後、右が磨く前。

そして汚れもこんなに取れました(綿棒の頭を見て下さい)。

調子に乗って、他の真空管もやって見ました。ほら、こんなに綺麗に。(RCA 12BH7)

 なんと、こんなに身近に有ったんですね。灯台下暗しって感じですね。

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私蔵真空管の紹介~第7弾E80F/E86F~

2012-10-07 12:24:29 | 真空管いろいろ

今回は、私のプリアンプの前段に使われている5極電圧増幅管のE80F/EF86です。

この球はQUADⅡで使われた事で有名です。音質の良い5極管の一つです。

私のアンプでは3極管接続として使われています。

現在私の持っている球は、左から①Marconi製EF86、②GEC製CV4085、③Phillips MiniWatts製E80F、④Phillips MiniWatts製E80Fの4本です。

①Marconi製EF86

Lot刻印からMullard Blackburn工場での1958年8月製造。Square Getterである。NOS品。

Meshも綺麗である。但し、メッシュ密度は、②よりも荒い。管径は他よりも少し太め。

私のアンプにはギリギリ刺さった。

音の印象:

まろやかで太く高音も綺麗である。が、少々ダイナミックな音なので暫く聴いていると少し疲れる音。

それに、私のアンプではヒスノイズが多い。管を叩くと「キーン、キーン」とマイクロフォニックノイズもある。少々発振気味?

②GEC製CV4085

どうしてもGEC製のものが聴いて見たくて近所の球屋さんから購入。短時間使用の中古品。

EF86のCVナンバー品。

Meshは、①よりも細かく、見た目はさらに綺麗である。O Getter。

KB/Zと印刷があるので、「MOV(Mariconi Osram Valve)Hammmersmith工場」での製造、製造ロットは83**とあるので、1983年製?

①はMarconi製だけどMullard工場製造、こちらはGEC製なのにMarconi製造。なんだか、ブランドと製造メーカーがクロスしている。

音の印象:

①よりも高音が綺麗で響く感じがある。こちらもヒスノイズがあるが、①よりは少ない。ただ、マイクロフォニックノイズは、こちらの方が大きい。響きに余韻がある。

何とかしたくて、チューブ・リングやさらに大きな面積を包むクール・ダンパーを購入、装着してみた。

クール・ダンパーでは、マイクロフォニックがかなり減るが、それでもまだ残る。

ちょっと響き過ぎの感じがあり、長時間聞くと疲れる。

私のプリアンプとの相性が悪いのか?他の機器で使ってみたいが、私は、今のところ、プリアンプしか使う用途が無い。

③Phillips Miniwatts製E80F

購入時に付けて貰ったものである。これが音が良いと店主に付けて頂いた。

O Getter、金足である。Phillipsの⊿マークもある。

音の印象:

バランスの取れた繊細で上品な音である。音の一つ一つが聞き取れる。①、②の様な、きついダイナミックな音でもない。長時間聴いていても疲れない。

ヒスノイズ、マイクロフォニックノイズともに無し。

さすが、店主のお勧めだけある。

④Phillips Miniwatts製E80F (Pinched Waist)

Webを見ていたら、偶々、真空管にはPinched Waistといって、ガラスが途中で括れているものが有る事を発見。そして、それは音質が良いと書いてある。Phillips製に多いようだ。でも、希少品。

GetterもSuare Getterである。値段もまたもや1万円オーバーだが速攻で海外から購入。Phillips製の証の⊿マークもある。当然、金足品。

音の印象:

③のMiniwattsの通常品よりも、さらに繊細で上質な纏まった音がする。ハイファイな感じである。

もちろん、ヒスノイズ、マイクロフォニックノイズともに無い。

今のところ、これが1番のお気に入りで使用している。これの上を行くものが今後現れそうにない。満足している。

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私蔵真空管の紹介~第6弾6X4~

2012-10-01 23:50:52 | 真空管いろいろ

今回は小型整流管6X4を紹介します。整流管の中でも最も小型と言われています。

この球は私のプリアンプで使われています。試聴結果もこのプリアンプでの印象となります。

私が持っているのは、全部で5種類。

左から、①東芝製6X4、②Tesla製6Z31、③Osram製U78、④Tungsam製CV493、⑤GEC製CV4005です。

 

①東芝製6X4

日本製である。通信機用と書いてある。他のものに比べるとLongPlateである。GrayPlate。

秋葉原のアンティーク・オーディオを買ったと思う。

音の印象:

何だか線の細い音になる。高音寄りかな。やはりオーディオ用では無い?少し使って止め。

②Tesla製6Z31

印刷が消えてしまったが、チェコソロバキア製である。JJ製では無い。

ブラックプレートで管自体は他のものに比べて短い。

音の印象:

