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実在する伝説のプロボクサー、ミッキー・ウォードの栄光へ至るまでを
描いた作品で、アカデミー賞では作品賞をはじめ6部門で7っがノミネ
ートされ、結果は助演男優賞(クリスチャン・ベール)・助演女優賞(メリ
ッサ・レオ)を獲得しています。
主人公のミッキー・ウォードが、以前は凄腕のボクサーだったが薬物中
毒に溺れて強盗に手を染め監獄行きになる異母兄と、大家族を強引に
仕切る母、そんな中でミッキーに酒場で働く気の強い娘が彼と家族の間
に体を張って割り込んできます。
それからのミッキーは、好調に勝ち星を重ねて行くのですが・・・。
私は最初、単なるボクシング物だろうと思っていたのですが大違いで、
これはむしろ兄弟、そして家族の愛憎・葛藤の物語で、ボクシングが物
語を紡いで行く役割をしていると受け取るべきでしょう。
テンポの良さが最初から最後まで心地良いし、強烈な個性を持つ母と兄
とのやりとりが実に上手く表現されていて、アカデミー各賞のノミネートは
当然と思わせる出来ばえです。
母親役で助演女優賞のメリッサ・レオも凄いですが、最初はブラッド・ピ
ットだった兄の役を引き継いだクリスチャン・ベールは、役作りのため
減量、髪を抜き歯並びまで変えて挑み、まさしく迫真の演技で喝采です。
監督は「スリー・キングス」のデビット・O・ラッセルで、彼にも拍手です。
もともとは6月に公開予定だったそうですが、アカデミー賞にあやかって
急遽繰り上げての公開だそうで、準備が不足だったのか客足がいま一つ
とのこと・・・。
そんな事で見逃したら損と思われる1編です。