貴美華が巡る奥の細道

芭蕉の「奥の細道」を巡り終え、新たな旅を計画中、間日常の出来事を十七文字で遊びます。

彼岸花

2006年09月28日 | Weblog
     ゆう顔の ひときは冴える 夕月よ
 
暑さ寒さも彼岸まで、 昔から言われている言葉が今年もピッタリ当てはまりましたね、でも朝晩は随分涼しくなり、つるべ落としの日暮れは寂しく心細く感じます。
     
     姿を隠し 古民家囲む 虫時雨

私が通う公園もすっかり秋らしくなり、庭には秋の七草が咲き乱れています。
萩・尾花・葛・撫子・女郎花・藤袴・桔梗です、そして 長屋門の外には、曼殊沙華(天上に咲くという花の名)、別名「彼岸花」です。
                

     雨打たれ 雑に燃えいる 曼殊沙華

私の部屋には、一本づつ 朱と白が交差した彼岸花の写真が一年中掛けてあり、とても気に入っています。
時々話しかけたりしますが、亡き父母を想いだします。
     

新月の夜

2006年09月23日 | Weblog
      新月の 港の灯り 秋の丘

22日の新月の夜、「みなとの見える公園」にある、外人墓地に沿って元町にでました。ゲーテ座で「新月の夜の 不思議なコンサート」の帰りです。暗い夜道でしたが、気分はとても癒されていました。

      秋気なる 不思議な余韻 コンサート

ハーブ奏者の小倉知香子さんが毎年、満月や新月におこなうコンサートで、他の楽器とのジョイントで不思議なパワーをいただくのですが、今年は「クリスタル・ボウル」と江戸染仏画「月天」の、 セラピー効果です。
ボウルは水晶の粉で出来た楽器で、叩いた後の余韻は鐘のようです、波動は体内のマイナスエネルギーを癒し各自の持っている治癒能力をたかめる、ということです。
     
      秋睡を よぶ七色の 波動かな

            

聞こえますか?  ゴーォんんん・・・・~ ~ . . . ~ ~ ~ . ... と

        ひき潮を ハープにのせて 秋初め 

N饗コンサート

2006年09月18日 | Weblog
NHK横浜放送局、開局80年とN饗創立80年を記念して、横浜出身の黛敏郎作曲「曼荼羅交響曲」をはじめ武満徹作曲「弦楽のためのレクイエム」(彼らに安息を)他、を 亡き岩城弘之・早坂文雄氏に献呈し、若杉弘さんが指揮をしました。

      旋律に のせて曼荼羅 秋澄みし

曲と言うより、なんともいえぬ音の響きが共鳴し、聴いている人々が眼を閉じてそれぞれの空想映像をみていた様に感じましたが、・・・(私だけでしようか)
     
      秋彼岸 捧げる指揮や レクイエム

二部は、万感の想いを込めて作曲ストラヴィンスキーの「春の祭典」です。  指揮  外山雄三
ゆったりとした祭典の曲が、N饗90人のオーケストラから流れます。
             
             


      祭典の 余韻に酔いし 秋の月


えんぴつで立石寺

2006年09月15日 | Weblog
    閑さや岩にしみ入る蝉の声  -芭蕉翁ー

この句は有名ですよね、ー奥の細道ーには、この句が出来る景色の様子が書かれています、たとえば「松栢年旧」(しょうはくとしふり、) と読み、松やヒノキ、シンパクなどの年老いた樹木のこと。
・・・土石老て苔滑らかに、・・・ 
又「佳景寂寞」(かけいじゃくまく) として 心すみ行のみおぼゆ。とあります。

    眼で読みて 心に映し 夏深む     

私が訪ねた、時は4月1日でしたが、小雪が舞、立石寺境内にはかまくらが二ヶできていて、あたりは人影が無く、「寂幕」 わかる様な気がします。
いつの季節でも、それなりの、閑さがあるものだな~とおもいました。

    小雪舞う 岩にとけ入る 寂の声(音)

            

ここで、芭蕉は  -山寺や石にしみつく蝉の声ー 
          ーさびしさや岩にしみ込む蝉の声ー  の二句を読みだいぶ後になって現在の句に納まったようです。
日本語の響き難しいですが、楽しむことができ、これが「侘び寂び」の遊び心かな?と、おもう私です。

    侘び寂びの みえかくれする 芭蕉の句

この地は、ー奥の細道ー 「・・・殊清閑の地也。一見すべきよし、人々のすすむるに依りて、尾花沢よりとって返し、その間七里ばかりなり。日まだ暮ず。・・」  そうです、寄り道なのです。