音はクリアーで、ちょっと賑やかな感じ。音に深みが無い。

③Osram製U78

初めはU78が何か解らなかったが結構な年代物である。ラベルが年代を感じさせる。かの有名なOsram製のBlackPlate、SquareGetter仕様である。Vintageの価値があるかも。プレートを良く見ると、手作りの感じを受ける。Osramは今でも電球を作っている。そう言えば、我が家の電球も一部Osram製を使っていた。

音の印象:

このプリアンプを買った時に店主が、この球にすると音が全然違うと言って付けてくれた球だけあって、結構骨太のしっかりした深みのある真空管らしい音を聞かせてくれる。

④Tungsam製CV493

KB/Tの印刷がある。これもBlackPlate、SquareGetterである。Vintage品。

Plateは③のOsramよりも綺麗。

音の印象:

音は③と良く似ていて骨太で深みのある音。⑤を手に入れるまでは、暫くの間、気に入って使っていた。

⑤GEC製CV4005

良く行く現地の真空管屋で手に入れた。

KB/Zの印刷がある。BlackPlate、ΦGetter。これはNOS品を購入したので値段は高かった。整流管如きで1万円オーバー。

音の印象:

大枚を叩いただけあった。

音は③④に、さらに繊細さを兼備えている。表現力も充分ある。今までのものとは一味違う。

これは良い、これで決まり。もうあれこれ迷う事は無いかも。


ここで使われている整流管は、どれもかなり発熱するので、寿命が心配である。確かに①~④は3ヶ月位しか使ってないが、どれもガラスの下のほうが、少し黒ずんでいる。

⑤は、まだ大丈夫そうだ。


しかし、整流管だけでも、これだけ音が変わるんですね。

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私蔵真空管の紹介~第5弾12AX7~

2012-09-23 22:16:08 | 真空管いろいろ

第5弾は、いよいよ皆さんが好んで良く使い、関心のある12AX7(ECC83/CV4004)です。

BrimarのCV4004も数日前に入手したので、これも含めてレビューします。

今のところ、私の持っている球は、7種類。 今の所と書いたのは、この球でMclntosh MC275の音がコロコロ変わるから、これからまだ増える予定だからだ。

左から、

①Raytheon製(Baldwin)12AX7A、②Tung-sol製12AX7、③松下製12AX7、④Brimar製CV492、⑤Mullard製CV4004、⑥Telefunken製ECC83、⑦Brimar製CV4004。

①Raytheon製12AX7A

有名なBaldwinのオルガンに使われていたもので、BlackPlateである。一部の人の間では、これが音が良いとの説である。このBaldwinの真空管は他にもオークションとかで見かける。

音の印象:

音自体はクリアーで硬めの音でキラキラとした音がする。どちらかと言うと高域寄り。

硬めの音を求める人には良いであろう。私には長時間聴いていると疲れる。

②Tung-sol製12AX7

ロシア製で、Tung-solのre-issue品である。金メッキ足である。管の径が他の管よりも少し大きい。

音の印象:

まあ、言うなれば普通の音。良くも無く、悪くも無い。特徴が特に無い。少し面白みに欠けるかな。

決して悪い球ではない。

③松下製12AX7

日本が世界に誇る国産真空管である。なんでも、当時、あのNHKの放送設備に使われていたそうである。秋葉原のアンチーク・オーディオで購入。

音の印象:

繊細で上品な音である。流石、日本製だけあって優等生って感じ。US管に見られる様なダイナミックさや、空間表現にはちょっと欠ける。

④Brimar製CV492

結構古い球である。いわゆるヴィンテージ管。KB/FBの印刷がある。

BlackPlateでSquareGetter。

音の印象:

コクはあるが、繊細さに欠けるといった感じ。でも、ロックのギターとかを聴くには良い。

臨場感は良い。

⑤Mullard製CV4004

ある店主の進めで、12AX7なら、これが一番でしょうと言われ購入。Boxplate。

結構値が張った。一本で1万円オーバー。

音の印象:

繊細で甘めのやっぱりムラードなサウンド。帯域は低域から高域まで延びているが、ボーカルが少し後ろに引っ込む。全体の臨場感は良い。

エージングには、かなりの時間が掛かった。

⑥Telefunken製ECC83

底にダイヤマーク入りの本物。これも一本で1万円オーバー。

リブプレート。

音の印象:

テレフンケンらしく、低域~中域~高域まで、文句の付けようもなく、フラットである。多分、周波数特性を測ってもフラットだろうなと思わせる。優等生である。空間表現も良い。

