映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「屋根裏部屋のマリアたち」

2012年08月31日 | 日記

   

     フランコ軍事独裁が続いていた1960年代のスペインから、大量の移民がパリ
     に流入し、社会問題になっていたといわれる頃のお話で、資産家とスペイン
     人メイドの禁断の恋を陽気に描いたラブ・コメディ。勿論フランス映画です。
     蛇足ながら、私は去年スペイン旅行をしましたが、前もってスペインの歴史を
     少々かじりました。
     それがこんなところで参考になるとは思いませんでした。

     株式仲買人のジャン=ルイ(ファブリス・ルキー二)は、妻子とともに堅実だが
     退屈な生活を送っています。
     そんなある日、故郷からフランスに逃げてきたスペイン人のメイドたちが、同
     じアパルトマンの屋根裏部屋に引っ越してきます。
     開放的で明るいメイドたちの中でも、とりわけ若いマリア(ナタリア・ベルベケ)
     にひかれたジャン=ルイでしたが、妻のシュザンヌ(サンドリーヌ・キベルラン)
     は夫が顧客の未亡人と浮気していると勘違いし、夫を追い出します。
     その日からジャン=ルイは屋根裏部屋でメイドたちと一緒に暮らし始め、自由
     を満喫することになりますが・・・。

     新人監督のフィリップ・ル・ゲイが、スペイン人メイドと過ごしていた自身の幼少
     期の思い出に着想を得て手がけたストーリーだそうで、演出も新人ですが中々
     丁寧です。

     ファブリス・ルキー二とサンドリーヌ・キベルランの夫婦役が実に巧みだし、マリ
     ア役のナタリア・ベルベケはスペインの女優さんですがとても美しいし、素晴ら
     しい裸身もチラリ披露してくれます。
     決してA級作品ではありませんが、温かく微笑ましい作品で私は好きです。
                          (8/27 KBCシネマ 3日目 10:00の回 28人)

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映画 「あなたへ」

2012年08月30日 | 日記

   

     高倉健が「単騎、千里を走る。」(2006)以来6年ぶりの映画出演です。監督は、
     高倉とともに「夜叉」(1985)「あ・うん」(89)「鉄道員」(99)などを生み出してき
     た降旗康男で、期待して見ました。

     北陸にある刑務所の指導技官・倉島英二(高倉健)は、最愛の妻・洋子(田中
     裕子)を53歳で亡くし、"故郷の海に散骨してほしい"と生前に妻が書いた絵手
     紙を受け取ります。
     そんな妻の真意を知るため、英二は手作りのキャンピングカーで妻の故郷・長
     崎県平戸へと向かうのでした。
     その1200kに及ぶ道中で出会ったさまざまな人々と交流するうちに、妻との思
     い出が英二の頭をよぎります・・・。

     「夜叉」「あ・うん」のプロデューサーで08年に死去した市古聖智が遺した原案を、
     降旗監督と脚本家の青島武が再構築したオリジナルストーリーで、キャストは、
     高倉とは「夜叉」以来27年ぶりの共演となるビートたけしのほか、田中裕子、佐
     藤浩市、草剛、綾瀬はるか、余貴美子、三浦貴大、大滝秀治、長塚京三、
     原田美枝子、浅野忠信など豪華顔ぶれです。

     初日の映画館はほぼ満席状態で、中高年が目立ちました。おばちゃんたちの
     声高な話を聞くと「久し振りの映画館、楽しいねー」の類がほとんど・・・。
     降旗監督の余裕のある演出ぶり、一部ロケ地の美しさ、人情はせなしなど結構
     見せる場面も多いのですが、ファン待望の一作として充分に期待に応えた作品
     だったかというと、残念ながらNOと言わざるを得ません。

     先ず脚本の綿密さが足らず、夫婦の結びつきがなんかウヤムヤなこと、途中で
     出会う人との挿話に入り込み過ぎてメインストーリーに水を差す結果となってい
     ます。
     一種のロードムービーですから、もっとロケ効果が発揮されても良かったと思い
     ます。
     一番大事なことは私も大好きな高倉健のことです。彼のたたずまいは絵になる
     のですが、今回の健さんは歳を取り過ぎています。容姿も声も81歳の健さんで、
     60歳の俳優が80歳の役は出来るが、80歳の人が60歳の役はどう撮っても無理
     だということです。

     懐かしさのあまり許容する人も多いでしょうが、この映画の健さんを見ていると気
     の毒になります。
     ですからもっと健さんに向く役柄が、そしてストーリーがあっただろうに・・・と残念
     至極に思う私でした。
                      (8/25 TOHOシネマズ天神 初日 12:40の回 166人)

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映画 「テイク・ディス・ワルツ」

2012年08月29日 | 日記

   

     女優としても存在感を放っいる女優サラ・ポーリーの監督デビュー作「アウェイ
     ・フロム・ハー君を想う」は、アカデミー賞2部門でノミネートされるなど高い評
     価を受けましたが、今作は彼女の監督第2作です。

     第1作では認知症に直面した老年夫婦の愛と葛藤を描いた内容でしたが、今
     度は結婚5年目の若い夫婦に訪れる変化を描いたラブストーリーです。
     期待して見ました。

