宇宙のこっくり亭

意識の覚醒に向かって、精神世界を縦横無尽に語る本格派ブログ!!

地球で生活するのがヘタ  2

2011年12月22日 | ある宇宙人の人生
 
大学卒業後は、大手金融機関に入った。よせばいいのに、妙なチャレンジ精神を発揮して、大きな苦労を背負いこむパターンはいつも一緒。
 
周囲の人は反対していたが、なぜか、「世の中の最前線で働かなければ」という気持ちが強く、何も考えていなかった。結局のところ、それは「地球をもっと知りたい」という衝動。たまたま遠くに旅行した人が、「あれもこれも全部、この機会に見ておこう」と欲張る心理と一緒だ(笑)。
 
今はどうか知らないが、当時は不良債権問題が火を噴いた時代。バリバリに地球的な人がやっても、ストレスで病気になる仕事だった。
 
周囲の金融マンたちは、朝早くから夜遅くまで会社で仕事をして、しかも家に帰ってからも仕事をしていた。一体、いつ寝ているのかという感じだ。勤務時間はトンデモなく長いのだが、それでいて、常に大急ぎでセカセカと、事務所を出たり入ったり、書類の山をひっくり返したりしている。そういう日々が、切れ目なく延々と続いていた。あんな人たちと同じだけの仕事をしていたのでは、時間がなくて、とても精神世界を探求しているヒマはない。筆者はしばしば寝坊して遅刻し、その上、帰るのも早かった。
 
現代人には、日常生活があまりに大変で、余裕のない人生を送っている人が多い。「精神世界どころではない」というのは、よく分かる。人類の意識進化のためには、この辺りが変わる必要もあるだろう。

筆者は、例によって、何をやってもヘタだった。失敗続きで、足し算・引き算がいつも間違っていた。これは何についても言えることなのだが、ヘタというより、好調なときと不調なときの波が激しかった。目の前の物質世界に意識をフォーカスできているときは「優秀だ」と言われるのだが、どうしても意識がどこかに飛んでいってしまうことが多く、それが長続きしない。

「とても勤まりそうにないので、ヤメます」という話をしたところ、「もうちょっとガンバってみようよ」と周囲から引き留められた。本当になじめない世界で大変だったけど、じっとガマンしているうちに、少しずつ慣れてきた。

何年かたち、周囲から、「以前はとても勤まりそうになかったけど、彼もだんだん使える奴になってきたな」と評価されるようになった頃、残念ながら無理なガマンの限界が来て、本当に退職してしまった。「何を考えてるのかサッパリ分からないけど、なぜか癒される人」という定評があっただけに、惜しい人を失ったと残念がる人が多かった。
 
トランスパーソナル心理学の巨匠ケン・ウィルバーは、ひと頃、あえて学究の道を捨て、いろんな職業について修業したらしい。ガソリンスタンドの店員、レストランの皿洗いを、特に長くやったようだ。

ウィルバーに倣ったわけではないが、筆者もサラリーマンの道を捨ててフリーターになった。

とりあえず、家電量販店の配送センターでバイトすることにした。倉庫に入ると、大きなトラックから、社員が電機製品の入った箱をテキパキと手際よく降ろし、積み重ねていた。マネして箱を積み重ねようとしてみると、なんと、重くて動かせない。社員は、軽々と持ち上げて積んでいる。「同じ人間なのに、これほど力が違うのか」と、ガク然とした。
 
「とても勤まりそうにないので、ヤメます」という話をしたところ、「もうちょっとガンバってみようよ」と周囲から引き留められた。何日か続けたところ、「箱の持ち上げ方にはコツがあるのだ」ということが分かってきた。毎日ものすごい筋肉痛で大変だったが、何週間かたった頃には、電機製品の箱を、なんとか持ち上げて積み重ねられるようになった。   
 
他にも、いろんな仕事をやってみた。最後は、野菜市場の仕事をした。夜中に市場に出勤して、電動車で走り回り、野菜や果物を仕入れて回る仕事だ。冬の朝は、真っ暗で凍りつくような寒さだったが、市場の中だけは昼間のように活気があって、電動車がひっきりなしに行き交い、トラックが出たり入ったりしていた。野菜が品薄なときは、先手必勝だから急がなければならない。やがて、配送ドライバーを兼務するようになった。夜が空けると車に積み、野菜をアチコチに配送して回った。
 
でも、睡眠不足には悩まされた。車で走っていても、信号待ちのたびに眠り込んでしまうので、後ろの車がビービーうるさくて仕方なかった。市場の中でも、居眠りして電動車でキャベツ箱の山に突っ込んでしまった。

「とても勤まりそうにないので、ヤメます」という話をしたところ、またしても、「もうちょっとガンバってみようよ」と周囲から引き留められた。

実際のところ、これは、どの職場でもよくあることだった。イマイチ役に立たないにもかかわらず、いざヤメようとすると、残念がる人が多かった。

なぜかと言えば、端的に言って、筆者がいなくなると、波動が悪くなるのである(笑)。ワンダラーたるもの、役に立つ必要はない。この荒んだ地球環境において、「波動調整装置」としての機能を果たしていればよいのだ。

いろんな世界をのぞいてみたけど、みんな大変だった。現代人の多くは、日常生活が大変で、ちっとも余裕がないことに変わりはなかった。皆が意識進化するためには、この辺りを変えていく必要があるだろう。
 
結局、スーツ姿のサラリーマンに戻ることになった。ワンクッション置いた後、コンサルティング会社に入社した。「コンサル星人」は、こうして誕生した・・・。

(続く)
 

最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (S子)
2011-12-23 08:56:45
まるで自分自身を客観的に観てるみたいです。 面白いです。
返信する
Unknown (クラヴィーア)
2011-12-23 10:22:38
わたしも同じ業界、同じパターンでしたから笑えます。わたしは、去年退職し、お先に足を洗いました(笑)。

わざわざ超三次元の、一番合わない環境に身を置いてしまうんですよね、何故か・・・。

返信する
Unknown (ツチノコ)
2011-12-23 14:39:55
1年ほど前から愛読させてもらってますが、
このシリーズめちゃくちゃ面白いです。
歩いてきた道は全然違うんだけど、
なんか他人事じゃないんですよ(笑)
返信する
Unknown (ミドリ)
2011-12-25 00:37:12
コンサル星人様の歩んできた歴史があまりにも、私と似すぎているので、えっ・・という感じです。

もっとも、私はもっと地球で生活するのが(特に人間関係が)下手で、いじめられたり嫌な思いもたくさんして来て、一時期は本当にひねくれていました。

それでも、周囲の人の優しさに触れて、本当に悪い道にはいかずに今はささやかな幸せを感じて毎日生きています。

私も宇宙人出身?
返信する
Unknown (ブログ管理人)
2011-12-25 15:57:45
皆さん、ありがとうございます。

やっぱり、ダテに自他共に認める「宇宙人」じゃないわけでして、地球外出身の皆様に共感いただけて幸いです(笑)。
 
返信する
似てるな~ (わったん)
2011-12-28 05:28:27
20代は、年功序列に反感して辞めたり、企業倫理が悪いって辞めたり、人気はあったけど、役員から見たら超鼻摘まみな奴でしたわ。30代になり新規事業企画やら何やら頼まれフリーの企画屋に。今年、手がけてた仕事が震災の煽りでパー(T-T)
フリーの不安定が嫌になり知人社長に頼まれ入社したら、とんとん拍子で3ヶ月で取締役支社長になったが、他の役員社員のやっかみと社長の資金繰りミスで追い出され・・・
人生簡単にいかないな・・・
返信する

コメントを投稿