「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。
15年度予算 概算要求の焦点 公共事業② 成長戦略の推進狙い増額
国土交通省の公共事業関係費は、2014年度比16%増の6兆121億円です。安倍晋三政権が6月に決定した「新成長戦略」などに基づく「優先課題推進枠」分の1兆4181億円を含みます。
大幅増は社会資本整備事業特別会計の廃止に伴い、同事業予算を一般会計に繰り入れたためですが、14年度に続く増額要求に変わりはありません。
防災を口実に「国土強靱(きょうじん)化」や「防災・減災」を口実に、不要不急の大型公共事業を進め成長戦略の加速をねらいます。
東京外郭環状道路をはじめ三大都市圏環状道路などの整備には1260億円を要求。首都圏については15年度に整備率を現状の64%から80%に引き上げるとしています。
三大都市圏環状道路の一つ、外環道の東名ジャンクション建設工事現場=東京都世田谷区
公共事業のテーマ別項目と予算額 |
●東日本大震災からの復興 |
インフラの復旧、整備 | 2780億円 |
●「地方の創生」 |
コンパクトシティーの推進 | 153億円 |
地域の公共交通ネットワークの再構築 | 364億円 |
道路ネットワークによる地域・拠点の連携 | 5585億円 |
整備新幹線の整備 | 720億円 |
地方空港の活性化 | 433億円 |
●国民の安全・安心 |
巨大地震対策の推進 | 2441億円 |
密集市街地対策の推進 | 246億円 |
●大企業のための「成長戦略」強化 |
物流ネットワークの強化 | 3277億円 |
首都圏空港の機能強化 | 163億円 |
国際コンテナ戦略港湾政策の深化 | 814億円 |
コンテナ船の大型化などに対応し「国際競争力」を高めるなどと官民あげて進めている国際コンテナ戦略港湾整備には814億円(14年度比32%増)を計上しました。国土交通省に設置された国際コンテナ戦略港湾政策推進委員会の委員には経団連幹部のほか、住友商事、キヤノン、日産自動車など財界・大企業の代表が名を連ねています。
首都圏空港の機能強化に13%増の163億円、整備新幹線に14年度と同額の720億円を求めました。
鉄道や道路、水などのインフラ(社会資本)輸出推進を図るとして21億円(同29%増)を計上しています。
新たな再開発甚大な水害や土砂災害が椙次ぎ、巨大地震の被害も想定されるなかで、国民の命と安全、暮らしを守るためのインフラの防災、老朽化対策は急務です。
水害・土砂災害対策として2932億円(同23%増)、道路や鉄道、河川管理などへの対応に4400億円(同20%増)、南海トラフ巨大地震・首都直下地震対策などに2441億円(同10%増)をそれぞれ計上しています。
「地方の創生」と称して新たな都市再開発を進めます。公共サービスや施設を統廃合して中心部に集約する「コンパクトシティー」をつくり、都市間を公共交通機関で結ぶものです。高速道路整備などに5585億円(同19%増)を計上しました。中山間地や地域交通の維持に貢献する側面もある一方で、都市部の過密化と周辺地域の切り捨てをいっそう進める危険性があります。
公共事業予算は、大手ゼネコンなどに恩恵を与える新設ではなく、インフラの維持修繕・更新事業に重点配分する抜本的転換が求められます。(つづく)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2014年9月10日付掲載
インフラの老朽化対策は急がれます。その予算の組まれていますが、中心はさらなる大型公共事業への税金の投入。予算配分の見直しが求められます。
しんぶん赤旗囲碁将棋 神戸地区大会が開催!
