く~にゃん雑記帳

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<粉河祭> 2年ぶりに渡御式、古式ゆかしい総勢400人余の大行列!

2016年08月02日 | 祭り

【無数の竹ひごで覆われただんじりも風情たっぷり】

 紀州三大祭の1つといわれる粉河祭の本祭が7月31日、和歌山県紀の川市粉河のメーンストリート「粉河とんまか通り」で華やかに繰り広げられた。この祭りは西国三十三所第三番札所粉河寺の鎮守、粉河産土(うぶすな)神社の祭礼。和歌山県の無形民俗文化財に指定されている。本祭の中心行事「渡御式(お渡り)」は2年に1度の開催で、裃(かみしも)姿や馬にまたがった武者姿の稚児ら古式ゆかしい総勢400人余の大行列が練り歩き、だんじり6台が後に続いた。

 祭りの歴史は古く、700年近く前の1344年(康永3年)の古文書に記されているという。渡御式は粉河寺を創建した大伴孔子古(おおとものくじこ)の子、船主(ふなぬし)が奥州征伐に向かい賊徒を退治して凱旋した時の模様を再現したものといわれる。行列は午後4時、粉河寺本堂裏手にある同神社を出発、粉河寺大門橋を渡って沿道を見物客が埋め尽くすとんまか通りを下った。お渡りにはかつて粉河寺領だった来栖村(和歌山市東部)からも参加し、馬上の稚児の笠からは顔を隠すように無数の紙垂(しで)が垂れ下がっていた。

 

 

  だんじりは屋台の上に立てられた灯明台のてっぺんから「ひげこ」と呼ばれる百本ほどの竹ひごが弧を描いてだんじり全体を覆う。軽快な太鼓と鉦(かね)のお囃子に合わせて曳かれるだんじりは優雅で風情たっぷり。屋台の四方を飾る武者姿の刺繍などの引き幕も豪華絢爛で、それだけでも一見の価値があるものだった。

  だんじりはかつて15台あったようだが、この日の本祭では6台がお渡りに追随し、他に1台が飾り付けられて通りの一角に据え置かれていた。法被姿の関係者の1人は「年々曳き手が少なくなって……」と今後を憂えていた。祭本部前では各だんじりが到着するたびに屋台の上から餅まきが行われた。渡御式に先駆けて、だんじり囃子の奉納や「子どもだんじり」の曳き回し、粉河中学校吹奏学部の演奏などもあった。

 

 

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