映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「友よ、さらばと言おう」

2014年08月30日 | 日記

   

     「すべて彼女のために」や「この愛のために撃て」は、ハリウッドでもリメイクも
     されたし、高く評価されたフレッド・カバイエ監督の作品で、今回は男同士の友
     情を軸に描いたサスペンスアクションです。

     南仏トゥーロン警察に所属する優秀な刑事のシモン(ヴァンサン・ランドン)とフ
     ランク(ジル・ルルーシュ)は長年コンビを組んできた仲です。しかし、シモンが
     勤務中に車で人身事故を起こしてしまい、服役して妻とも離婚。

     6年後、出所したシモンは警備会社で働いていましたが、離れて暮らす息子が
     殺人事件を目撃したために命を狙われていることを知ります。息子を守るため、
     シモンはかつての相棒であったフランクに協力を仰き、強大なマフィア組織に
     立ち向かうことになり・・・。

     B級のまとまりと面白さを備えた作品で、見ている間は楽しく過ごせます。従っ
     てあまり理屈っぽいことを言うべきではないかも知れませんが、マフィア組織が
     堂々と人を殺しておいて、たまたま現場を見られたといっても幼い子を執拗に
     追うのはおかしいと思うし、マフィア組織そのものがよく描かれていないのこと、
     列車内のアクションはもう少し丁寧に描いて欲しかった・・・、などなどは言い残
     しておきたいのです。
     何故なら、これからも続くと思われますが、第一作、第二作と今作と、面白いけ
     れど、段々に作品の出来が落ちてきているからです。次作に期待です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画 「めぐり逢わせのお弁当」

2014年08月29日 | 日記

   

     現在、インドで広く利用されている実在の弁当配達システムを題材に、男女の
     偶然の出会いと心の触れ合いを描いたドラマです。この作品は2013年のカンヌ
     国際映画祭で観客賞を受賞していて、私なりに期待していました。

     大都市ムンバイのオフィス街では、昼時にダッバーワーラーと呼ばれる弁当配
     達人が、慌ただしく多くの弁当箱を配って歩きます。
     ある日、主婦イラが夫の愛情を取り戻そうと腕をふるったお弁当が、妻に先立
     たれた男のサージャンのもとに誤って届けられるのです。

     イラは空っぽになって戻ってきた弁当箱を見て喜びますが、その弁当を食べた
     筈の夫からは何も反応がありません。不審に思ったイラは翌日、弁当に手紙を
     添えます・・・。
     舞台出身の女優ニムラト・カウルがイラ役を務め、「スラムドッグ$ミリオネア」
     「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」など国際的にも幅広く活躍するイルフ
     ァン・カーンがサージャン役を好演しています。

     先に公開された「マダム・イン・ニューヨーク」と同じく、今回もインド映画特有の
     歌ありダンスありの作品ではありません。それでも最近のインド一般市民の生
     活ぶりなどが上手く描かれていますし、声だけ出演する上階のおばさんとのや
     りとりとか、頼りない部下との関係などの描き方が中々面白く、リテーシュ・バト
     ラ監督は心憎い演出を見せてくれます。

     途中からこの結末はどのように着けるのかと、色々想像しながら見る楽しみも
     ありますが、ラストはもう少し明るい描き方があったのでは・・・とは、私だけの思
     いでしょうか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

楽しかった旅の一コマ (その 47) 先史時代の巨石文化・ストーンヘンジ

2014年08月28日 | 日記



     

     ストーンヘンジはロンドンから南に約117k、車で約2時間の所にあるミステリ
     ースポットで、映画やテレビにも撮られていてご存知の方も多いと思いますが、
     特にロマン・ポランスキー監督の映画「テス」(1979)が有名で、ラストあたりに
     意味ありげに何回も出てきます。
     
     車で現地へ向かいますと、暫くして草原のど真ん中に突然現われた巨石群は、
     1986年に世界遺産に認定された重要な先史時代遺跡で、紀元前2000~3000
     年に構築されたものと考えられています。
     昔はもっと巨大だったそうですが、長い歴史の中で石材として持ち出され小さ
     くなったとのこと。いま残っているのは直径約30mの円の内側に、馬蹄形の石
     が二重に並べられ、中心には祭壇と思われる石があります。

     そういった所から、これらは古代宗教の祭祀を目的とした神殿跡という説が有
     力ですが、ここにあるヒールストーンと呼ばれる石が、夏至と日の出の方向と
     一致していることから、天体観測のためという説もあり、今なお謎に包まれて
     いるところが興味深いです。

     ここは、天候が急変することでも有名だそうで、私が着くのと同時に猛烈な雨
     と風に見舞われ、帰ろうとすると雨も風が不思議に止むという現象こそ、日ご
     ろの私の無信心ぶりが暴かれた感じでした。

     

     

     


     
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

追悼 ・ 米倉斉加年さん

2014年08月27日 | 日記


        ↑↓ 「座頭市と用心棒」福岡で記者団に完成報告
  

     米倉斉加年さん80歳の訃報に驚いています。
     彼はもちろん大映ではありませんが、「座頭市と用心棒」(1970)に出演、勝ちゃん
     が福岡出身である米倉さんを気遣い、福岡のキャンペーンに同行してくれたもの
     でした。

     実は個人的なつながりも少々あります。私の友人夫妻(共に故人)と仲がよく、夫妻
     がやっていた土居町の喫茶店によく来ていたし、私も加わって一緒に食事をしたこ
     ともあるのです。
     友人の奥さんが米倉さんともども、西南学院在学中に彼女が大学でマドンナみたい
     な存在であったらしく、彼が芸能界に入ってからもお付き合いが続いていて、私も
     仲間入りしたという縁です。

     とても真面目で勉強家で、舞台のみならず映画にもよく出ていたし、晩年は文筆・
     絵画にも活躍範囲を延ばしていた米倉さん、彼の死は誠に惜しいです。
     ご冥福を祈ります。

     
     
         ↑ 「座頭市と用心棒」の一場面
 
     ↑「座頭市と用心棒」試写会で勝ちゃん(中央)と、向かって右が米倉さん


 
コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画 「ホットロード」

2014年08月26日 | 日記

     
 
     1986年から一年間「別冊マーガレット」に連載され、単行本は全4巻で累計700万
     部を突破した紡木たくの伝説的少女コミックを実写映画化した作品です。
     NHK連続テレビ小説「あまちゃん」でブレイクした能年玲奈の映画初主演です。

     幼い頃に父親を亡くした14歳の和希(能年玲奈)は、母親が嫌々結婚した相手との
     子供であることに胸を痛めています。
     ある日和希は、親友のえりに誘われて行った夜の湘南で、不良暴走チームNights
     の春山(登坂広臣)と出会い、彼の世界に居場所を求めるようになるのでした。
     次第に春山への思いを募らせていく和希でしたが、Nightsのリーダーとなった春山
     は、敵対するチームとの抗争に二人とも巻き込まれて行きます・・・。

     監督は「ソニン」「僕等がいた」の三木孝浩、脚本は「僕等がいた」「カノジョは嘘を愛
     しすぎてる」の吉田智子。和希がひかれる不良少年・春山洋志役は、映画初出演と
     なる「三代目J Soul Brothers」の登坂広臣が抜擢され、主題歌には、尾崎豊の名曲
     「OH MY LITTLE GIRL」が使用されています。

     まず能年玲奈の出来ですが、さすが期待の大型新人だけあって、映画の出来と切
     り離して言いますが、益々将来が楽しみな女優であることを確認します。
     問題は作品の中身であって、如何に原作が往年の名作コミックであろうと、発表時
     から30年近く経っている訳ですから、どうしても色々な面で食い違うのは当たり前
     で、脚本はもっと思い切って現代にアレンジするべきだったと思います。

     加えて演出も行き当たりバッタリな場面が多くあります。テレビドラマのようにアップ
     が異常に多かったり、ナレーションにも頼り過ぎでスムースさに欠けます。それでも
     前述のように能年玲奈がいいので、彼女の次回作に期待します。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする