く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<チユウキンレン(地湧金蓮)> 地から湧き出たハスのような黄金の花

2017年06月30日 | 花の四季

【バナナの近縁種、中国・雲南省の山岳地帯などに自生】

 中国南部の雲南省からインドシナ半島の標高2000m前後の山岳地帯に分布するバショウ科の多年草。和名は中国名「地湧金蓮」の音読みで、文字通り地面から湧き出るように黄金色のハスに似た花を付ける。直径は30cmほど。ただ花弁のように大きく開いているのは苞葉(ほうよう)。本当の花は苞の付け根にたくさん付いたもので、小さくてあまり目立たない。花期は長く春から秋まで咲き続ける。花が終わるたびに新しい苞が開いて、また次の花が出てくる。

 学名は「ムセラ・ラシオカルパ」。バナナによく似た大きな葉を付け、英名では「チャイニーズ・イエローバナナ」と呼ばれる。同じバショウ科の近縁種だが、分類上はバナナやバショウがムサ属(バショウ属)、チユウキンレンはムセラ属と異なる。ムサ属が2~5mの高さになるのに対し、チユウキンレンは0.5~1mと低い。属名ムセラも「小型のムサ」を意味する。花序もバナナが垂れ下がるのに対し、チユウキンレンは直立する。

 中国では花が止血薬に用いられ、葉柄部分は食用にもされるという。1999年に中国で開かれた「昆明世界園芸博覧会」で目玉植物の一つとして出品されて注目を集めた。日本にはその翌年2000年の「ジャパンフローラ2000(淡路花博)」のときに初めてやって来たといわれる。その後、静岡県で開かれた「パシフィックフローラ2004(浜名湖花博)」でも展示されて、その特異な花姿から人気を集めた。

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