ビビッド能里子トーク・サロン

心身両面の指導者として感じたこと

 花冷えの日に

2009年03月29日 | Weblog
☆ アンドレ・ギャニオン、ベストを聴きながら
 何年か前の寒い日の昼下がりに、友人と池袋で待ち合わせて、ある
ホテルのラウンジで演奏している、友人のピアニストの演奏を初めて聴きに
いきました。そのラウンジはきれいな庭に面していて、暖かくて、穏やか
な空間でした。お茶を楽しみながら、ゆったりとした気分でピアノを聴いて
いたその時、ある曲がまるでわたしの胸の中に染み込んでくるような
広がっていくような……そんな不思議な、生まれて初めての体験をしました。
 音楽の感受性は割合強いわたしですが、体がしびれたり、頭がしびれたり
する経験はよくありましたが、それはかなり強烈なのです。
 でもその日は優しく、フワッートした、とても心地良いものでした。
後でその曲名を友人に聞いた時、わたしは本当に驚き、自分の感受性の鋭さ
を感じました。

 今あの日と同じ曲を聴きながら、過ぎ去った日の情景がありありと、まざ
まざと蘇ってきて、胸が痛くなるほど懐かしさでイッパイになりました。
 月日がどんどん流れていきますが、その人生の中に、「まるで珠玉のような
一時ひとときがちりばめられている」と、わたしは思いました。
 それにしても、(人との出会いは何と素敵なものかしら)と、花冷えの今日
ちょっとおセンチになっているわたしです。
 今度のパリ個人旅行は、偶然お誕生日が同じで、それ以来すっかり仲良く
なって、わたしに感動を与えてくれたピアニストの友人と一緒です。

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