きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

経済アングル 企業の海外展開と国防軍

2015-07-21 21:34:03 | 経済・産業・中小企業対策など
経済アングル 企業の海外展開と国防軍

国内の生産能力の低下が止まりません。2015年版の通商白書も「国内生産基盤の空洞化が懸念されている」と指摘しています。一方、日本企業は「海外で利益を稼ぎ、蓄積する傾向が強まってきている」ともいいます。
国内が疲弊するなか大企業は、利益獲得を求め海外でのインフラ(産業基盤)事業受注に熱をあげています。安倍晋三政権は、最大限の支援を惜しみません。進出企業からすれば、政情不安定な危険地域での活動を余儀なくされることを意味します。
13年1月に発生した在アルジェリア邦人に対するテロ事件を受けてまとめられた有識者懇談会の報告書は、次のように指摘しています。
「資源のない日本にとって海外での企業活動は死活的に重要」「現地で危険を感じたとしても、その現場から安易に撤退すれば、企業にとっては『仕事』にならない」「危険地域での企業活動を続けざるを得ないのが現実」(在留邦人及び在外日本企業の保護の在り方等に関する有識者懇談会報告書)
日本企業の海外活動が拡大すればするほど、「いざ」という時の対応が問われます。現在は、避難手段としての自衛隊の活動範囲が拡大され陸上輸送も可能です。
問題は、それにとどまりません。自民党は、12年の改憲「草案」で、「国防軍を保持」することを明記しました。さらに安倍総裁の下で行われた12年末の総選挙での公約には「憲法改正により自衛隊を国防軍として位置づけます」としました。
大企業の海外権益拡大と歩調をあわせて国防軍が創設されれば、大企業の権益確保のために海外で武力を行使することになるのではないでしょうか。「富国強兵」の危険な道を進むわけにはいきません。
(金子豊弘)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2015年7月21日付掲載


自衛隊の海外派兵で、日本への信頼を損ねておいて、「政情が不安だから自衛隊を国防軍へ」。
まさに悪循環の極みです。



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