9月14日、神戸市長田区で「しんぶん赤旗」囲碁将棋神戸地区大会が開催され、神戸市内はもとより県下各地から120人余りが参加した。
お天気は好天に恵まれた。
受付風景_01 posted by
(C)きんちゃん
受付風景_02 posted by
(C)きんちゃん
開会式 posted by
(C)きんちゃん
いよいよ開会式。地元長田区選出の、森本真神戸市議が来賓あいさつ、参加者を激励しました。
囲碁対戦風景_01 posted by
(C)きんちゃん
そして、いよいよ対戦開始。囲碁は大会議室で行います。
囲碁対戦風景_02 posted by
(C)きんちゃん
囲碁対戦風景_03 posted by
(C)きんちゃん
囲碁A級対戦風景 posted by
(C)きんちゃん
将棋は、各級に分かれて小部屋で対戦。ここはA級です。
将棋B級対戦風景_01 posted by
(C)きんちゃん
将棋のB級の部屋。
将棋B級対戦風景_02 posted by
(C)きんちゃん
将棋C級対戦風景 posted by
(C)きんちゃん
将棋のC級の部屋です。
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(C)きんちゃん
対戦が進んでいきます。囲碁のA級。
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(C)きんちゃん
囲碁のB級。
囲碁C級対戦_01 posted by
(C)きんちゃん
囲碁のC級。これからが楽しみです。
囲碁C級対戦_02 posted by
(C)きんちゃん
こんな小さい子も参加していました。
いよいよ戦いは、準決勝から決勝へ…。
囲碁A級 準決勝 posted by
(C)きんちゃん
囲碁A級の準決勝。決勝では向かい側の方が勝ちました。
将棋B級 準決勝 posted by
(C)きんちゃん
将棋B級の準決勝。
将棋B級 決勝・3位 posted by
(C)きんちゃん
将棋B級の決勝戦(手前)と3位決定戦。手前左手の方が優勝しました。
将棋A級 3位決定戦 posted by
(C)きんちゃん
将棋A級3位決定戦。左手の方が3位に。
右手の方は惜しくも4位でしたが、今年B級から初めてA級に挑戦。その中で、準決勝まで勝ち進んだことに満足しておられました。
将棋A級 決勝戦 posted by
(C)きんちゃん
将棋A級の決勝戦。18才高校生と11才小学生の対戦。手前の高校生が優勝しました。
神戸地区大会の上位入賞者は、10月12日開催の兵庫県大会に出場できます。参加お待ちしています。
15年度予算 概算要求の焦点 税・財政① むだ遣い膨らみ過去最大
2015年度予算編成に向けた各省庁からの概算要求が8月末に出そろいました。第2次安倍晋三内閣が概算要求段階から予算編成を行うのは2度目。その特徴をみます。
一般会計総額は過去最大の101兆6806億円となり、初めて100兆円を超えました。14年度当初予算の95兆8823億円と比べ、5兆7983億円増加しました。
社会保障削る
最も大きく増えたのは国土交通省で、14年度当初予算比9259億円増の6兆8474億円。うち公共事業関係費が16%増の6兆121億円となりました。不要不急の国際コンテナ戦略港湾(814億円)などを盛り込んでいます。
防衛省の軍事費(防衛関係費)も総額5兆545億円(SACO=沖縄に関する日米特別行動委員会日、米軍再編関係経費含む)に達し、過去最大。大規模上陸作戦のための強襲揚陸艦の海外調査など「戦争する国」づくりに突き進んでいます。
厚生労働省は社会保障の自然増分として8200億円要求したものの、15年4月に予定する年金の実質大幅削減を織り込んで社会保障費を抑制しています。
安倍内閣はさらに社会保障の自然増分を「厳しく精査」し、「効率化に最大限取り組む」方針です。年末に向けて、生活保護の住宅扶助や冬季加算などの削減を検討。15年度実施予定の介護保険制度改悪で給付がどれくらい削減されるかも、今後検討する予定です。
「社会保障に充てる」といって消費税を8%に上げ、10%への増税を狙っているのに、社会保障制度を大改悪して軍事費や大型事業を膨らませる内容です。
大企業優遇や地方「創生」など「新成長戦略」を進めるための「優先課題推進枠」への要望額は3兆8758億円となりました。
内閣改造に向け自民党総裁室に入る安倍晋三首相(中央)=9月3日、東京・永田町の同党本部
大企業を支援
各省庁が予算概算要求と同時に出した15年度税制「改正」要望には、安倍内閣が掲げる「世界で一番企業が活動しやすい国」に向けた大企業支援策が目立ちます。
経済産業省は、国と地方を合わせて約35%となっている法人実効税率を15年度から引き下げ、数年で20%台にすることを要望。研究開発減税の拡充も求めました。
内閣府は「国家戦略特区」での投資家・大企業優遇策を並べました。▽創業5年以内の一定の企業への法人税減税▽ベンチャー企業に投資した個人投資家に対する所得税減税の拡充▽民間の再開発事業のために土地などを譲渡した場合の所得税・法人税減税―を要望しています。
(つづく)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2014年9月9日付掲載
税収が伸び悩んでいるのに、100兆円を超える予算とは、余りにも無謀ですよね。それも、国土交通省を中心とした公共事業の予算が一番増えている。軍事費も5兆円超え。
いい加減にしてほしい。
南米政権与党幹部に聞く ウルグアイ④ 国に飢えはなくなった
共産党の国際関係責任者
ダニエル・コイラさん
