映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「鍵泥棒のメソッド」 + ご挨拶

2012年09月19日 | 日記

   

     「運命じゃない人」「アフタースクール」でどんでん返しのストーリーを展開し
     て観客を驚かせた内田けんじ監督が、人生が入れ替わってしまった売れな
     い役者と凄腕の殺し屋が巻き込まれる騒動を描いた喜劇です。

     35歳でオンボロアパート暮らしの売れない役者・桜井(堺雅人)は、銭湯で
     出会った羽振りのよい男・コンドウ(香川照之)が転倒して記憶を失ってしま
     ったことから、出来心で自分とコンドウの荷物をすり替え、そのままコンドウ
     になりすまします。

     しかし、コンドウの正体は伝説の殺し屋で、桜井は恐ろしい殺しの依頼を引
     き受けなくてはならなくなるのでした。
     一方、コンドウは記憶を取り戻すべく病院を抜け出しますが、偶然に雑誌の
     編集長・水島(広末涼子)に出会い、彼女の協力を得ることになります。
     自分が売れない貧乏役者だと思い込んでいるコンドウは、役者として成功す
     るため真面目に働き始め、徐々に事態は好転して行くように見えたのですが。

     脚本も内田監督が書いたオリジナルで、全く境遇が異なる二人が入れ替わ
     るコメデイであり、いつものようにどんでん返しのオンパレードです。
     中々良く出来ている脚本だとは思いますが、演出とともに少々粗く、もっと緻
     密に描けば傑作喜劇になっていたでしょう。

     役者さんは最近多くの作品に出ている香川照之ですが、やはり達者です。
     次にいいのは意外にも持ち味を上手く引っ張り出された広末涼子です。一皮
     むけた演技がみものです。
     堺雅人も熱演ですが一寸演技の伸びが止まっているのではないでしょうか。

     先にどんでん返しのオンパレードと書きましたが、どんでん返しは一度か二
     度あってこそどんでん返しであり、ここまでやると味が薄くなります。
     いずれにしても細かい不満はあるものの、私は好きな部類に入る一本です。
                        ( 9/15 キャナルシティ 初日 13:10の回 68人)

   ~ご挨拶~
     明20日からインドに行ってきます。
     さまざまな文化・宗教、そして豊かな自然という魅力が溢れている待望のインド
     です。
     行きがけに上海に立ち寄り、半日を過ごすことになっていますが、このような時
     期なので注意して参りたい思っています。
     そういう事で、このブログは明日からお休みし、来月1日(月)から再開させてい
     ただきますので、宜しくお願いいたします。

     余談めきますが、つい最近テレビ番組「モーニング・バード」で懐かしい知人の
     姿を発見しました。
     「日活100周年記念」を扱った番組で、元日活の宣伝部長・植松康郎氏(86才)
     です。
     彼は日活九州支社の宣伝課長をやっていた時期があり、我々は各社で激しく
     宣伝合戦を展開してはいましたが、仕事を離れて各社宣伝課員が全部揃って
     忘年会をやるなど、親密な間柄であったことなど、当時の映画界って不思議
     な世界でした。

     その彼が日活の生字引としてテレビ取材を受け、作品のこと俳優のことなど
     おしゃべりしていましたが、「いい映画が作れる一番大事なことは、スタッフ
     もキャストが、会社を限りなく愛すること・・・」と述べていました。
     私もその言葉に全く同感だし、今の映画製作の状態と敢て比べるつもりはあ
     りません。

     それよりも私は毎日のように映画の感想を書いては辛口で悪口ばかり。これ
     でいいのかの自問自答の結果、私たちOBの役目は新しい作品を云々ではなく、
     思い出専門でいいのではと思っている次第です。
     今でも月に30本前後の新作を見ていますが、これからは映画界の回顧話とか、
     旅の話、地元の特異な話題とかを主にし、箸にも棒にもかからない映画は取り
     上げないことにし、素敵で皆様にお薦めしたい映画に絞り感想を書きたいと考
     えています。
     インド旅行の間に、その考え方が少し変化するかも知れませんし、このブログ
     はタイトルを変えたとしても続けて参りますので、改めて宜しくお願いします。

