く~にゃん雑記帳

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<ムジークフェストなら④> 春日野園地で沖縄音楽一色の2日間

2017年06月19日 | 音楽

【りんけんバンド、鳩間ファミリー、よなは徹、大城美佐子……】

 奈良市の奈良公園春日野園地で17~18日の2日間にわたって「沖縄の音楽と芸能」の野外ライブが開かれた。今年で6年目の「ムジークフェストなら」の人気イベントの一つ。今回も沖縄を代表する歌手やグループが登場するとあって、大勢の観客が広大な芝生広場を埋め尽くした。初日が「エイサーDAY」、そして2日目は「三線DAY」。両日とも公演は4時間半前後に及び、出演者と会場が一体となって手踊りカチャーシーなどで盛り上がった。(写真右奥は東大寺大仏殿)

 初日のライブは昨年同様「琉球國祭り太鼓」奈良支部の勇壮なエイサーで始まった。続いてロックバンド「ジャアバーボンズ」が『猫マヤー』『勝利の歌』などを力強く演奏した。メンバーは全員沖縄出身だが、メジャーデビューを機に今は拠点を高知県に移して活動する。「ニャンニャン」と猫の仕草を真似た『猫マヤー』の振付が愉快だった。夢は「紅白出場」とのこと。この後、ボーカルデュオ「D-51」、照屋政雄などが登場し、とりを務めたのは昨年に続いて「りんけんバンド」だった。ただ後半はバイオリニスト千住真理子の公演時間と重なり、「りんけんバンド」上原知子のボーカルを聴けなかったのが残念だった。

  

 2日目は琉球民謡の「登川流研究保存会 宮里政則民謡研究所」の演奏からスタート。次に「鳩間ファミリー」が舞台に上がった。鳩間島出身の鳩間隆志や娘の可奈子を中心とする4人家族のユニット。鳩間島は八重山諸島の小さな離島だが、毎年5月3日に開かれる音楽祭で知られる。今年で20回目。音楽祭を始めた加治工勇が作った歌に『鳩間の港』がある。島を離れる人たちを見送る時にタオルなどを振りながら歌われる。この日も一部の観客が歌に合わせてタオルやハンカチを振っていた(上の写真㊧)。鳩間可奈子の伸びやかな高音が印象的だった。

 

 続いて登場したのは「よなは徹バンド」や「大城美佐子&堀内加奈子」。よなは徹は琉球古典芸能の実力派で、卓越した腕前といわれる三線を手に、よく通る張りのある歌声を披露した。関西でバンドを組んで演奏したのはこれが初めてという。大城美佐子は沖縄民謡界の大御所的存在。芸歴は60年に及び、80歳を超えてなお現役の唄者として活躍している。この日は教え子の堀内加奈子と協演した。

 とりを務めたのは「宮沢和史with大城クラウディア」。宮沢は元「THE BOOM」のボーカリストで、昨年はトーク特別ゲストとして出演したが、今年は大城クラウディア(アルゼンチン生まれの沖縄系二世)を伴って代表曲『島唄』などを演奏した。フィナーレは観客も全員総立ちで『豊年音頭』などに合わせカチャーシーを踊った。会場の一角には沖縄料理などの販売テントも設けられ、耳と舌で沖縄を堪能する2日間だった。例年この沖縄ライブが終わるとまもなく6月23日を迎える。「沖縄慰霊の日」。県民の4人に1人が犠牲になった沖縄戦が事実上終結した日で、この日は学校なども休みになり正午に1分間黙祷が捧げられる。

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