ビビッド能里子トーク・サロン

心身両面の指導者として感じたこと

 若葉の季節になると・・・

2016年04月16日 | えっせー
 桜が終りこれから緑がだんだん美しくなる季節だが、今日もペットを
連れて羽根木公園に散歩に行ったが、日に日にさまざまな色の若葉が
大きくなって緑が深くなってくる。私は毎年その頃になると、思い出す
樹木にまつわる悲しい思い出がある。
 昔梅ヶ丘の駅は跨線橋の上だったが、駅舎の傍にお地蔵さんがあり
そこに大きなイチョウの木が立っていた。
 その高い梢は駅の窓から、つぶさに見られ、あんな高い樹を間近か
に見たことはない私は、いつも窓から手を伸ばせば届きそうな、その
イチョウの梢を見ていた。季節の移り変わりとともにだんだん変化する
様子は、とても興味深かかったが、最も嬉しかったのは、春になると
枯れ木になったような梢から、小さな芽が出てくる時期で、それは例年
の私のとても楽しみの一つだった。
 ※羽根木公園のイチョウ並木
 
 やがて可愛らしいイチョウの葉が出ると、私は毎日のように観察した。
イチョウは芽が出たときから、愛らしいイチョウの形をしていることを
初めて知ってとても驚くと同時に、ちょっと感動した。
 長年の楽しみの一つだった大イチョウが、駅の工事に伴い突然切り
倒されたとき、その切り取られて痛々しい大きな根元を見て、「可哀想に」
と思うと同時に、もうイチョウの樹に再び会えないと思うと、淋しくて
悲しくて、涙がこぼれて仕方なかった。
 ※少しだけ残る自然林に凛と咲いているしゃくなげ
 
 春になると窓にしがみつくように見ていた頃の自分、お地蔵さんの前で
呆然と立ちつくし、大粒の涙をこぼしたまだ若かった私。
 あの晴れた空と、無残な切り株は、今でもハッキリイメージできるが
あれは一体何年位前のことだったのだろう?
 今でも決して忘れられない悲しい思い出で、これを書いていたら、突然
涙が溢れた、すると夫はそんな私を何も言わずじっと見ていた。
 「おセンチ」とクラスメート達に言われた15歳の私、今でも全く
同じなのは、ヤッパリ相当変っているのかも知れない。


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