       中島けん
コメント (8)
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映画 「バイオハザードⅤ リトリビューション 」

2012年09月18日 | 日記

   

     日本発の人気ゲーム「バイオハザード」の映画化シリーズ第5弾です。
     ミラ・ジョボビッチ主演で、彼女の夫のポール・W・S・アンダーソン監督で
     製作されています。

     世界人口の大半をアンデッドに変えてしまったT-ウィルスを開発したアン
     ブレラ社でした・・・。
     アンブレラ社の空挺部隊との戦闘で海に落ち、意識を失ったアリス(ミラ・
     ジョボビッチ)が目を覚ますと、そこはアンブレラ社の要塞のような巨大施
     設の中だったのです。
     最高機密が隠されたその施設で彼女は自分自身の謎めいた過去を知り
     ます。
     仲間の協力で施設を脱出した彼女は、人類滅亡の危機を招いた張本人
     を探すため東京、ニューヨーク、ワシントンDC、モスクワと世界各国を舞台
     にアンデットの戦いを繰り広げるうちに、さらなる驚くべき新事実を突き止
     めるのでした・・・。

     シリーズ第1作に登場したミシェル・ロドリゲス扮するアンブレラ社の特殊
     部隊隊員レインや、シエンナ・ギロリーが演じる人気キャラクター、ジル・バ
     レンタインらも再登場しますし、前作に続いて歌手の中島美嘉も出演してい
     ます。

     相変らずミラ・ジョボビッチは華麗で派手なアクションを見せてくれますが、
     第5作ともなると話のネタが果てた感じで面白さが低下しています。
     それにシリーズ物であっても、1本1本見が読切り小説のようによく判り面
     白くなければならないのですが、この作品はシリーズを初めて見る客には
     判り辛いところがあり不親切です。
     中島美嘉も日本映画だったら絶対に出ないような役で、彼女のためにプラ
     ス点は皆無です。
     シリーズ全作もそうだし、最近のハリウッド電気紙芝居的な作品の中でも
     一番下のランク付けしか出来ません。
               ( 9/14 TOHOシネマズ天神 先行公開日 14:20の回 47人)

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映画 「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」

2012年09月17日 | 日記

   

     '97年のテレビドラマに始まりこれまで3度の劇場版が公開され、2本のスピ
     ンオフ映画を送り出しシリーズ完結編です。
     ラストでは、すみれは署を辞めちゃうのか?青島は死んじゃうの?とファンの
     間で話題になっていたようでした。

     湾岸署管内で開催中の国際環境エネルギーサミット会場で誘拐事件が発生
     し、その後被害者が射殺体で発見されます。しかも殺害に使われたのは、警
     察が押収した拳銃だっから大問題です。
     緊急招集された捜査会議では、すべての捜査情報を鳥飼管理官に文書で提
     出するという異例の義務が課され、所轄の捜査員は一切の情報を開示されな
     いまま捜査を進めなければならない異常事態。
     そんな中で第2の殺人が起き、続く第3の事件では署長の息子が誘拐されて
     しまい・・・。

     織田裕二、深津絵里、柳葉敏郎らレギュラーキャストのほか、前作から加わっ
     た小栗旬、伊藤淳史らも出演、水野美紀も復活していますし、一寸だけ顔を
     見せる著名俳優は香取慎吾をはじめズラリです。
     監督はテレビを含めて劇場版の監督を務めてきた本広克行。撮影はこの作品
     を撮り上げた後に逝去した小林すすむの遺作でもあります。

     先週からの全国興行成績を見てみると、邦・洋画すべての作品を押さえてトッ
     プを走っているようで、それは素晴らしいことではあるのですが、この映画こそ
     娯楽映画の真髄を発揮して欲しかったとつくづく思います。
     勝てば官軍では困るのです。少なくとも第1作、第2作はそれなりに面白いと
     思いましたが、肝心の最終編は顔見世だけは賑やかですが、お話が判りづら
     いし、悪ふざけがが多くていただけません。