左派連合「拡大戦線」は13の政党とさまざまな社会団体からなり、共産党はその創設に取り組んだ政党の一つです。現在、教育相、保健相、エネルギー庁責任者、首都モンテビデオ特別県知事のポストをにない、上院1議席(定数31)、下院2議席(定数99)を有しています。
死亡率が最低に
「拡大戦線」のムヒカ政権の代表的な実績は、乳幼児死亡率と妊産婦死亡率がウルグアイ史上最低になったことです。
医療予算を厚くして、病院、診療所、医師、看護師を増やし、どこに住んでいてもだれもが医療にアクセスできるようになったことの反映です。
労働災害も、約40%、1100件減少しました。「経営者責任法」を制定した結果です。同法は、一定規模以上の企業に対し、労働者の代表1人に企業内のあらゆる設備や労働環境をいつでも査察できる権限を認めることを義務付けました。
しかも、労働安全上の違反が是正されない場合、従来は罰金ですみましたが、現在は経営者が刑務所送りになるのです。
経済は安定しています。おもな輸出品は牛肉やコメ、乳製品で、中国、ブラジルが主要相手国です。輸出に占める米国の比重が相対的に下がったことが、世界経済危機を乗り切った背景の一つになっています。社会、労働政策の改善も、景気を下支えする役割を果たしています。
10月の大統領選挙は、左派政権としては3期目への挑戦です。この間、貧困対策が大きく前進し、少なくともウルグアイから飢えはなくなったといえます。今後の大きな課題の一つは、公共住宅の建設です。若い夫婦が住宅の確保に苦労し、結婚後も親の家に住まわざるを得ないケースが多いからです。
共産党は、軍事独裁政権と正面からたたかった政党として、国民の間である種の権威を持っていると自負しています。労働組合や国民運動の中に大きな影響力を持っています。
再入党が相次ぐ
党づくりに苦労していますが、党勢は伸びています。最近の特徴は、ソ連崩壊後に離党した人から、再入党の申し込みが相次いでいることです。
その中には、高齢になって、やはり共産党員として生涯を終えたいという願いもあると思っています。(ラパス=松島良尚 写真も)(おわり)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2014年9月11日付掲載
「ウルグアイ」といえば、2014ワールドカップで、ペスト16入りをして決勝リーグに進出している。
でも、「南米のどこにあるの?」と思うかもしれません。
「ウルグアイ」を参照して下さい。
「労働安全上の違反が是正されない場合、従来は罰金ですみましたが、現在は経営者が刑務所送りになる」とは、すごい法律ですね。日本も労働基準法などに違反した経営者に、それぐらいのきつい制裁が必要でしょう。
ウルグアイでもソ連崩壊の影響はあったのですね。でも、国民の権利と生活を守ることで地道に活動してきただけあって、復党者が相次ぐとは、うれしい話です。
南米政権与党幹部に聞く チリ③ 独裁引きずる制度転換
共産党国際関係責任者
セサル・ブンステルさん
昨年の国会議員選挙で中道左派連合「新多数派」の一翼として下院で倍増の6議席(定数120)を獲得し、バチェレ政権の与党になりました。パスクアル女性相は共産党員です。
私たちが政権入りしたのは「新多数派」が国民の要求を原則的に受け入れているからです。平等で良質の公教育を保障する教育改革や法人税増税を重点とする税制改革、民意が反映する選挙制度改革などです。
独自原則も堅持
共産党はこれらを基本とする政府プログラムの作成に協力し、その実現のために与党になったのです。新自由主義反対など党独自の原則も堅持しています。
ピノチェト独裁から民政に移管して25年たちました。独裁政治ではなくなったものの、民政移管後のすべての政治、社会、経済の制度は独裁時代の勢力によって導入されました。
教育や医療、住宅などに関わる政策もすべて民間部門、大企業との取引の上で進められてきました。そうした新自由主義政策のもとで、国民は大きな苦痛をこうむっています。
転機になったのは、教育をめぐって学生が立ち上がった2011年のたたかいです。さまざまな分野の労働者も加わり、ストライキ権や集団交渉を保障する労働法への改革を要求しました。独裁時代を引きずる体制にノーを突き付け、「新しいチリ」を求めるたたかいになったのです。
学生の運動反映
学生のたたかいでは、共産党の青年組織が大きな役割を果たしました。昨年の選挙で当選した6人のうちの2人はたたかいを担った元学生です。
5年ほど前まで、青年は政治や社会問題に無関心だといわれたものです。しかし、独裁時代を経験していない彼らには、自由にものを言うことに恐怖感はありません。学生運動を通じ、自分たちの考えや意見をアピールするすべを知ったのです。同性婚や環境問題などへの関心も高まっています。
中南米では、中南米カリブ海諸国共同体(CELAC)など米国からの自立を探求するさまざまな試みが行われています。同時に、個々の国にはいろんな問題があります。左派政権が選挙で敗北することもありえるでしょう。
しかし、前進は紆余(うよ)曲折をともなうものであり、変革の前途には希望を持っています。それは、米国からの自立、新自由主義反対という方向への確信です。
(ラパス=松島良尚 写真も)
(つづく)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2014年9月9日付掲載
定数120で6議席という事は、日本の衆議院(定数480)に換算すると24議席です。
共産党も与党の中で一定の発言力をもっているという事でしょう。
特栽政治を克服しても、労働者の権利を認める新しい体制は、その後の闘いによって勝ち取られたのですね。