貴美華が巡る奥の細道

芭蕉の「奥の細道」を巡り終え、新たな旅を計画中、間日常の出来事を十七文字で遊びます。

落とし文

2006年07月28日 | Weblog
  「落とし文」・「心太」・「扇」これは7月句会の、兼題です、一瞬なんのことか?、考えてしまいましたが、 現代流に言えば、「甲虫」・「冷パス」・「うちわ」。なのでしょうか、そんなこと言ったら叱られますし、バカにされます。

      落とし文 きのうなかった 散歩道 
 
今テレビで、盛んに日本語の勉強会のような番組ありますよね、私は文章で気持ちをあらわすのが苦手なので、俳句はじめたのですが、これが、また 難しい。
開き直って、楽しんでいますが、電子辞書の広辞苑は手放せません。
広辞苑には「落とし文・落書」は、・・・道路に落として置く文・らくしょ(らくがき)、他に、葉に包まれ道に落ちている、オトシブミ科の甲虫・・・。とあります。

       尼寺の 清めし庭に 落とし文

カメラ忘れて、落とし文の写真撮れなかったので、玉虫の羽を拾ったのをのせます。
            

       拾ひたる 玉虫の羽 光放す

ピアソラ ライブ

2006年07月25日 | Weblog
ライブハウス KAMOME 行ってきました。 早く着いたので、・・・

    待ちきれず 横浜ビールの 旗なびく  

「驛(うまや)の食卓」へ入りました、横浜は外国人が輸入ビールを沢山飲むのに間に合わず、1870年山手居住地のブルワリーで造ったのが、ビール発祥の地といわれていますが、 こんな所で、自家製ブルワリーの地ビールが飲めるなんて、~ うれしーい。

    ドア押せば ホップのかおり 夏の夕

クラシカルは黒・ハーフ、その他 マイルド・セピア、この種の分け方も気に入り、4人の個性に合わせ4種類を注文、・・・・
お陰で目と鼻の先にあるライブハウスには演奏ギリギリ、先着順なので席は一番後、でもいいかー
             

演奏は最高、「トリオ・リべルタ」ライブ。中岡太志(Pf).石田泰尚(Vn).松原孝政(Sx)。 三人とも若く意欲的、カッコイイ。
「リベルタンゴ」・「ブエノスアイレスの冬」・「鮫」他 一人での個性あふれる演奏、タンゴ革命児ピアソラの作品を堪能した夜でした。

     文月の 梅雨空飛ばす タンゴの夜

えんぴつで雄島

2006年07月21日 | Weblog
芭蕉は、松島の景色を「松島は扶桑第一の好風にして、およそ洞庭・西湖を恥ぢず。・・」と漢詩をおもい漢文調に表現するなんて、すごく感動したのですね。
私は二度目です、中学3年の修学旅行で着た時のことを、おもいだしました。

     青春期 見聞きするもの 芯にして

今此処に立ち、変わっているようで変わっていない、松島・瑞巌寺・雄島は時空を超え人々の心に残る風景なのだ~とおもいました。
雄島は雲居禅師の別室の跡や、草庵、座禅石などがあり、洞に小さな石仏がみられます。
     
       雨風を 洞の住みかか 磯雄島        
             

       朱塗り橋 渡り修業の 仏かな

ー奥の細道ー「・・路ふみたがへて石巻とふ湊に出づ。・・・更に宿かす人なし。・・」と 路に迷ったようですが、 ここから平泉まで20余里あったのです。途中戸伊摩(登米)で一宿しています。 私達も行ってみます。石巻からは不便なので、松島~小牛田~柳津(バス)~登米へ向かいます。

       北上の 堤み上りて 川柳

       田園の 枯れ稲のこる 浅き春
      

サッチモ祭

2006年07月18日 | Weblog
     ビール手に サッチモ祭だ 海の日だ

毎年、海の日に恵比寿麦酒記念館で「サッチモ祭」があります。 行ってきました。
日本ルイ・アームストロング協会主催で、今年は26回目です。
昨年、米ルイジアナ州ニューオーリンズに襲来した、ハリケーン「カトリーナ」の被害は記憶にあるとおもいますが、今年のサッチモ祭は、支援チャリティコンサートと、支援して戴いた方への”感謝の集い”です。
     
     カトリーナ 雨風と共 ジャズ流し

私はジャズに詳しくはありませんが、横浜生まれですし、トランペット奏者のルイ・アームストロングは凄いと尊敬しています。

      夏季集い 老いも若きも ジャズ愛す
(早稲田大学ニューオルリンズ・ジャズクラブです)

        お祭りだ 恵比寿ガーデン ジャズ染まる

楽器を失ったミュージシャンに楽器を送る支援活動は続きます。
来年の海の日「サッチモ祭」でお会いしましょう。(12:00~19:00)

えんぴつで塩竈

2006年07月16日 | Weblog
先週は暑つかったですね、何もする気がしませんでしたが?、私のことです、朝5時から起きてスケジュールをこなし、夜9時には寝ていました。

     仙翁花 狭庭のすみや 朝の水 (センノウゲ)

ー奥の細道ー 「早朝、塩竈の明神に詣づ。・・・かかる道の果て、塵土の境まで、神霊あらたにましますこそ吾国の風俗なれと。いと貴けれ。神前に古き宝燈あり。・・・」
その通り、ここには、伊達政宗が再興した、立派な塩竈神社があります。
     
     塩竈の 神社詣でや 春浅し 
                   

途中の、お釜神社には、南北朝、室町時代、製塩につかわれた、4基の塩釜がみられますが、朝早いので、藤原秀衡の三男、三郎の寄進した文治神燈を見て、マリンゲートから朝一番の親子舟で松島に渡ります。

     春の汐 マリンゲートの 朝日かな

芭蕉は松島に憧れて旅立ったとされ、奥の細道序文には「松島の月まで心にかかりて」とありますが、松島の絶景では、句が詠えないほど感動したのでしょうか?。    
       句にならず ああ松島や 松島や   ですね。

ここは有名地なので、私が説明するまでもありません。  
今回の松島・登米・平泉・山寺までは、古き友人の同行者がありましたので、寄り道を楽しみます。 
早速、五木寛之の「百寺巡礼」ガイドブックに従い、お勧めの食事処へいきました。 
     
     松島や 海鞘の甘みや 浦霞   (ホヤが旬でした)


鉛筆でものの哀れ

2006年07月10日 | Weblog
仙台から仙石線始発電車に乗り多賀城駅でおりました、ガイドブックには駅前に観光案内所があり、と書いてありますが、6時前です、開いていません。この地は歌枕に詠まれている所が多く案内標にあわせて、歩きます。

      立ち止まり また歩きだし 秋の朝

野田の玉川
   「夕されば汐風こえてみちのくの野田の玉川鵆なく也」(ちどり) 
沖の石                   
   「我恋はしばひに見えめ沖の石の人こそしらねかはく間もなし」
末のまつ山
   「ちぎりきなかたみに袖をしぼりつつすゑの松山波こさじとは」

歌枕を順番に歩き、尋ねました・・・秋の雨、玉川の水嵩は増しあふれんばかりです。沖の石は人家に囲まれた、小池の中に大小の岩が重なり、末の松山は寺の裏側、高みの墓石の中に大きな松が二本そびえていました。

      面影は 消え入るかもや 歌枕
                 

ー奥の細道ー「松のあいあい皆墓はらにて、・・・契りの末も、終にはかくのごとき悲しさも増りて、・・・・・・いとど哀れなり。」      そして  
「世の中は常にもがもな渚こぐあまの小舟の綱手かなしも]-実朝ー
の歌をおもった、と記されています。

      末やまを 相生の松に 代えしかな

えんぴつで多賀

2006年07月08日 | Weblog
       蝦夷攻めは 博物館の なかで知る

画図をたよりに菅野を行くと、昔より詠む置ける歌枕、壺碑(つぼのいしぶみ)につきます。この碑は日本三古碑の一つで、聖武天皇即位の年(724年)に建てられた多賀城跡地にあります。    陸奥の国府跡地は、現在はJR利府線・東北本線・仙石線の間にあり大規模だったことがわかります。
仙石線多賀城駅で降り~東北本線国府多賀城駅で乗りました。
     
       史跡あと 歩きまわった 秋時雨

尋ねた季節は秋でした、今なら150万本のハナショウブが見られる、あやめ園があります。
ー「奥の細道」-「・・・苔をうがちて文字幽かなり。・・・石は埋もれて土にかくれ、木は老いて・・・」と書かれていますので、壺碑は放ってあつたのでしょう。(国府から東西の国境までの距離が記されています。)  
      
今は     文化財 鞘堂の中 字は読めぬ 

         

        秋寒し 土ほる音か 雨しずく 

路を尋ねる人影もなし、家もなし、休むところも無く、ただ雨に煙る丘陵と雨音をきく・・・
ここでは芭蕉の旅の感動を追体験できたように感じました。
是非もう一度訪れてみたいところです。

えんぴつで宮城野

2006年07月05日 | Weblog
      宮城野の 萩の葉垂れし 路覆い

えんぴつで奥の細道は仙台の宮城野へきました。ミヤギノハギ(萩種になっている)として知られていますが、今日は、スタジアム宮城があります。
ここでは江戸時代の「いささか心ある者」のことがわかります。

      心して 留めておきたし あやめ草

此処に住む加右衛門は、芭蕉のこれからの旅のために、絵地図と紺染めの鼻緒の草履二足を、餞別にしたのです。    このプレゼントが芭蕉に「風流のしれ者」と言はせ、感謝と惜別の意をこめた句を詠みました。
        あやめ草足に結ん草履の緒    -芭蕉ー
               (むすばん)
紺染めはマムシ避けになると言われ、紺色は、この季節の節句飾り(あやめ草)にあやかったのでしょうと感心して、鼻緒を結んだ。
       あやめ草 飾る旅先 足元に


       引き出しの 奥にねていた あやめ草      

私の説明では良くわからないかもしれませんが、いつか、思い当たることがあるとおもいまーす。
 加右衛門の絵地図にまかせ先に進みます。
     
      菅野原 おくの細道 画図まかせ
ここは「奥の細道」読んでいるとわかるのですが、あしからず。

苔玉作り

2006年07月01日 | Weblog
春に見本として作った苔玉が梅雨に入り青くイキイキしてきました。
6月の「造形遊び」教室は、苔玉作りでした。
この教室の特徴は出来上がりが、それぞれ違い、個性がでます。
     
     つゆに入る 緑の玉や 艶やかに
     
材料も一人ずつ分けず、全員でこれだけ というかんじです。
完成作品は並べて、苦心したところ、気付いたこと、そして何処に飾るか、どのように使うかを話しあい、お喋りします。
     
     並べみて 隣の玉は 青いかな
     

乾燥の苔(トルコ産)を用意したのですが、やはり今の時期は、生が素敵です。新芽がドンドン育つ時期で触れるとフカフカして気持ちがいいです。
プレゼント する緑玉 苔茂る

  青竹で 花台も作る 玉をのせ