貴美華が巡る奥の細道

芭蕉の「奥の細道」を巡り終え、新たな旅を計画中、間日常の出来事を十七文字で遊びます。

比叡山

2008年11月29日 | Weblog
           上るほど比叡のお山装う哉

憧れの根本中堂、以前 修学旅行できただけですが、はっきり憶えています。
多くの僧侶が修業し仏教の経典を学び、人々を救う一宗の開祖・法然・親鸞・栄西・道元・日蓮などの尊像が安置されていました。

           参道の紅葉の奥の修行堂
       
        

    

私は仏像が好きなので、お寺にくると嬉しくなりますが、今回の旅は石碑追う旅で(石も好きなので良し)、叡山を守る金剛夜叉明王にお会いできず、後ろ髪を引かれる思いで山をおりました。

          御講凪又訪ねしと延暦寺

芭蕉庵

2008年11月28日 | Weblog
            洛中の秋の借景芭蕉庵

宮本武蔵で名高い一乗寺下り松の近くにある、金福寺です。
小さな寺ですが、芭蕉・蕪村・村山たか女のゆかりの寺として親しまれています。

            白砂波時空流れて寒雀



   

高台にある芭蕉庵からみた金福寺の庭です。  芭蕉庵は安永の頃、荒れ果てた庵をなげいて与謝野蕪村が再興したそうです。
           

      憂き我をさびしがらせよ閑古鳥  -芭蕉翁ー
      
      耳目肺腸ここに玉巻く芭蕉庵    -蕪村ー



      我も死して碑に辺せむ枯尾花   ー蕪村ー

芭蕉の石碑がありますが、蕪村はここが気に入ったのでしょうか、裏山に与謝野蕪村の墓がありました。

落柿舎

2008年11月27日 | Weblog
           冬に入る小舟つなぎし渡月橋

京都嵯峨の竹林をぬけると京畑が広がりその奥に「落柿舎」があります。
落柿舎は芭蕉の弟子、向井去来の隠居所で、芭蕉は随分世話になったようです。

      五月雨や色紙へぎたる壁の跡   -芭蕉翁ー

私は芭蕉翁が旅した「奥の細道」や「笈の小文」を追っていますが、芭蕉に関して余り詳しく知らないし勉強不足です、でもその足跡を訪ねると、句の持つ力強さに魅力を感じます。

          落柿舎や小春日和に江戸の風



        
       
        屋根高く取り残された柿八つ

落柿舎の裏手に向井去来の墓がありました。関西の豪商だったそうですが、墓石は踏み石より小さく、人がらが偲ばれます。 
   実るほど頭を垂れる・・・かな  かな。


        

         落柿あと参る去来の墓輝る

箕面紅葉狩

2008年11月26日 | Weblog
         旅人を迎える箕面山化粧う

    
      
      
       

35年前に来たことがあります、ふもとから上を向いて紅葉をみながら川に沿って往復歩き、首が痛くなったのを覚えています。
 
「笈の小文」で芭蕉翁は卯月に箕面を訪ねているようですが、自然の持つ四季の移り変わりは私達を癒し心豊かにしてくれますよね。

無量光寺

2008年11月25日 | Weblog
           葉毛に守られ朱玉蘇鉄の実

ここは「源氏物語」の光源氏が都を離れ、住まはれたと言い伝はれている、無量光寺です。 境内には月見の松が植られています。

           都をば月にうつして蔦の道



            松風や明石の浦の夕千鳥

光源氏が明石の局の所へ通ったとされている、蔦の細道です。「物語」はあまり好きではないのですが、こんな、白壁の細い道をみると、光源氏の気持ちが少しは理解できるような気がしますから 不思議です。  

     

           冬の月ゆだねしわが身無量光

知人の方で奥様を亡くした時、一晩中月をみていたが「月の光はあの世の光だ」と言っていたのを思い出しました。

魚の棚

2008年11月24日 | Weblog
「魚の棚」ここは明石駅前の商店街で、洒落た名が付いています。

       塩鯛の歯ぐきも寒し魚の店(たな) ー芭蕉翁ー


明石と言えば中央標準時の子午線(東経135度)をおもいだします。駅近くの丘に天文台があります。

        日時計の射す135度秋の浦
 

天文台の裏手に、柿本人麻呂を奉る月照寺があります。境内に小ぶりな柿がたわわに実っていました。 筆柿です、実が筆先の形で、一本の木に渋い実と甘い実が一緒に実るそうてす。

        筆柿やあふれる抒情たわわ哉

      

          七五三親の願いを月照寺

丁度午後から日が射し、七五三を祝う家族が記念写真をとっていました。

須磨寺

2008年11月23日 | Weblog
          霜月や笈の小文を追って須磨

須磨寺といえば、源平合戦の平家滅亡をおもいますが、古くから多くの文人墨客がおとずれ、芭蕉翁も、句をのこしています。

         須磨寺や吹かぬ笛きく木下闇   ー芭蕉翁ー
  
       

      

         敦盛の武勇残して紅葉散る

 

         石衣まとひ雛壇風冴ゆる

宝物館には青葉の笛が飾られています。また天然石そのままの衣装で顔だけ作られた、小石人形が御所の様子を伝えています、この石は須磨浦で拾ったものかしら?  ー悠久に時を越えてー         

三千院の朝

2008年11月21日 | Weblog
寂光院は9時からの開門です、  大原の秋を満喫するには・・・6時に起き、朝食前に 阿弥陀寺・三千院を巡りました。

            参道を埋め尽くしたり塵もみじ

 

           阿弥陀寺の目覚めを促す朝紅葉

三千院の朝は庫裏の外、白壁にそってを静かに巡り、せせらぎを聞きながら散歩します。

      

            偲ばれし大原里の紅葉狩り

博品館劇場

2008年11月20日 | Weblog
今夜は博品館劇場で素敵な「源氏物語」リーディング&ライブにあずかりましたので、お知らせいたします。

          石笛や吹き込む息の秋深む


       

   「源氏物語」より・・寂聴書「御法」  朗読  近藤サト 

  ライブ   石笛・篠笛      横澤和也 
        ディジュリドゥ      K N O B
        ハーブ・セラピスト   小倉知香子

日本古来 神を呼ぶための 石笛と、 オーストラリア原住民の天然空洞木ディジュリドゥ(ユウカリの木をシロアリが食べて空洞化した)と 西洋のハーブと、 鈴と鐘が入る演奏です。

           石木の奏でる命芒枯る

石の音、木の空洞の音 それを包むハーブ 優しさ、力強いさ、儚さ 源氏物語最終章「幻」・・「雲隠れ」・・「  」に奏でられる音色・・・・でした。

         1000年の和紙にしみこむ落ち葉の音