⑦Brimar製CV4004


BrimarのMilitary仕様である。

写真を見てもらえば判るが、Brimarのロゴが皆さんが見慣れたものとは違う。これはBrimarの中でも、特別仕様品だそうだ。なんでも、このBrimarを聴かなきゃ、12AX7を語った事になれないとか。

数日前にカナダから取り寄せた。これも一本1万円オーバー。

リブプレートでテレフンケンと良く似ているが、上側のマイカが2枚重ねになっている。

マイカの大きめな丸穴もBrimarの特徴である。特別に写真を載せておきます。

音の印象:

繊細で空間表現も良い。すごくコクがあってソフトである。ソフトであっても、音像がぼやける事はない。帯域も充分に広い。丁度、MullardとTerefunkenの間の音である。

ケーキに例えると、テレフンケンがバタークリームなら、こちらは生クリーム。またウイスキーに例えるなら8年ものと15年ものの違いの様だ。

長時間聞いていても、耳障りな感じが全くしない。

今、この球で聴いているが、エージングが進むともっとよくなるであろう。期待している。

NOSの為か、なかなか調子が出ない。中域が物足りない。。

もう暫く、プリアンプの使っていないフォノイコアンプ部分でバーインする事にした。

その間は、テレフンケンで楽しむ。


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私蔵真空管の紹介~第4弾12AT7/12AZ7~

2012-09-22 15:24:02 | 真空管いろいろ

第4弾は12AT7/12AZ7/E80CCの紹介です。

こちらはMclntosh MC275の出力管6550のドライブ管として使っています。

左から①RCA製12AZ7、②Brimar製12AT7、③Mullard製E80CC、④RCA製12AT7 です。

①RCA製12AZ7A

12AZ7は手に入り難い。それは、Mclintosh MC275くらいにしか使われないからだ。

市場の流通が少ない。しかし、MC275には、この球が標準だろうと思って、最初は、暫くこの球を使っていた。

音の印象:

悪くない標準的な音と思う。しかし、後で12AT7を聴くと、12AZ7より12AT7の方が力強い音がすると思う。ドライブ能力は12AT7の方が大きいのか。

②Brimar製12AT7

お店の勧めで購入。Black Plate、多分1950年代製か。マイカの大きな穴がBrimarの特徴。

音の印象:

期待したほどでも無かった。繊細さ、クリアーさに欠けていて、少し篭った感じにも聴こえる。ドライブ力はありそう。

私の好みには合わなかった。

③Mullard製E80CC

ムラードのLong Plateである。MullardのLogoは気に入っている。

音の印象:

高域がとてもクリアーであり、煌びやかである。全体的に高域よりの音。

音全体のバランスから言うと、中域~高域の繋がりが悪く、高域だけが、明後日の方から聴こえる感じである。長時間聴くと疲れる。暫く使って止め。でもNOSなので、暫く使うと変わるかも。

④RCA製12AT7

やっぱりRCA製に戻り、狙いをつけ、やっと見つけて購入。

Black Plateで、Square Getterである。1950年頃製造?

音の印象:

期待した通りの音を出してくれた。

ドライブ能力、繊細さ、クリアー、空間表現とも良く、気に入っている。今のところ、この球に固定。

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私蔵真空管の紹介~第3弾12BH7~

2012-09-22 11:57:13 | 真空管いろいろ

引き続き、私が持っている真空管と、主観になりますが音の印象を紹介したいと思います。

第3弾は、あまり使われない12BH7Aです。Mclintosh MC275に使われている。

12BH7A

これは、まだ2種類しかもっていないが、いずれもRCA製である。

まあ、この12BH7はRCAがオリジナルなので、代表格であろう。

両方ともBlack Plateである。

左が、ゲッターがO Getter、でRCAの文字がオレンジ。右がゲッターが馬蹄形(Horse Shoes) GetterでRCAの文字は白文字。両方とも箱付きで購入。ちなみにお値段は結構高かった。

今は右を使用している。

音の印象は、マッキントッシュMC275に使っての印象です。

①RCA製12BH7A(O Getter)

1960年製?BlackPlateである。BlackPlate、O Getterである。

音の印象;

初めからこの球を使用したので、他の球との比較が出来ないが不満はない。満足している。

見た目もしっかりしてそうで良い。オレンジ文字も気に入っていた。

②RCA製12BH7A(Horse Shoes Getter)

1950年製BlackPlateである。特徴はゲッターが馬蹄形(Horse Shoes)である事。

音の印象;

O Getterよりは、音が豊かでいいかな?程度の違いである。

これは、フラシボかも知れない。まあ、①とほぼ同等。①のスペアとして購入した。

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