映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「ジェーン・エア」

2012年06月30日 | 日記

    

      原作は、19世紀に活躍した女流作家シャーロット・ブロンテの代表作で、
      今までに18回も映画化されてきた不朽の名作です。
      監督は長編デビュー作「闇の列車、光の旅」('09年)が世界各国で映画賞を
      受賞した34才の日系アメリカ人、キャリー・ジョージ・フクナガであることもあ
      って期待して見ました。

      悲惨な子供時代を過ごした孤児のジェーン・エアは、教師の資格を取って
      ソーンフィールドという屋敷で住み込みの家庭教師の職を得ます。
      新しい生活を手にしたジェーンを、屋敷の主人ロチェスターは気難しい男で
      したが次第に好もしく思うようになり、二人は恋に落ちていくのですが、彼
      には隠し続けてきた大きな秘密があったのです・・・。

      原作でジェーン・エアは美しい女性というより、普通の容姿の女性として描
      かれていますが、この役を演じた「アリス・ワンダーランド」のミワ・ワシコウ
      スカは適役で、不幸な境遇をものともせず気高く強く生きて行く女性を上手
      く演じていて、それが段々と魅力的な女性に見えてくる不思議な魅力があ
      ります。
      共演のマイケル・ファスベンダー、ジュディ・デンチ、ジェイミー・べルほかで
      すが中々重厚です。

      期待していたキャリー・ジョージ・フクナガ監督ですが、演出に新人とは思
      えぬ風格があり、人物の葛藤や物語の舞台である英国ダービーシャー州
      の荒涼とした景観、特にテレビでは味わえないロングショットの美しさに見
      惚れます。
      古色蒼然とした画面も計算されていて、時代考証・衣装・屋敷の描写は今
      年のアカデミー賞で衣装デザイン賞にノミネートされたことも成程とうなずけ
      ます。

      ただ惜しむらくは原作が長編だから仕方がないとも言えますが、後半は省
      略が過ぎてモノ足らなくなり、私は折角前半が良かったのに何故だと不満
      タラタラです。
      上映時間は120分ですが、後20分くらいかけて纏めれば・・・、そのあたりが
      残念です。
      蛇足ですが11月に私はイギリス旅行を計画していまして、このダービーシャ
      ー地方の荒涼とした風景を是非写真に撮りたいと思っているのですよ。
                     (6/28 TOHOシネマズ天神 6日目 10:15の回 55人)

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映画 「ネイビーシールズ」

2012年06月29日 | 日記

    
     アメリカ軍の中でも、エリート中の超エリートが集められているとされ、オ
     サマ・ビンラディンの殺害作戦も遂行した米海軍特殊部隊「Navy SEALs
     ネイビーシールズ」の戦いぶりを描き、ほとんど無名のスタッフ、キャスト
     で製作された作品です。
     それでも全米ボックスオフィスでの初登場は初登場1位の興収を記録し
     たアメリカで話題のミリタリーアクションです。

     国家の最高機密作戦に従事している彼らに、アフガニスタンで誘拐され
     たCIAエージェントの女性を救出せよとの任務が下ります。
     素早い方法で現地に到着し冷静に作戦を進めて行きますが、この誘拐
     事件は恐ろしい世界規模のテロ計画の入口に過ぎなかったのです・・・。

     監督は、これまでドキュメンタリーなどを手がけてきたマイク・マッコイと
     スコット・ウォーが共同でメガホンをとっていて、物語の部分はやはり上手
     くはありませんが、戦闘場面では火器の凄さをまざまざと見せてくれます。

     本作品はフィクションではあるものの、映画製作にはネイビーシールズが
     全面協力し、本物の現役隊員も大挙出演しているばかりか、最新鋭の兵
     器、戦闘機、潜水艦、空母など本物を使用しているので、その迫力が特に
     凄いのでしょう。

     しかしながら、本物の火器使用シーンは凄い迫力があっても、所詮はテロ
     の脅威と対策のためのPR的映画で、娯楽性はあまり期待しないほうがい
     いと思います。
     下にも書きましたが、私が見た時の観客は21人ですが、女性はたった1人
     でした。
                    (6/22 YOHOシネマズ天神 初日 10:30の回 21人)

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ニコラス・ケイジの新作2本 「ハングリー・ラビット」 と 「ブレイクアウト」

2012年06月28日 | 日記

    

     「ハングリー・ラビット」
     妻が何者かに暴行されて入院、怒りに震えていた高校教師ウィル(ニコラス・
     ケイジ)は、「奥さんを襲った相手を、貴方に代わって殺してやる」と言って近づ
     いてきた謎の男サイモン(ガイ・ピアーズ)の提案を受け入れてしまいます。
     しかし半年後、今度は自分が他人の代わりに人を殺すようにと強要されるの
     でした。
     それを拒否したウィルは、殺人の罪を着せられて追われる身となり、謎の巨
     大組織と戦うことになり・・・。