     本来はお固い世界の話ですから、緊張をほぐすためにお笑い場面の挿入は判
     るのですが、今回はほとんどがスベって感情移入を阻害していますし、ロート
     ル3人組のシーンなど不必要の極みです。
     最後のバスのシーンなんてどこからあんな発想になるのか不思議だし、全般
     的に警察内部の描写もあまりに非現実的で、警察署の内部はこんなものかと
     思われると困ったものです。
     一番良かったのはエンドロールだと言えばあまりにも皮肉でしょうか・・・。
                     ( 9/12 TOHOシネマズ天神 6日目 12:30の回 69人)

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博多座九月公演 「北島三郎特別公演」

2012年09月15日 | 日記

   

     博多座の9月公演「北島三郎特別公演」を観てきました。
     今回の博多座公演はなんと12回目だそうで、私もいつの間にか長きに亘って
     全ての公演を観ていることになります。

     北島三郎さんは今年76歳になるそうで、初めから見ているとやや体力が衰え
     ているかな?と思わないでもありませんが、相変わらず元気一杯だし大きな
     仕掛けがある舞台で楽しく、こちらの方こそ元気を貰えます。
     来年は11月の博多座公演が決まったそうですが、私は早くも観に行こうと決
     めています。
  
     公演の第一部はお芝居「め組の辰五郎」で、炎と悪に敢然と立ち向かう、北島
     の当たり役の一つ"辰五郎"です。
     辰五郎の女房役には懐かしの星由里子で相変わらず綺麗、それから松村雄基
     がこの一座に初登場、また去年までは瓦版屋役に白木みのるが出ていました
     が、今回は病気回復の大江裕が扮してとぼけた味を出しています。

     第二部は「ヒットパレード。北島三郎、魂の唄を・・・」で今度は本職の歌です。
     お馴染の歌から最新曲まで歌いまくるサブちゃん。
     一部に引続いて大江裕も登場して、珍しく北島とデュエットまでするのは聞きも
     のです。
     毎年恒例の荒波に乗ってうねる見せ場の"北島丸"。そしてフィナーレはこれま
     た恒例の"北島まつり"で、九州の太鼓集団"TAO"に先導されて展開する大ス
     ケールの舞台です。
     すべての出演者123人が登場し客席と一体となって豪華な舞台です。
     サブちゃんが76歳でもこんなに頑張っているのですから、私も負けずに頑張ろ
     うと思いながら博多座を後にしました。


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映画 「デンジャラス・ラン」

2012年09月14日 | 日記

   

     今まで2度のアカデミー賞を受賞しているデンゼル・ワシントンが、製作総
     指揮を務めてもいる作品です。
     今回は世界36ヶ国で指名手配され、命を狙われている元CIAエージェント
     を演じていて、伝説のスパイ、凄腕、人の心を操る天才、策士、14の国籍
     を使い分ける、腕のいい暗殺者などと噂される男の役で、これまでのデン
     ゼル作品の中では最強の悪役だと言われています。
     予告編も面白かったので期待して見ました。

     CIAを裏切ったとして10年間逃亡を続けていた元工作員トビン・フロスト(デ
     ンゼル・ワシントン)が自首し、南アフリカにあるCIAの収容施設に収監され
     まが、その直後、謎の傭兵部隊が施設を襲撃し彼を抹殺しようとします。
     施設の管理を任されていた新人工作員のマット(ライアン・レイノルズ)は、
     トビンを連れて別の収容施設へ避難することになりますが・・・。
     監督はダニエル・エスピノーサで、この作品がアメリカで興行的に大ヒット
     したため、改めてその存在を認められているそうです。

     やはり、デンゼル・ワシントンの演技は存在感があって中々魅力的です。
     でも作品全体の出来としては期待がかなり裏切られました。
     面白いし興味を持たせるのは導入部分だけで、もう結末が予測されるよう
     な展開になり興味ダウンです。
     アクションシーンやカーチェイスは迫力がありますが、それも度重なると飽
     きてきますし、その騒動は街の中で平和に暮らしている多くの人を巻き込
     んで繰り広げるのですから後味は悪くなります。
     脚本も悪いのでしょう、物語が全体的に一本調子でメリハリが乏しいので、
     最後のドンデン返しが思ったより利かない、平凡なアクション映画で終わっ
     てしまうのです。残念。
                   ( 9/10 TOHOシネマズ天神 3日目 10:30の回 19人)

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