映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「イミテーション・ゲーム / エニグマと天才数学者の秘密」 +

2015年03月31日 | 日記

   

     第2次世界大戦時、ドイツ軍が世界に誇った暗号「エニグマ」の解読に成功し、
     連合国軍に勝機をもたらしたイギリスの数学者アラン・チューリングの生涯を
     描いたドラマです。
     本年度のアカデミー賞では作品賞、監督賞、主演男優賞、助演女優賞など計
     8部門でノミネートされ、脚色賞を受賞しています。

     1939年、第2次世界大戦が始まり、イギリスはドイツに宣戦を布告。ケンブリッ
     ジ大学の特別研究員で、27歳にしてケンブリッジ大学特別研究員を務める天
     才数学者アラン・チューリング(ベネディクト・カンバーバッチ)は、英国政府の秘
     密作戦に参加し、ドイツの暗号エニグマ解読に挑むことになります。

     解読チームには6人の精鋭が集められますが、チューリングは天才ゆえの個
     性が強く、団体行動が取れず、一人で暗号解読の機械作成に没頭、メンバー
     との間には溝が深まって行くのでした。ただ一人だけチューリングを理解し、支
     える女性ジョーン・クラーク(キーラ・ナイトレイ)が彼の孤独な魂に近づき、チー
     ムとの軋轢を研ぎほぐして行きますが・・・。

     監督は、「ヘッドハンター」で注目を集めたノルウェーのモルテン・ティルドゥム
     で、主演は「SHERLOCK シャーロック」のベネディクト・カンバーバッチです。
     アカデミー賞主演男優賞は「博士と彼女のセオリー」のエディ・レッドメインにさ
     らわれましたが、この作品のベネディクト・カンバーバッチは、アカデミー賞主
     演男優賞は彼だろうの噂がしきりでしたが、結果獲れなかったにしても素晴ら
     しい演技です。

     この作品では、描かれる時代が何回も前後しますが、展開がしっかりしていて
     少しも気にならないのは、脚本がいいのと緻密な演出によるもので、そこを高
     く評価したいと思います。
     キャストもいいですが、ベネディクト・カンバーバッチのほか、今回もいい味を
     出しているキーラ・ナイトレイにも拍手です。

     実話を基にして描かれたものですから、仕方がないのかも知れませんが、ラス
     トはもう少しどうにかして欲しかったの思いが残ります。それにしてもじっくり鑑
     賞ができる大人の作品としてお薦めします。



    * 福岡は桜が満開。本日は約1000本の桜が咲き誇る福岡城址でお花見してきま
      した。

  

  

  






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大映宣伝部・番外編の番外 (57) 中村玉緒さん

2015年03月30日 | 日記

            
         ↑ 中学一年生時代                  ↑ 現在
  

  

  
                               ↑私はこの時が初対面でした
  

     

     去年のことですが、何十年ぶりに「新・平家物語」(1955)をニュープリントで見る
     機会がありました。当時は溝口健二監督作品にしては少々物足りないなと思っ
     ていた作品ですが、いま見ると素晴らしいですね。そしてこの作品がデビューと
     いわれた玉緒ちゃんも見ましたが、初々しくて可愛くて目を細めて見ました。

     彼女は昭和14年(1939)京都で生れで、父親は歌舞伎の二代目中村鴈治郎、お
     兄さんが四代目坂田藤十郎です。
     ほとんどの人は「新・平家物語」がデビュー作品と思っていますが、彼女は幼い
     ころから女優志望で、中学生のときに松竹の「景子と雪江」に出ていて、厳密に
     いえばこれが彼女のデビュー作品です。
     しかし後が続かず当時大映の重役でもあった親戚の長谷川一夫の伝手で入っ
     たのが大映でした。

     まず長谷川一夫主演の「銭形平次捕物控・幽霊大名」(監督・弘津三男 1954)が
     本当は大映第一作で、次いで起用されたのが「新・平家物語」ということになりま
     す。それからの彼女は数多くの作品に出ていますが、主演作品は無かったけれ
     ど、純情な娘役が続き、時には主役を喰ってしまう上手い女優として有名でした。

     そして勝ちゃんの熱愛によりゴールインは昭和37年(1962)、それからも彼女は
     重要な脇役に徹しての活躍が続きます。
     結婚前の玉緒ちゃんは、「大江山酒呑童子」(監督・田中徳三 1960)のロケで山
     口県秋吉台に来ています。山口県なのですが九州の方が近いので、私はロケ
     取材アレンジに出かけたのが初めて玉緒ちゃんと会った時で、なんと可愛らしく、
     純な女性だろうと思ったのが第一印象でした。

     このブログでも度々書きましたが、勝ちゃんと九州は色々と縁があってよく来て
     いたし、結婚後もそれは続いたのです。
     昭和40年に勝・玉緒夫妻が田宮・藤由紀子夫妻と一緒に九州へ来ています。
     勝ちゃんが「無法松の一生」(監督・三隅研次1965)を撮ることが決まり、無法松
     の地元・小倉で色々体験したいと言うので段取りをしたものです。
     その時に勝ちゃんが仕事でまともな新婚旅行も出来ない田宮夫婦を誘って一緒
     にやって来たという訳でした。勝・玉緒ちゃんが結婚したのは2年前の昭和37年
     でしたが、まだアツアツの状態ではありました。

     小倉の街で"太鼓の祇園"を体験、田宮夫妻と分れて次に行ったのが小倉競馬。
     ここでは永田社長の盟友・上田炭鉱主の出迎えを受け、大いにハッスルしたの
     ですが、場所を福岡に戻しての夕食時に、勝夫妻にトラブルが起きました。この
     ことは2013年3月4日の当ブログにアップしていますので、良かったら読み返し
     てください。 
     大映後の勝の活躍や武勇伝、活躍の場をテレビに移した玉緒さんのことは、私
     よりも皆さんの方が詳しいと思いますので省略させていただきます。

  

  

 
           ↑ 「ぼんち」撮影時に原作者・山崎豊子さんをお迎えして。






 
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映画 「博士と彼女のセオリー」

2015年03月28日 | 日記

   

     ALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病を抱えながらも最先端の研究に励み、現
     代の宇宙論に多大な影響を与える、車椅子の天才科学者スティーブン・ホーキン
     グ博士の半生と、博士を支え続ける妻ジェーンとの愛情を描いたヒューマンドラ
     マです。実在のホーキング博士を演じたエディ・レッドメインが、本年度のアカデミ
     ー賞で主演男優賞に輝きました。ジェーン役は「アメイジング・スパイダーマン2」
     のフェリシティ・ジョーンズです。

     物理学の天才として将来を期待される青年スティーブン・ホーキングは、ケンブリ
     ッジ大学在学中に詩を学ぶ女性ジェーンと出会い恋に落ちます。
     しかし、直後にスティーブンはALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症、余命22の宣告
     を受けてしまうのです。
     それでもジェーンはスティーブンと結婚して共に生きる道を選び、2人は絶え間な
     い試練の日々を送って行きますが・・・。

     ジェーンが記した自伝を原作に、ドキュメンタリー映画「マン・オン・ワイヤー」で
     アカデミー賞を受賞したジェームズ・マーシュ監督がメガホンをとり、全体を英国
     流の重厚な演出で効果を上げていると思います。特に前半がいいです。

     しかしなんと言っても注目はエディ・レッドメイン迫真の演技で、これには圧倒され
     ます。これに反して奥さんの描き方が薄くなり、やや説明不足が残念ですが、こ
     れも実話がベースなので、途中展開で不合理な部分がありますが、それまで改変
     する訳には行かなかったのでしょう。
     少し辛口を交えましたが、見ごたえのある一本であることは間違いありません。お
     薦めです。





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映画 「ブルックリンの恋人たち」 + 自宅近くのサクラ

2015年03月27日 | 日記

   

     アン・ハサウェイが主演のほかプロデューサーも務め、ニューヨークを舞台に
     描いたラブストーリーです。

     人類学博士号を目指し、モロッコに暮らすフラニー(アン・ハサウェイ)は、ミュー
     ジシャン志望の弟が交通事故で昏睡状態になったことから、家族が暮らすニュ
     ーヨークに戻ってきます。
     弟の意識が戻る可能性は低いと医者に聞かされ動揺するフラニーでしたが、
     自分が今まで弟のことを何も知らないでいたことを悔やみ、弟が何を感じてき
     たかを知ろうと、弟の日記を手にその足跡をたどります。

     そんな中、弟が憧れるミュージシャンのジェームズと出会い、フラニーとジェー
     ムズは音楽を通じ、互いにひかれ合っていくのでした・・・。
     ジェームズ役にはミュージシャンとしても活躍するジョニー・フリン。「プラダを着
     た悪魔」で監督アシスタントを務めた、ケイト・バーカー=フロイランドの初監督
     作品です。

     アン・ハサウェイがどんな役でもこなす達者さだけではなく、いつまでも若く、可
     愛らしく、美しいのを堪能できる作品で、「レ・ミゼラブル」に引き続き彼女の歌も
     聞けます。お話が簡単明瞭なのはいいのですが、少々スローテンポが気には
     なります。

     相手役が本職のミュージシャンなので、演技が下手なことは判りますが、それ
     にしても下手過ぎるのは困ったものです。
     ラストはもう少しふくらませてもいいと思いますが、まあアン・ハサウェイを見る
     だけの映画と言ったら言い過ぎかも知れませんね。


    
                 ↑ 我が家の窓から見える桜
  
               ↑ 自宅から歩いて5分の「野村望東尼・山荘」で
      
         ↑ 自宅から歩いて3分のところに








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楽しかった旅の一コマ (63) スペインのマドリード王宮

2015年03月26日 | 日記

 
                 ↑ マドリード王宮前にて私
  

  

          

     
          ↑ アルムデナ大聖堂


     マドリード宮殿(別名オリエンテ宮)は、スペインの首都マドリードの西部バイレン
     通りにあります。
     この宮殿はまず10世紀ころにイスラム教徒によって要塞として建てられ、16世
     紀にはハプスブルクの居城であったこともあります。
     1734年の火災で全焼、その後、ブルボン家のフェリペ五世により1764年に王宮
     として再建された建物です。
     現在国王はここに住んでおられず、郊外のサルスエラ宮殿で暮らされています。
     マドリード宮殿は国の公式行事に使用されており、王宮にある約2800の部屋の
     一部が公開されていて見学が出来ます。

     中でも、イタリア人建築家サバティーニによる主階段、赤いビロードで覆われた
     王座の間などが見どころです。また王室衛兵の交代式が毎週水曜の11時~14
     時に行われるのですが、私は残念ながら見逃してしまいました。
     チェコのプラハ城を訪れた際にも同じような光景を目にしましたが、王宮の前に
     ある広場には、溢れる観光客を相手に色々な大道芸人が出ていて楽しいです。

     王宮の向かいに建っているアルムデナ大聖堂は、1883年から1993年まで110年
     の歳月をかけて造られたものです。
     イスラムがスペインを占領時代に隠されて、370年ぶりに発見された守護聖母が
     祭られていることでも有名でが、ゴシック・リヴァイヴァル建築の内装はユニーク
     な現代風で、現代芸術家による礼拝堂と、歴史的な数々の像の対比が興味を
     引きます。

     スペインにはこのほか、世界三大美術館のひとつと言われる「プラド美術館」、
     偉大なる建築物「サグラダ・ファミリア」、古い歴史の要塞都市「トレド」、黒いマ
     リア像が祀られているモンセラートの「ベネディクト教会」など、もう一度行って
     みたい場所がテンコ盛りです。

        
              ↑ 王宮前広場で透明人間に会いました。








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