映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

楽しかった旅の一コマ (68) 「モンセラット」は、サグラダ・ファミリアのモデル

2015年04月30日 | 日記

 

  

  

      
   ↑「サグラダ・ファミリア」

     今回取り上げた「モンセラット」は、バルセロナから北西約60kmのところにある
     キリスト教の聖地で、車でも登山電車でも行けます。
     既に旅行記を書いてアップ済みの所ですが、いつまでも奇妙に頭の中に残って
     いる場所であり、再度取り上げました。

     この「モンセラット」とは、"のこぎりでひかれた山"という意味だそうで、この奇妙
     な形をした山の中腹にあるべネディクト会の修道院には、カタルーニャ州の守
     護聖人と宣せられた等身大の黒いマリア像が祀られていることでも有名です。
     私は海外に出て目的地に着き、現物を目の前にして「ウォー」と歓声を上げた
     所が2か所あります。一つは「モンサンミッシェル」で、あと一つは「サグラダ・フ
     ァミリア」で、この奇岩がつながる山々の風景こそが、今なお建築を続けている
     サグラダ・ファミリア」のモデルと言われています。

     その昔、福岡市の志賀島で畑を耕していたお百姓さんが、土の中から国宝金
     印を掘り出したのに似て、この黒いマリア像は紀元880年に羊飼いたちが山の
     洞窟で発見したものでした。  
     黒いマリア像が祀られている大聖堂は、16世紀に建設が始まりましたが、スペ
     イン独立戦争で大打撃を受け、暫くは軍事病院として使用されたなど様々な歴
     史をたどり、19世紀後半にやっと修復が完了した建物で、ここの大司教からヴ
     ァチカン入りして法皇になった方もいるくらい格式の高い所だそうです。

     この聖地の何処を見学するのも行列でしたが、不思議な雰囲気を持つ黒いマリ
     ア像をはじめ、周辺の見学は一種独特の空気ひたりながら過ごすことになりま
     した。
     天気がいい日にはバルセロナにあるティビダホの丘のテレビ塔がここから見え
     るそうですが、私が行った日は曇天で見えず残念でした。

    

         

    

      
            ↑ 黒いマリア像
  

   



           


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映画 「ギリシャに消えた嘘」

2015年04月29日 | 日記

   

     「太陽がいっぱい」の原作者として知られるパトリシア・ハイスミスのサスペンス
     小説「殺意の迷宮」を、今回が初監督となる「ドライヴ」の脚本家ホセイン・アミ
     ニのメガホンにより映画化した心理サスペンスです。

     1962年、ギリシャのアテネでツアーガイドをしているアメリカ人青年ライダル(オス
     カー・アイザック)は、パルテノン神殿で優雅なアメリカ人紳士チェスター(ビゴ・モ
     ーテンセン)とその妻コレット(キルステン・ダンスト)と出会います。

     夫妻に好感を持ちガイドを引き受けたライダルでしたが、チェスターがホテルの
     部屋に現れた探偵を偶然に殺害、ライダルが死体の後始末を手伝ったことから
     3人の運命は激変。警察にも追われる身となった3人はクレタ島へ逃避行、次第
     に惹かれあう妻と青年に夫は嫉妬。3人は後戻りできない破滅への道を突き進
     んで行くのでした・・・。

     最後まで緊張感が走っていて、とても面白く最後まで見ました。監督は初めてと
     いうホセイン・アミニですが、中々シャープな演出で感心。原作がよく出来ている
     のに加え、この監督の本職が脚本家だからというのもあるのでしょう。
     一寸ばかり惜しいのは、夫人と若者が惹かれあって行く描写が少し生ぬるい点
     でしょうか。
     ロケの効果も非常に良いし、サスペンス仕立てですが、こういった上質な娯楽映
     画が出てくるのは大賛成です。




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映画 「カイト / KITE」

2015年04月28日 | 日記

   

     1998年に日本の梅津泰臣監督が手掛けた暴力とエロティシズムのアニメ「A KITE」
     を、今回はハリウッドにより写映画化されたもので、主な役名は原作通りの日本名
     です。

     舞台は少女たちが人身売買組織に性の奴隷として売り買いされモラルの崩壊した
     近未来です。
     幼い頃に組織によって両親を殺されたサワ(インディア・アイズリー)は、父の相棒だ
     った刑事アカイ(サミュエル・L・ジャクソン)に暗殺者としての訓練を受けて育てられ
     ました。

     娼婦になりすまして潜入したサワは、組織の人間を一人づつ暗殺、アカイはその証
     拠を隠滅して彼女を密かに守ります。サワは精神安定剤「アンプ」の副作用で記憶
     が薄れていく中、組織のボスに接近しますが、やがて残酷な真実が明らかに・・・。

     サワ役のインディア・アイズリーは女優オリビア・ハッセーの実の娘ですが、お母さ
     んとは似てもつかない超個性的な女の子で、ある意味では、この子を見て楽しむ映
     画なのかも知れません。
     この作品を普通感覚の人が見て楽しむためには、理屈抜きで非現実的なことを気
     にしたらダメです。
     結果的には極めてコアな人にしか受け入れられないかも知れません。映像は素晴
     らしいですよ。

     監督はデビッド・R・エリスで撮影に入ったのですが、そのエリス監督がその途中で
     死去。ミュージックビデオなどを手がけてきたラルフ・ジマンが監督を引き継ぎまし
     たが、少し荷が重かったと思います。




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大映宣伝部・番外編の番外 (61) 石井竜一さん

2015年04月27日 | 日記

  
     ↑「暁の翼」宮崎県新田原航空自衛隊基地のロケで。左は西日本新聞記者

  
   ↑ロケで記者会見、左端は私             ↑「暁の翼」ロケでの私 
  
     ↑「暁の翼」一場面
            

     大映の最盛期には長谷川一夫先生を中心に、現代劇では菅原謙二、根上淳、船
     越英二、北原義郎、川作敬三、高松英郎・・・らの皆さんが活躍しましたが、それで
     も手薄だったし、特に大映お得意の柔道ものについては、菅原謙二の後継者も作
     らなければいけないという時に出てきたのが石井竜一です。

     彼についての詳しい資料が無く、出身地や生年月日につてのノートもどこにしまっ
     たのか判らずじまいで誠に申し訳ありません。
     石井竜一が大映で仕事をしたのは昭和32年(1957)~昭和39年(1964)で、出演本数
     は54本に及びます。菅原に次ぐ柔道ものスターとして出演をし始め、真面目な性格
     とか硬派のインテリといった人物役が大半でした。
     演技はいま一つだったのですが、それでも「白いジープのパトロール」「盗まれた縁
     談」「軍国酒場」「夜霧の滑走路」「恋を掏った女」と、主演作品が5本あります。

     私は撮影所で会うほか、「暁の翼」(富本壮吉監督1960)宮崎県新田原航空自衛隊
     基地のロケで一緒したことがありましたが、航空自衛官の役は彼にピッタリだった
     と思います。どんな役柄でもこなせるというタイプではなく、柔道もの、軍服もの、
     警官などのように制服ものが似合うと言われていた彼ですが、人柄はいいし仕事
     熱心で、皆さんに好意を持たれていたのに、中々人気が出なかったのを覚えてい
     ます。

     彼のすぐ後に出てきた本郷功次郎に残念ながら追い抜かれ、これといった作品に
     恵まれず、それでも彼なりに頑張って昭和39年まで在社したのですが、大映を退
     社し他社に3本出演した後の消息は消えました。
     亡くなった本郷ちゃんが生きていれば今年77歳で、それより三つ年上の筈ですか
     ら今年で80歳。元気でいてくれると嬉しいのですが・・・。




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映画 「間奏曲はパリで」

2015年04月25日 | 日記

   

     今回の全国公開前に、昨年行われた「フランス映画祭」で既に上映されている
     作品で、熟年の女性が夫に内緒で訪れたパリで体験するアバンチュールを、軽
     やかに描いた内容です。

     ノルマンディーの田舎で夫のグザビエと夫婦で畜産業を営むブリジット(イザベ
     ル・ユペール)は、子どもたちも無事に成人し、穏やかだが平穏な日々が続く中
     で、遊び心を忘れないブリジットは毎日に少しでも変化をもたらそうとしますが、
     人はいいものの武骨な牛飼いの夫が、妻に無関心なのが大不満。
     そんなある日、近所のパーティで魅力的なパリジャンの青年と知り合ったブリジ
     ットは、気分転換のため夫に内緒でパリに出かけることを計画し決行します・・・。

     フランスの名女優イザベル・ユペールが、ハンサムな青年や紳士的な外国人、
     そして実直で武骨な夫というタイプの異なる3人の男性の間で揺れ動くヒロイン
     を演じるのですが、歳を取って可愛らしくチャーミングなイザベル・ユペールは、
     魅力たっぷりで楽しく見せてくれます。

     同じ日に見て先に感想を書いた「マジック・イン・ムーンライト」同様、小品ですが
     楽しくロマンチックな娯楽作品ですが、強いてどちらの方が面白いかと聞かれた
     ら私は「間奏曲はパリで」をあけます。内容も簡単で判りやすいし、ややこしい表
     現も避けてあるので、どんな人が見ても楽しめるのではないかと思うからです。





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