貴美華が巡る奥の細道

芭蕉の「奥の細道」を巡り終え、新たな旅を計画中、間日常の出来事を十七文字で遊びます。

土門拳記念館

2006年03月31日 | Weblog
2006年 3 月21日 (晴れ)
つづき
玉志近江屋三郎兵衛宅跡ー本間家旧本邸ー酒田奉行所跡ー川辺の館(昼食)ー土門拳記念館ー出羽大橋ー最上川スワンパークー山居倉庫ー商店街雛巡りー炉ばた焼・田舎ー夜行バスー渋谷ー大船ー自宅

    西堺 東の酒田 盛極め

芭蕉は酒田36人衆の一人近江屋の息子三郎兵衛に招かれ句を詠んでいます。旧鐙屋の近くに宅跡があり、本間家旧本邸も側にあります。
本間家は、「本間様には及びもないが、せめてなりたや殿様に」と歌われ、武家屋敷造りと、商家造りを構え商人と藩を相手に商売をして財力を貯めたのです。 頭イイー
      
        本間雛 相生様に 六歌仙

北前船で運んだ珍しい人形もありました、みやげは、貝に入った小さい犬箱です。  ホットしたらお腹すいて・・・・   3時です

    春の風 イカスミラーメン 生姜味

土門拳「古寺巡礼」展です、私はファンなので東京でも何回か個展に行ってますが、今回の展示は「東寺」です。真言密教の真髄に触れたような感動で外に出れば池から眺望する鳥海山(出羽富士)です。去年夏の最上川下りでは鳥海山は見られませんでした、今日はまたまた感動です。



         染まる春 鳥海山や 夕日浴び

左に鳥海山・右には田園の彼方に月山を眺め、疲れを忘れて歩きました。大橋を渡ると最上川に白鳥が休んでいます、ここは渡り鳥白鳥の飛来数日本一のスワンパークです、カメラマンが飛び立つ白鳥を撮ろうとを構えます、 私も
    
        最上川 白鳥帰る 日は近し


    スワンかな デジカメの中 休み入る 

白鳥の飛んでる様子が気になり、後ろを振り返り急ぎ足で歩きます夕日は沈みかけちらほら明かりがつきました、山居倉庫の店は閉めるところです、ここはよくロケにつかわれています。
 
      町明かり 川辺の倉庫 静まりて



      春浅し 欅並木が 影おとす

明治26年に建てられた米の貯蔵庫で、土蔵造りの棟とケヤキ並木がとても素敵です、旅の最後は絵画を見ている様でした。
     
      孟宗焼 香りと酔いし 地酒かな

今回はまだ卿土料理を食べていないので、「炉ばた焼・田舎」に入り、孟宗焼と海鮮焼、海鮮サラダ、地酒「庄内誉」、店で人気の冷酒「クドキ上手」です。  味噌むすびを二つ作ってもらい夜行バスにのります。  
酒田のマンホールです。 お洒落ですよね、気に入りました。




東京はすっかり春です、さくらが八分咲き、明日から又  忙しくなりまーす。

      
     









奥の細道 酒田

2006年03月30日 | Weblog
2006年 3月21日 (晴れ)

湯野浜温泉からバスで酒田へむかいます。

本間美術館ー酒田大仏ー日和山公園ー海向寺ー相馬楼ー浄福寺唐門ー旧鐙屋ー不玉宅跡ー 次回につづきます

本間美術館は、後に日本一の大地主と言われた本間家の別荘で、芭蕉真筆の「玉志亭唱和懐紙」を収蔵しているようですが常設ではなく、今回は江戸初期から明治までの古典雛人形展です。本館別荘の清遠閣は「酒田の迎賓館」として利用されたようです。

      桃節句 人形の顔の 賓ありし
      春寒や 幽邃風情 鶴舞園

日和山公園で 示唆しぶりに芭蕉像と会いました、この山は飛び砂を防ぐために、本負家の私財で築いたもので、映画「砂の器」のモデルになった場所です。一部に松林がありますが、酒田港を一望でき飛島もみえました。此処は有名人が詠んでいるので私は説明です。

    灯台や 千石船や Dー51や
    芭蕉坂 明神坂や 文庫坂

いろいろ見どころが沢山あり、文学碑も29基あります。他にもね。
海向寺にも寄りましたが、春分の日でいそがしそうです。
相馬楼へ向かいます、ここは殿方にお勧めです。



