10年前の今頃強化合宿で飲んだな?あれもオリンピックの1年前だった。
ナショナルチームのメンバーが伊豆の修善寺に集まられた、俺の記憶では色々面白いことをやらかしたような気がする。
そしてもう一度はコロラドでのトラックワールドカップだ。
メンバーは橋本聖子、小嶋敬二、大門宏、安原昌弘、塩原正長と俺、もう一人居たっけ。
このときは俺の忠告を無視して、高地なのにいきなりもがきだした大門が部屋で寝たきりになった。その数日後小嶋が夜中に俺をたたき起こし救急車を呼んでくれと言い出した。到着した救急隊は小嶋より大門の様態が悪い、肺炎になりかけていると言い出して病院に急行した、その後塩原、同じ部屋の選手がすべて倒れていった。
俺と安は元気にレースを走り入賞を決める、帰りにロスで選手団から逃げを決めたな、お前ら何処にいくんだと言った時にはタクシーに乗り込んでロスの町に消えた、しかし帰りのホテルを誰も聞いていない事に気がつき途方にくれる、パスポートも何も無いのだ。
ここで俺が絶対ホテルは空港の近くだと思いつく、アメリカ、ホリデーインだろ、ここしかないとタクシーの運転手に告げるが、何件もあるぞと言い出した。
振り出しに戻るが、空港に一番近い所に行ってくれ、これが間違いなら最後は空港で待ち伏せだ。
大当たりで、ホテルのロビーで添乗員が心配して待っていてくれた。
この時のメンバーは成長して今度は大学の監督に就任。
塩原正長、短距離選手なのに競輪選手にならなず社会人になった、今度は指導者として大学の監督になる、情熱があるし世界選手権代表の経験もある。
そんな男が尋ねてきてくれて飲んで最高の夜だった。