宇宙のこっくり亭

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深川不動の護摩焚き

2009年04月05日 | 神社

    
門前仲町(もんぜんなかちょう)の深川不動に行った。
  
ここは、関東屈指の初詣の名所・成田山新勝寺の流れを汲む。

平安の昔、東国に創建された成田不動。江戸時代には成田山への信仰熱が高まり、続々と参拝客が訪れた。歌舞伎役者の市川団十郎も成田山の信者だった。今でも、歌舞伎座では大向こうから「いよっ、成田屋!!」と声がかかるのは、ここに由来するという。今で言えば、「大物俳優が○○教に入信」といったところか。いわば、教団の広告塔。

とはいっても、成田は遠い。成田空港ができて久しい今でさえ、成田があまりに遠いので、ブーブーと不平が絶えないのが実情だ。まして、交通機関も発達していなかった江戸時代の庶民には、「成田に行きたしと思えど、成田はあまりに遠し」という状況だったのは、想像に難くない。そのため、江戸の下町につくられた出先機関が、深川不動である。
  
深川不動では、先祖供養のお札をもらおうと受付に行ったところ、徳の高そうな坊さんが供養してくれた。
 
護摩焚きまではしばらく時間があるので、「八十八箇所めぐり」のコーナーに行ってみた。ここは、四国八十八箇所のミニチュア版。手軽にお遍路さんが出来る、ありがたい存在だ。筆者は、例によってイメージトレーニング。四国をトボトボと歩くお遍路さんと化した自分が、イメージの世界に姿を現した(笑)。
 
そうこうしている内に、いよいよ護摩焚きの時間。善男善女がお堂に集ってくる。幸運にも最前列のVIP席に座れた。静寂の中、「ブォ~・・・」というホラ貝の音が廊下から鳴り響き、僧侶たちが登場。見ると、さっきの先祖供養の坊さんが中央の護摩台の前に座っている。

凄まじい鐘や太鼓の音が轟くなか、「ノウマク サンマンダー バーザラダン・・・」という真言や、読経の唱和が鳴り響く。特に、巨大な和太鼓の連打は、耳をつんざく轟音だ。「音響」なんてものではない。衝撃波で戸棚のガラスがビリビリと鳴り、振動がズシンズシンと腹にこたえる。この勢いで、悪霊も退散するという。 
 
坊さんが焚く護摩の炎は、天井近くまで吹き上がりつつ、火花を散らしながら崩れ落ちる。次々にくべられる護摩により、新たな炎がまた吹き上がる。火蝶が舞い飛び、屋根を焦がさんばかりの勢いだ。
 
終わってからも、しばらく余韻が冷めやらない。現代人にとっても十分に刺激的な、護摩焚き。ましてや、江戸の庶民が熱狂したのは、無理からぬことと思われた・・・。  
 


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