江戸時代の酒田36人衆と呼ばれた豪商達が遊んだ様子がわかるような気がします、丁度そこで、現在の相馬楼をデザインした泉椿魚(いずみちんぎょ)さんに会いました。(どんな人か、検索してね)

   蕾花 舞妓の踊り 蔵座敷
   くつろぎも 紅花染めの 畳かな
   蔵飾る 鉄斎・夢二 華になり

明治の庄内大震災の大火で焼失して残った土蔵を取り囲んで建てられていたものに、新しい息吹を加え舞妓けいこ場・蔵画廊・雛飾り等に使われていました。椿魚さんの話を聞き、干菓子に抹茶をいただき楼を満喫しました。

   紅塀と 漆階段 後にして

井原西鶴「日本永代蔵」に登場する、鐙屋(あぶみや)です。芭蕉はこの近くの医師で俳号を不玉宅に9日間滞在しました。旧鐙屋の雛は酒田伝統工芸の鵜渡川原人形150体です。建物は国指定史跡で、立派です。ここで折紙の雛人形を体験しました。



鐙屋の にぎあう様や 春の土間

                        次回に続きます

湯野浜温泉

2006年03月29日 | Weblog
2006年 3月20日 (晴れ・強風・夜雨)

羽越線(いなほ3号)が1時間遅れたので先を急ぎます。

今日は月曜日なので、予定していた大宝館・無量光苑釈迦堂はお休みです。
明治36年に建てられた鶴岡カトリック教会です。プリンテイッド・フイルム・ステンドグラスの光差し込む聖堂、 フランスから渡った黒い聖母に会うためです。

     春の風 海を渡った 黒聖母

     黒マリヤ 幼児の声に 包まれて

鶴岡の豪商、風間家住宅(丙申堂)には風間家三人娘が使ったお雛様が飾られていましたが、驚いたのは、木造杉皮葺屋根に約40,000個の石が置いてありました。
鶴岡、酒田は強風で知られていますが、冬はその上に雪が積もるのですよ。
    
     置石を 支える棟の 太さかな
   
風間家の方とお坊さんと管理人さんと、今日最後の訪問者の私でお茶を頂き風間家三人娘の思い出話は続きます。

     雛供養 読経流れる 彼岸哉

外へでれば夕暮れです、急ぎ「奥の細道内川乗船地跡」に向かいます。

     内川の 幅狭くなり 船は無く

この内川を船がね? と思いながら「長山重行宅跡」の句碑を見て、日枝神社「初なすび」の句碑を弁天池のほとりに見つけ、ほっとしました。
湯野浜温泉はバスで40分かかります、今日の宿「花門」にはやはり予定より一時間遅れました。
   
     湯けむりに 色つけかおる 春のバラ



     バラ風呂に 浮かぶ桃色 赤黄色

女って、やはり色や香りに弱いのでしょうか、なんとなく嬉しくなってバラで遊びます。    散らばせて また寄ってくる バラの花

女将さんが、花が大好きだそうですが、男風呂にも浮かんでいるのかしら?  
昨夜は和食 今日の夕食はフルコースです、好きな器で冷酒を・・・ね、

   

奥の細道 鶴岡

2006年03月26日 | Weblog
2006年 3月20日 (晴れ)

昨夜は弥彦温泉「四季の宿 みのや」に泊まりました。横手には弥彦山を背に、天照大御神の御曾孫「天香山命」を祭る弥彦神社があります。
小雪舞う 万世の山 御神体

朝、同好会の仲間と別れ一人で鶴岡へ向かいます。私は今回の旅に四つの目的をもってきました。

一つ 昨日行った「本場の雪割草祭り」と自生地をみる。
一つ 旧暦まで飾られる鶴岡・酒田の雛めぐりです。
一つ 憧れの土門拳記念館 「古寺巡礼」展
一つ 参年目で、毎年3月から訪ねている、芭蕉「奥の細道」です。

弥彦駅から吉田~新潟と順調にきましたが、鶴岡迄の羽越線は一時間後の始発です、駅弁「まさかいくらなんでも」を買い乗り込みましたが、強風のため徐行し一時間遅れました。おかげで、ます・さけ・かに・いくらの入った駅弁をゆっくり食べることができました。