    午後の旅 ゆとり寄り道 蝉時雨

立石寺の麓に風雅の里、芭蕉記念館があります、山寺の岩崖の肌を仰ぎ、西行・芭蕉の旅の心にふれたかな???・・・

未熟の晩鐘

2006年09月10日 | Weblog
     シクラメン 愛しさ秘めし コンサート

「未熟の晩鐘」は小椋佳コンサートのタイトルです。「シクラメンの香り」が流れ、[自分は62歳になり、30年の間に2000曲を音楽協会に登録しました、]から始まりました。そして曲づくりの思い出や詩の作り方などを話され、それにそった歌をうたいます。

       今もなお 秋風にのせ 母の歌

私は大フアンではありませんが、歌う曲はほとんど知っていましたので、それほど一般に親しまれているのだとおもいます。
          

コンサートは写真が撮れません、タイトルの下の写真は、今年家の庭でとれた蝉の抜け殻を集めたもので、寄せ植えは、匂い半夏 (何ともいえない匂いがします)です。こんな遊びをしてみましたが、私のこころのばんしょうでしょうか。

     手入れせぬ 狭庭の朝の 夏終わる

コンサートに戻ります、二幕です。「はなかんざし」と言う小椋佳オリジナルの歌物語です、バックメンバー全員がそれぞれの役で登場します、素晴らしい構成で、小椋さんのやさしさ、素朴さがよく表わされて感激しました。

     本質の 慈愛に触れる 秋の月

台詞の合間に歌う、[屋根の無い車まにのつて、何か、もとめて・・・] 今年、後36回ツアーをこなす、そうです。無事終わられる事を、お祈りいたします。
    
      自然との 共存共生 秋の鐘
      
      

頑張る力

2006年09月08日 | Weblog
    アートにて 秋の七草 籠活ける

今日深雪スタジオに行きました、来年の展示会の制作です。通い始めて40年になりますが、その頃のカルチャー教室はあまり無く、大きな街に産経学園があり、勤め帰りに夜間に入りました、その後スタジオに通うようになります。
私は振りかえって暮らすより、先に希望を持って、「鳴くまで待とうホトトギス」タイプですし、アートフラワーの魅力もあり、一つのことを長く続けられたのだとおもいます。
     
     前庭は 四季折々の こころ哉        (深雪スタジオ)
         
         

  春のさくらに始まり、薔薇、紫陽花、夏は噴水、鯉、秋の七草、冬の雪景色。
 
40年間の構図は同じ庭なのですが、花、木が生きているせいでしょうかいつも新鮮で、遠くから通う私の心を癒し、エネルギーを感じるのです。    
深雪先生は103歳になり、お元気でお暮らしです。私がお稽古に通い始めた頃、今の私の歳と同じなのです、とても考えさせられます。 (頑張りましょう)
いつまでも御健勝を、お祈り申しあげます。

     秋澄みし 生き抜く姿勢 滲み入りし

落書き

2006年09月05日 | Weblog
このブログに「この画像でおえかきする」という、新しいサイトがありました、新しい事に挑戦するには歳を取りすぎましたが、何事も前向きに、やってみまーす。

     暑気払い 雄滝雌滝の 瀬に立ちて
             
      

昼間写したのに、自動フラッシュ焚けなかったのね。

     落書きは 遊び心と 秋の空

        

全然ダメですね、でも おもしろいですよ、これならイラストの方がいいかしら、
手が震えて、線が描けない、慣れるまで難しいはー

     努力して 出きれば成功 あたりまえ

二松庵

2006年09月03日 | Weblog
残暑厳しいですね。8月末に「ミステリー暑気払い」したら、飲み過ぎかしら? 酒焼けしたらしく、声が出なくなり、ガラガラ、二日間おとなしくしていました。
9月に入り早速行動開始でーす。    

    二松庵 野点の席や 蝉時雨

富岡に、旧川合玉堂別邸「二松庵」があります。以前青梅市の御岳にある「玉堂記念館」に行きましたが、横浜に庵があること、しりませんでした。
横浜市指定有形文化財で今年4月から毎月第一土曜日開園していたのです。

    萱葺きの庵 画室空け 秋の風
         
          

当時、二本の老松があり[二松庵」としたそうです。東屋跡は見晴らしがよく、私が子供の頃に海水浴に来た富岡海岸は埋め立てられ、住宅の屋根が並びます。 でも、ここに立つと

     絵と共に 幼日うかぶ 潮の風

庵の縁には玉堂画伯の八景の絵が置かれ、野点は古民家を模った赤白の干菓子です。 茶花は、女郎花・吾亦紅・槿で、ゆったりとした時が流れ、暑かった夏を癒してくれました。
     
     もてなしの 心にふれる 初秋庵

帰りは、50回記念の「凌雲」書展へいきました。ここでも素晴らしい日本の文化に触れ、今日一日 清清しい気持ちになりました。

     秋暑し 書で視る教え 寒山詩