     監督は「バンク・ジョブ」のロジャー・ドナルドソンで、もともとアクションが特異
     な監督なので、次はどうなるの興味を上手く持たせながらテンポよく展開して
     さすがベテラン監督です。
     ただ謎の組織の描き方が浅いので、折角の面白さが目減りするのが残念で
     す。また背景の街ニューオリンズが、物語上とはいえ警察も新聞社など四方
     八方すべてが悪意の街という設定なのは少々気になりました。

     ニコラス・ケイジは、次の「ブレイクアウト」(2作品とも製作は2011年)もそうで
     すが、珍しく普通の男を演じていて、中々役にはまって新鮮に見えます。
     B級娯楽作品ですが、期待していなかったせいか、拾い物の一本でした。               
                      (6/21 T・ジョイ博多 6日目 13:10の回 18人)


    

     「ブレイクアウト」
     配給がメジャーではないので、あんまり話題になっていませんが、ニコラス・
     ケイジとニコール・キッドマンというオスカー俳優の初共演は魅力だし、監督
     は「オペラ座の怪人」のジョエル・シュマッカーなので、面白い筈と期待して
     見ました。

     宝石ディラーとして成功し、妻のサラと娘のエイブリーと豪邸に暮らすカイル
     でしたが、ある夜、武装した4人組の覆面強盗が押し入り、金庫に保管して
     あるダイヤモンドを出せと強要されます。
     家族を人質に取られて脅かされても、カイルにはそれに従えない大きな秘密
     が、そして妻の行動にも謎があり・・・。

     主人公が数々の商売で培ってきた巧みな交渉術を駆使し、犯人たちとの心
     理戦が中々面白いし、やはりケイジとキッドマンの共演も見ものです。
     なんとか窮地から逃れようとするのに対して、それに立ちふさがる犯人側と
     のヤリ取りが少し執拗過ぎかなと思うのですが、苦痛にゆがんだキッドマン
     を見ていると許す気になりました。

     先述の「ハングリー・ラビット」も然りですが、ニコラス・ケイジの最近作は、飛
     び抜けた傑作もないかわりに、見ていられない失敗作もなく、娯楽作品として
     一応安心して見られます。
                       (6/25 T・ジョイ博多 3日目 9:45の回 23人)


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小久保選手見たさに「福岡ヤフードーム」へ

2012年06月27日 | 日記

 

     小久保選手の復帰と2000本安打は、このあたりと目星を付けて押さえてい
     た対オリックス戦チケットで、昨晩、ポン友のTと一緒に出かけました。

     この一つ前のゲームで小久保選手は出場してヒットを打ち、2000本安打は
     達成してしまっているので、この日は2001本目をこの目で見ようと張り切っ
     ていたのですが・・・、残念。

     試合は共に無得点のまま延長10回で引き分け、お目当ての2001本目はと
     うとう出ず仕舞いで、ホークス自体の連続無得点イニングも19に延ばしてい
     て、これがホークスの現状なのかも知れません。

     でもこんな状態でもファンは熱心に応援しているし、対オリックス戦というのに
     写真のように大観衆でした。私たち二人はヤケ・ビールを飲み、ヤケらーめん
     を食べて帰りましたとさ・・・。

  
    ↑試合前にベンチから出てファンにサインする小久保選手です。右も同じ

  
    ↑バッターボックスの小久保、この日ヒットなし。右は7回に恒例のジェット風船(準備)

  
    ↑7回攻撃前、恒例のジェット風船飛ばし。私も始めて風船飛ばしをやりました・・・

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映画 「オレンジと太陽」

2012年06月26日 | 日記

    

     イギリスで1970年まで行なわれていた英国最大のスキャンダルと言われる
     "児童の強制移民"の実体を明らかにしたマーガレット・ハンフリーズの原作
     「からのゆりかご 大英帝国の迷い子たち」を基に描いた実話ドラマです。

     ノッティンガムで社会福祉士として働くマーガレットは、ある日、幼い頃に子
     供だけで船に乗せられオーストラリアに送られたという女性に出会います。
     そのことから英国が児童施設などに入った子供たちを、福祉の名のもとに
     密かにオーストラリアに送り込んでいたことが判明するのです。

     オーストラリアに送られた子供たちを待ち受けていたのは、過酷な労働や
     虐待でした。
     イギリスが19世紀から1970年まで、密かに行なっていたイギリスとオース
     トラリアの恥部を暴くことになった事態を始めて知った私は驚くと同時に、
     マーガレットが事実を隠そうとする色々な組織の圧力に負けず、英国にい
     る孤児たちの親を探すため奔走する姿に感動しました。

     マーガレットを「奇跡の海」のエミリー・ワトソンが演じていますが、地味な
     がら誠に真摯な演技で感心しきりです。
     監督はケン・ローチ監督を父に持ち、長編初監督作となったジム・ローチ
     で、厚味がやや足りない初演出ですが、この問題作に正面から取り組ん
     だ姿勢・心意気を大いに買ってやりたいと思います。佳作です。
                     (6/20 KBCシネマ 5日目 10:00の回 48人)
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