   春の旅 駅弁詰る 海の幸

鶴岡駅ー致道博物館ー鶴岡公園ー荘内神社宝物殿ーカトリック教会ー丙申堂ー内川乗船跡ー重行宅跡ー日枝神社ー商店街雛ー湯野浜温泉宿「花門」

「奥の細道」ガイドブックには、「現代版の奥の細道の旅は<芭蕉の心>に近付こうとする私達の心の旅なのかもしれない」とありますが、まさにその通りだと思います。

    嫁入りや 葵の紋の 雛道具

鶴岡雛物語巡りの致道博物館・荘内神社には庄内藩酒井家の雛、雛道具が飾られ、芭蕉の時代を感じとる事ができます、そして その敷地内にある芭蕉の石碑には菰がかぶり、大事にされ・・・残念 見られませんでした。 



致道博物館は旧酒井家庄内藩校の「致道館」で、他に7つの建物と美術品・民具・庭園が楽しめました。

   雛供え 花鳥風月 飾り菓子

古い時代の保存と後世に伝える難しさ、大切さをつくづく感じる此の頃です。
鶴ヶ岡城本丸跡に鎮座する荘内神社でミニ雛道具の一式を買いました、酒井家の雛道具に魅せられたのです。 次回に続きます

本場の雪割草祭り

2006年03月24日 | Weblog
2006年 3月19日 (晴れ・小雪・晴れ)
    
   桜びら 膨らむ蕾 後にして

「横浜雪割草同好会」のメンバー8人で本場新潟の雪割草祭りにでかけます。
天気はまあまあのようですが、天気予報では新潟県に雪ダルマが出ていますので心配です。

   雪割草 祭り追いかけ 越後旅

「トンネルを出れば雪景色」とよく言われますが、その通りでした。
入る前は青空で、山がくっきり見えていたのですが、谷川岳の関越トンネルをでたら、一面墨絵の世界です。

   スピードを 落とし抜け出る 吹雪き哉

   雪しまく スキーリフトが 幽か見え

魚沼市に入れば雪は無く枯れ稲が続きます。そうです魚沼産こしひかりの夕飯が楽しみです。
巻潟東インターで降り町に入ります。今日の目的地「花工房ほんま」の雪割草祭は19・20・21日にあり、初日に行けば良い花が見られるという事で出かけてきました。
工房や 色とりどりに 咲乱れ

大勢の愛好家が地元新聞に載った200万円の雪割草を見に来ていました。もちろん私も見ました。素晴らしい花です、写真を撮る手が震えて超ボケで写真はお見せできません、夢多き花ですので、ご想像にお任せいたしたいとおもいまーす。

   夢のせて ロマン語るか 雪割草

その足で角田山の自生地へ行きました。  小雪舞う 落葉顔出す 雪割草
その角田山麓で台湾檜樹齢5000年で彫られた、十一面平成福寿観音に出会えました。



この観音は八メートルの一彫ほりです、作曲家の遠藤実氏の寄進で「メロディーの根底はやはり故郷にある」というおもいで 建立されたものでした。  
  
   故郷や 菩薩の祈り 永き春
   

早春の三浦

2006年03月18日 | Weblog
2006年 3月15日~16日 (晴れ)

   窓越しの 日差し浮き立つ 春の旅

「四季の旅」会員のお友達と、時々出かけますが、今回は「マリンビュー三浦海岸」に一泊し早春の三浦を満喫することになりました。

   みだれ咲く 水仙香る 風薫る
   
二月が寒かったので水仙は身頃ですが「田浦の梅祭り」も一週間のびました。
ここの梅林は丘の傾斜にあります、長い階段や坂を上り見晴台に着きます、梅を眼下に八景島・ランドマークタワー・つばさ橋 霞む海の中に海ボタル・房総と素晴らしい眺めです。
   
   房総の 稜線薄く 春霞
   
   黄の花に 飛び交う蜂や 羽音たて

   見下ろせば 梅に鶯 谷戸の村

今夜の宿、「マリンビュー三浦海岸」は津久井浜の海岸を15分歩き、そこから上り5分の小高い所にありました。部屋と風呂から東京湾が一望できます。航路には船舶が行き交い、止まっているような海に ゆっくりと時が流れているのをかんじます。

   望みのせ 行き交う航路 春の湾

この景色を見ていると時間を忘れます。お友達とのお喋りも時間を忘れさせ、アッという間の一夜でした。
翌日は早春の三浦の里です、左右の畑には大根・キャベツ・ブロッコリー・ほうれん草・菜の花・小松菜 みんなスーパーで見る ~さんの作った三浦野菜です。
小さな津久井川を渡り歩いて40分、今日の目的地「いちご狩」につきました。


    
   口元を とがらせ食べる いちご哉 

のんびりした、早春の三浦を お伝え出来たかしら?
明日から又旅にでます、週末には戻りますので、 お元気で御機嫌よう。

仏像鑑賞

2006年03月13日 | Weblog
2006年 3月10日 (雨)
 
  春の雨 清水寺の 菩薩拝む 

冷たい雨の中横浜へ出かけました。 目的は二つあります。
午前中は、今月末に教室で行う「プリザーブフラワーで作る三角ケーキ」の材料を買いに行きます。
美味しそうな、食べたくなるケーキが出来る様 花を選びます。

  プリザーブ 深紅の薔薇の 鮮やかさ

午後は「そごう美術館」。ほんまの清水さん知ってはる?の「清水寺」展です。
仏像との縁は中学生の頃からだとおもいます。

  遠き春 修学旅行の 寺巡り

最近は、仏像の拝観が楽しく嬉しくなります。細かく鑑賞するには、いぜん受講した金沢文庫の「日本美術史」講座が役に立っていますが、とにかくどんな仏像でも会えると思うと嬉しくなります、これが癒し効果と言うものなのでしょうか。

   なにがどう 答えられない 浅き春

私は何もかもを頭の中に叩き込んで覚えられるタイプではないので、無理をせず、「思いがけず」とか「たしかどこかで」と 偶然や出会いを大切にし、そこへ導かれたことへ感謝し、心の内で手を合わせます。

   ある春の 湧く雲の様 消える様



俵 宗達の「風神雷神図屏風」で知られている、 風の神・雷の神に逢えました。
「清水寺展」では他に沢山の素晴らしい仏像に逢えて、嬉しかったです。
なかでも「坂上田村麻呂公画像」は、昨年旅をした「奥の細道」の国府多賀城跡や、平泉の達谷窟に関係がありますので、懐かしく感じました。
   
   またいつか 何処であうか 望む春 


食卓の芸術

2006年03月08日 | Weblog
2006年 3月 7日 (曇り)

恵比寿のウェステインホテルにて「食卓の芸術」展示会がありました。

主催はRlジャパンで非営利団体の国際難民支援活動で1990年から開催されています。今年の出展協力者は個人、法人の各分野で活躍していらっしやる方々で、とても華やかな気品に満ちたチャリティー展示会場でした。

  世界の輪 食卓飾り 春迎え

毎回有名人の方が出展されますが、今年は演出家の宮本 亜門さんにお会いしました。亜門さんは、ガラス工芸家の松堂 今日太さんと組んで「HAMON~4海の彼方への祈り」と言うテーマーで食卓を演出されました。

  ひとしずく 波紋広がる 春の海

  沖縄の 女神降り立つ 白き浜



                            亜門&今日太
  透く器 男神もてなし 蕨もる  
  
  食卓は 神に捧げる 儀式かな

沖縄に語り継がれた神話の食卓とニューヨーク風素材のアレンジ、照明が波紋をつくり しずくが音を奏でる、神秘的で白と黒のコントラストがとてもモダンで素敵です。   さすが 亜門さんと今日太さんに拍手。 

  さくら添え 食卓囲む 笑み思い

ひな祭り

2006年03月03日 | Weblog
2006年 3月 3日 (晴れ・曇り・雨)
 
  大内雛 ピアノの上に 飾り入り

今日は3月3日雛祭りです、家にも娘が居ますので7段飾りのお雛様がありますが10年前から押入れの奥で眠っています。(理由はいろいろありますが・)

  雛飾り 幼き折日の 声を聞き



  あれこれと 思い秘めたる 内裏雛

ここに座る内裏様は、大内・平安神宮・花巻・鎌倉・奈良・平戸・大山・ホテル・デパート・頂き物・そして母の手作り、と思い出がいっぱいあります。
集める切っ掛けは、友人の家の雛祭りに呼ばれた時、手の平にのる小さなお雛様に優しさと元気をいただき・・・癒されたのです。

   春冷めや 菜の花椀に 雛御膳

この時期は天候が定まらず、気温の変化についていけないと感じる此の頃です、そんな時の桃の節句は女子に生まれて良かったと感謝し、親の思いを子に伝えたいとおもいます。  

   雛あられ 夫と二人の 茶菓子哉