     結婚して5年がたつマーゴ(ミシェル・ウィリアムズ)と夫のルー(セス・ローゲン)
     は、まだ子どもはいないが仲睦まじく穏やかな日々を過ごしていました。
     そんなある日、マーゴは仕事で訪れた島で出会った情熱的な青年ダニエル
     (ルーク・カービー)にひかれるものを感じてしまうのです。
     さらに、ダニエルが偶然にも自分たちの家のすぐ向かいに住んでいることを知り、
     マーゴは罪悪感を覚えながらも心は揺れ動いて行きます。そして・・・。

     主演のミシェル・ウィリアムズは「マリリン 7日間の恋」に続いて素晴らしい演技
     を見せてくれますが、特にあの笑顔となんともいえないお色気に圧倒されます。
     また劇中で彼女の一糸まとわぬ全裸姿を見せてくれますが、それだけではなく
     夫婦の微妙な感情が実に上手く描かれてるのは、女性監督サラ・ポーリーの丁
     寧な演出ならでわのものでしょう。

     ラストは結末がはっきりしませんが、見た方人の思いにまかせるスタイルです。
     私はもう少し具体的に描くべきだったと思っていますが・・・。それでもとても面白
     いですよ。
                           (8/24 KBCシネマ 7日目 12:50の回 9人)

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映画 「るろうに剣心」

2012年08月28日 | 日記

   

     1994~99年に「週刊少年ジャンプ」で連載され、シリーズ累計5700万部のベ
     ストセラーとなり、テレビアニメ化もされて人気を博した和月伸宏の剣客漫画
     「るろうに剣心 明治剣客浪漫譚」の実写映画化で、連載終了から13年が経
     っています。

     時は明治11年。東京では人斬り抜刀斉を名乗る男が出没し、誰かれ構わず
     斬り殺す事件が発生していました。
     亡き父から受け継いだ神谷道場の神谷薫(武井咲)は、無謀にも謎の男に立ち
     向かおうとしているところを、通りすがりの男が彼女を助けます。その男こそ反
     幕府の暗殺者として活躍した、人斬り抜刀斉本人(佐藤健)だったのです。

     今は緋村剣人と名乗り、斬れない刀を携えて流浪の旅をしながら、人助けをし
     ている剣心だったのです。
     偽者の正体は悪徳実業家・武田観柳(香川照之)の用心棒・鵜堂刀衛(吉川晃
     司)で、阿片の密売で世界制覇を目論む観柳は、女医の恵(蒼井優)を使い阿片
     を作らせ、それを元手に莫大な金で武器を買い漁っていたのです・・・。

     監督・脚本は「ハゲタカ」の監督や大河ドラマ「龍馬伝」のチーフ演出を手がけ
     た大友啓史で、音楽も今まで大友監督と一緒にやってきた佐藤直紀が担当し
     ています。
     俳優陣は上記のほか、江口洋介・奥田瑛二・青木崇高と中々の顔ぶれですが、
     それが充分に生かされていない残念さがあります。

     肝心のアクション画面は、出来るだけCGに頼らず撮ろうとした努力は買います
     し、その反対のお芝居の場面のほとんどがいただけません。

     巷では絶賛の嵐で興行的にも当たり、英語スーパーで上映した館もあったそう
     で輸出を狙っているようです。
     でも私的に言わしてもらうなら、演出も脚本ともに稚拙だし、それに若い人たち
     の演技はまるで学芸会。まともな顔をして感想を書きたくない心境ですし、こん
     な作品が代表的な日本映画といて海外に出るのかと思うと情けなくなります。
                   (8/24 TOHOシネマズソラリア 先行公開 10:00の回 16人)


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泉流・花泉会(福岡)ゆかた会。 楽しかった・・・

2012年08月27日 | 日記



     昨26日は、日本舞踊花泉会(福岡)ゆかた会が泉徳三照の師匠宅稽古場
     で行なわれ、私もご案内をいただいて参加しました。

     私が日本舞踊や宝塚の舞台を観るのが好きだと言うと、以前は不思議そう
     な顔をする人が多かったのですが、宝塚については前にご説明したように、
     そして日本舞踊は大映にいた時から、半分は仕事として各流派の方々との
     お付き合いがあり、舞台も結構拝見していました。

     大映をやめてお付き合いが切れると思ったのですが、親友Tが日本舞踊の
     皆さんとお付き合いが深く、改めて私までもがここ数年前から顔を出させて
     もらっている次第です。

     泉流福岡支部長をされている泉徳三照師匠と、そのお嬢さんである泉徳乃
     さんには、特に昵懇にしていただき、大舞台での発表会のほか、年に2回
     の「踊りはじめ」「ゆかた会」にも参加させていただくのが、とても楽しみなく
     らいなのです。

     師匠や徳乃さんの素敵なお人柄にもよると思いますが、実に和気藹々で明
     るく楽しい会合なのですが、そのお稽古は礼儀作法を含めてとても厳しいも
     のがあると聞いています。
     ただ私も定例的にお弟子さんの踊りの様子を見ていて、見る度に確実に上
     達していることに感心するのです。
     どうか徳三照師匠・徳乃さんをはじめ一門・門弟の皆さんが、更に更に精進
     され、より発展されることを心から祈るものです。
     写真は「ゆかた会」と、その後開かれた"すし幸本店"での「なおらい」の模様
     です・・・。

  

  

   

  

  


 
 
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