宇宙のこっくり亭

意識の覚醒に向かって、精神世界を縦横無尽に語る本格派ブログ!!

古代シュメール ~ 人類の故郷

2010年01月17日 | シュメール神話 アヌンナキ


↑古代シュメール文明を生んだ、ユーフラテス川の流れ(イラク)

 
昔は(今はどうか知らないが)、歴史の教科書で「古代文明」といえば、「四大河文明」と相場が決まっていた。中国の「黄河文明」、パキスタンの「インダス文明」、イラクの「メソポタミア文明」、そしてエジプトの「ナイル文明」である。

人類が住む陸地は、大なり小なり、乾燥している。どこに行っても水が豊かな日本列島は、例外中の例外。大陸国家では、乾燥地帯がハテしなく広がっているのが普通だ。でも、人間が生きていくためには、水がどうしても必要。特に、農耕には水が不可欠なのは言うまでもない。どうしても、豊かな大河のほとりに、人は集まることになる・・・。

最も分かりやすい例は、エジプトだろう。古代の歴史家・ヘロドトスは、「エジプトはナイルのたまもの」と言ったという。豊かなエジプトの農耕文明は、みんな「ナイル川のおかげ」というわけだ。これは、オオゲサでもなんでもない。エジプトを空から見た航空写真を見れば(画像をご参照)、それはよく分かる。ナイル川の両岸と、河口に広がる三角洲だけが、緑色に覆われた豊かな地域。それ以外は、一面の茶色。不毛の大地が、ハテしなく広がっているだけだ。もしも、ナイル川がなかったならば、エジプトなど「古代農耕文明の発祥地」どころか、そもそも人の住めるところではなかった。それが、実によく分かる。まさしく、母なる大河だ。ありがたや・・・合掌。

  

 
↑緑に覆われた、エジプトの三角洲。周囲には何もない・・・。
 
 
他の大河文明でも、事情は似たり寄ったりだ。大河の流域には、高度な文化と教養を誇る「文明人」が住んでいる。周辺の不毛な地域に住む「野蛮人」たちは、みんな豊かな地域に憧れ、あるときは文明人たちに従属し、ときには野蛮な武力をもって攻め込むこととなる・・・。

そんな、世界に広がる「古代の大河文明」。中でも、最も古い歴史を誇るのは、古代メソポタミア。21世紀になっても戦乱が続く、イラクの地に生まれた、世界最古の文明だ。チグリス・ユーフラテスという2つの大河が並んで流れ、河口の近くで合流する。河口付近には、広大な湿原が広がっている。
 
「砂漠の国」というイメージを裏切る、湿原の国。ボートに乗った人々が悠然と航行し、周辺には甘美なナツメヤシの森林が広がっている。残念ながら、狂気の独裁者サダム・フセインが、ナツメヤシの森に潜む反政府勢力を壊滅させるため、湿原を干拓して不毛の地にしてしまったという。独裁者は国際社会によって排除されたが、時すでに遅し・・・。これは、人類の損失だ(泣)。

とはいっても、この地域の統治が難しく、政府にとって頭痛のタネなのは、現代に始まったことではない。イスラム帝国のカリフたちや、オスマン帝国のスルタンたちも、みんな、この地の反乱に手を焼いてきたのだ。13世紀(日本史でいえば鎌倉時代)に北アフリカから出発して、インドや中国を周遊した大旅行家のイブン・バットゥータも、この地に臨んで緊張を隠せず、「この辺りの治安の悪さは有名だ」と書き残している。最近は、米軍が乗り込んで統治を開始したが、やはり手に負えないので撤退するようだ。なんといっても、世界で最も古い歴史を誇る地域。戦争も、革命も、世界で最も長く経験してきている。最も重いカルマ(エックハルト・トール風に言えば、ペインボディ)を背負っているのは、仕方がないと言えるだろう。
 
人類最初の文明は、ここに誕生した。この地域の名は、シュメール。今から5500年前、シュメールには高度な文明が栄えていた。一方、シュメール人を除く世界中が、まだ未開の地であった。
 
世界中で、シュメール人だけがレンガ造りの住居に住み、色とりどりの衣服を着て、多彩な料理を楽しんでいた。陶器を焼き、金属を精錬し、石油を燃やし、粘土板に文章を書きつけていた。車輪を発明したのも彼らだと言われている。一方、シュメール以外の全世界において、地球人類は穴ぐらのようなところに住み、石器で暮らす原始人そのものであった。
  
なんで、古代シュメールは、これほどの先進地域だったのか。実のところ、それは世界史でも最大級のナゾとされている。

そもそも、「シュメール人は、どこから来たのか」が分からない。どの辺りの地域から移住してきてシュメールに住み着いたのか。他の人種(たとえば、アラブ人やペルシャ人など)との関係は、どうなのか。そういう、人種的な系統や出自が、まるきり分からないのである。いわば、シュメール人そのものが最大のナゾなのだ。シュメール人たちは、自分たちを「黒い頭の人々」と呼び、粘土板には彫りの深い顔立ちの自画像を描いている。そのおかげで、「ああ、こんな外見の人たちだったんだろうな」と想像できるだけ。  
 
ここで登場するのが、かの高名なるゼカリア・シッチン氏。「シュメール語で書かれた粘土板を読める」という特技を持つ、歴史・言語学者だ。なんと、「シュメール人たちに文明を教えたのは、宇宙人なのだ」という説を唱え、しかも、それが世界的なベストセラーになってしまった。あまりにも謎めいたストーリー。精神世界ジャンルの中でも、最高のエンターテインメントが、ここにある(笑)。
 

スピリチュアルの宝庫 → にほんブログ村 哲学・思想ブログ スピリチュアル・精神世界へ 
    
  

最新の画像もっと見る

コメントを投稿