きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

校閲の目 忖度と安倍首相

2017-04-11 17:00:07 | 政治・社会問題について
校閲の目 忖度と安倍首相



森友学園をめぐり「忖度(そんたく)」がキーワードになっています。

「忖」は心を表す「りっしんべん」と、脈をはかる形を表す「寸」からなります。「度」も「はかる」ことで「他人の気持ちをおしはかる」意味に。「上位者の気持ちを特に論拠もなくあれこれ想像する感じが強い」(日本語 語感の辞典)とされます。
しかし役人はそれだけにとどまりません。実際、国有地の格安払い下げが行われているのです。手心を加える意味の「斟酌(しんしゃく)」と似た使われ方になっています。
「忖度」を「しんぶん赤旗」(2007~16年)で調べると91件ありました。年9件ですが、今年は3カ月で15件にも。



3月26日付の紙面から

10年前のNHK番組改変の裁判で、安倍官房副長官(当時)の意図を忖度して放送内容を変更したとの判決から頻繁に登場します。その後は安倍首相肝いりの会長を忖度して政権批判をしないNHK、総務大臣の電波停止発言を付度して自己規制するテレビ局などのように、多くは安倍首相絡みで使われてきました。
日本国語大辞典によると菅原道真も使っていた「忖度」。小学校建設をめぐるこの事態を、学問の神様はどんな気持ちでみているでしょう。(河)

月1回のコラムです。ことばに関する話題をお届けします。
(2017・4・11)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2017年4月11日付掲載


日本共産党の雑誌『月刊学習』で好評連載中の「言葉の現場から」。その「しんぶん赤旗」版が開始。楽しみですね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする