子どもから大人に至るまで、多くのファンを持つグリム童話の名作「白雪姫」
を題材に、これまでの白雪姫のイメージを一変させ、悪の女王と戦うヒロイン
として描いたアクションアドベンジャー仕立てになっています。
己の権力と美貌を脅かすと思い込んだ邪悪の女王(シャーリーズ・セロン)は、
血の繋がらない娘スノーホワイト(クリステン・スチュワート)を抹殺しようと、
城の塔へ幽閉して7年が経ちました。
スノーホワイトは塔から脱出し、深い森の奥へと逃げ込みます。悪の女王は
罪の無い命を破壊しながら、あの手この手でスノーホワイトを追跡してきます
が、スノーホワイトはその裏をかいて自ら戦いの術を学び、悪の女王に対抗
して行きます・・・。
私にはどうしてもディズニーの傑作アニメ「白雪姫」が頭に強く残っていて、
"鏡よ鏡、この世で一番美しいのは誰?"のセリフは勿論、毒リンゴや七人の
小人も出てはきますが、あまりにもイメージが違い過ぎても、まあ映画だから
色々な描き方があっても仕方ない・・・で見ました。
監督はCM界でキャリアのあるCMディレクター出身のルパート・サンダースが
初監督です。
中々才能のある人のようで、劇中でCM的な優れたショットをいくつも見せて
はくれますが、全体のまとめ、特に人物の掘り下げは苦手のように見受けま
した。
キャストはやはり一番面白いのが悪の女王役のシャーリーズ・セロンです。
でも監督はこの人を充分に生かし切れていないし、更にクリステン・スチュワ
ートの方が美貌ではセロンに劣っているのは困ったモノです。
脚本もあまり良くないですね。内容を判りやすくし過ぎて単純な内容となり
物語の面白さに欠けますし、しかも色々なアクション映画シーンの寄せ集め
みたいな場面が多く、大作の感じが湧きません。
聞くところによれば、これからも続けて三部作にする予定があるそうですが、
もう結構と言いたいです。
(6/15 TOHOシネマズ天神 初日 12:25の回 45人)