く~にゃん雑記帳

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<ペチュニア> 南米原産、和名は「ツクバネアサガオ」

2014年10月10日 | 花の四季

【日本は新品種開発の最先進国!】

 原産地は主にブラジル、アルゼンチンなどの南米。日本には江戸時代末期に米国から渡来した。その時期は1852年とも1860年ともいわれる。ナス科の多年草だが、寒さに弱いため日本では1年草として扱われる。花の色や模様、大きさが多彩なうえ、花期が初夏~晩秋と長いこともあって、花壇やベランダを彩る鉢植えとして根強い人気を保つ。

 

 ペチュニアの語源は「タバコ」を意味するブラジル先住民の言葉「ペチュン」から。葉っぱの形が同じナス科のタバコに似ていることに由来するという。和名は「ツクバネアサガオ(衝羽根朝顔)」。花がアサガオに、ガクの形が羽根突きの羽根に似ていることによる。ただ和名が使われることはあまりなく、ペチュニアの呼び名が定着している。

 19世紀に英国やドイツ、フランスなどで改良が進み、多くの品種が作り出された。大別すると大輪の「グランディフロラ系」と小輪の「ムルティフロラ系」に分かれる。前者は見栄えがするものの雨に弱いのが弱点。これに対し後者は雨に強く多くの花を付けるため花壇向き。20世紀に入ると日本でも品種改良が盛んに行われた。「サカタのタネ」創業者の坂田武雄氏が1930年代に発表した八重咲きの「オールダブル」は〝サカタマジック〟として世界を驚かせた。

 さらに1986年にサントリーが発表した「サフィニア」は花が鉢からあふれるように咲きこぼれることから注目を集めた。これを皮切りにバイオ技術を駆使した開発競争が激しさを増し、「キリンウェーブ」「スーパーチュニア」など多くの新品種が作出された。日本はいま「ペチュニア最先進国」とまでいわれている。ペチュニアは岡山県井原市の市の花に、札幌市豊平区や大阪市阿倍野区、神戸市中央区などの区の花にもなっている。「夕風やペチュニア駄々とさきつづけ」(八木林之助)。

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