映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「誰よりも狙われた男」

2014年10月31日 | 日記
   

     スパイ小説の巨匠といわれるジョン・ル・カレの同名小説を、「コントロール」の
     アントン・コービン監督が映画化したサスペンスです。今年の2月に46歳で亡く
     なったフィリップ・シーモア・ホフマンの最後の主演作となりました。

     ドイツの諜報機関でテロ対策チームを率いるバッハマン(フィリップ・シーモア・
     ホフマン)は、密入国したチェンチェン出身の青年イッサ(グレゴリー・ドブリギン)
     に目をつけます。

     イスラム過激派として国際指名手配されているイッサは、人権団体の女性弁護
     士アナベルを仲介してイギリス人銀行家ブルーと接触。バッハマンはブルーが
     経営する銀行に、テロ組織に武器購入資金を送り込む秘密口座が存在してい
     ると睨みます。
     ドイツ諜報機関やCIAがイッサ逮捕に向けて動きだすなか、バッハマンはイッサ
     をわざと泳がせることで、裏に介在する大物を狙いますが・・・。

     共演は「きみに読む物語」のレイチェル・マクアダムス、「グランド・ブダペスト・ホ
     テル」のウィレム・デフォー、「ラッシュ プライドと友情」のダニエル・ブリュールら
     実力派が揃い、あたかも演技合戦の様相ですが、今回も渋くて味のある演技を
     見せてくれたフィリップ・シーモア・ホフマンは劇中でピアノまで弾いて聞かせてく
     れます。これが最後のホフマンかと思うと寂しくなります。

     そしてこの作品は、銃声のない諜報合戦で画調は重いのですが、映像が素晴ら
     しいし、次の展開はどうなるのだろうと期待して見ているのでとても面白いです。
     勿論お薦めの一本です。


        ↓ 本日、街で拾ったスナップです。(映画とは無関係)
      

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楽しかった旅の一コマ (54) 湖水地方はピーターラビットの故郷

2014年10月30日 | 日記


          ↑「ピーターラビット」の作者ビアトリクス・ポターさん(蝋人形)

     

  

  

  

  

     イギリスは色々な所に行きましたが、いつまでも思い出に残る一つに北部の
     湖水地方があります。
     湖水地方には多くの湖が点在し、高い山が少ないイギリスで、標高100mくら
     いの山が連がっていて風光明媚です。

     ウィンダミアはその玄関口となる街で、隣接した全長17kのウィンダミア湖を
     を覧船で楽しむことが出来るリゾート地として有名です。
     ここは世界的に有名なロマン派の詩人ワーズワースゆかりの地であることと、
     「ピーターラビットのおはなし」の作者ビアトリクス・ポターの故郷であり、ポタ
     ーが半生を過ごした屋敷とか、ファンタジー博物館などがあります。
     彼女はこの地で原稿を執筆し、農場、家、庭を挿絵のモチーフにしたのが評
     判となり、世界的に知られるようになりました。

     私は大映の後に約10年間、玩具やファンシーを取り扱う玩具会社にいたため、
     「ピーターラビット」というキャラクターをよく知っていたし、この旅行でゆかりの
     地を踏めるとは思っていなかったので感激です。

     1866年にロンドンで生まれたポターは、少女時代から絵を描くことが大好きだ
     ったそうで、大人になってからお世話になった人々に手紙を送り、そこに描か
     れていた動物たちがピーターラビットとその仲間になって行ったのだそうです。
     この湖畔の町も情緒があって素敵だし、ピーターラビットとの楽しいひと時で
     した。

     

  

  

  

  
     
     

 
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映画 「近キョリ恋愛」

2014年10月29日 | 日記

   

     2007年から2011年に「別冊フレンド」で連載され、大ヒットとなった「みきもと凜」
     の少女コミックの実写映画化で、美形ツンデレ教師とクールな天才女子高生の
     恋を描いたラブストーリーです。

     超クールな天才女子高生・枢木ゆに(小松菜奈)は、成績優秀ですが英語だけ
     は苦手。新しく赴任してきたイケメン英語教師・櫻井ハルカ(山下智久)から、早
     速、特別補習事業を言い渡されてしまいます。

     自信家で毒舌なハルカに苦手意識を抱くゆにでしたが、いつも自信満々のなハ
     ルカに、強がっている自分をあっさり見抜かれて以来、彼に恋心を抱きはじめて
     いることに気づくのでした。
     そんな自分の気持ちに戸惑いながらも、遂にゆにはハルカに告白。教師という
     立場から頑なに拒んでいたハルカも、ゆにのひたむきさに強くひかれて行きま
     す・・・。

     監督は「君に届け」の熊澤尚人。教師と生徒の秘密の恋に胸キュンなのでしょう、
     劇場は若い観客で一杯です。
     最近は酷評ばかりしているので辛口は避けたいところですが、客は一杯でも作
     品の出来はいま一つです。

     原作とはかなり違った内容ですが、テーマに沿ったものであれば大きな変更で
     も許されるし、どんな立場であろうと恋愛は可と思います。しかし脚本の段階か
     ら無理な内容になって纏まりが悪いし、キャストも不味いし、演出も冴えません。
     ですが、このテーマで新鮮な青春物が出来た筈だと思いますし、このように幼い
     出来では残念としか言えません。

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映画 「さまよう小指」

2014年10月28日 | 日記

   

     先週に韓国映画の佳作「さまよう刃」を取り上げましたが、今回は紛らわしい
     題名の日本映画「さまよう小指」です。
     この作品は新人女性監督の竹葉リサが、初めての長編で脚本・監督を担当
     した作品だということと、今年の「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」でグ
     ランプリを受賞した作品ということで期待して見ました。

     5歳の頃から桃子は、ずっと涼介に思いを寄せ続け、報われない恋心を抱え
     たまま日々を過ごしています。
     涼介がヤクザの女を寝取ったせいで小指を詰めさせられ、桃子はその小指
     を拾ってクローン人間を作り、「小指」と名付けて一緒に暮らすようになります。

     ある時、本物の涼介が自分のクローンの存在に気付いたことから、思わぬ事
     件が巻き起こり・・・。
     主演の桃子役に「こっぱみじん」の我妻三輪子、涼介役には海賊戦隊ゴーカ
     イジャー」の小澤亮太が扮しています。

     新人監督にはこれから頑張ってもらいたい気持ちがあるので、あまり悪く言い
     たくないのですが、この作品の出来はひどいです。
     初めから期待しない作品だったら腹は立ちませんか、先述のように期待してい
     たのですから落胆もいいところです。主演の新人二人は今後に希望をつなぎ
     ますが、脚本・演出とも稚拙でいいところは一つもありません。

     内容に言及する気持ちも湧きませんが、こんな作品をよくぞ撮ったり配給した
     りしたと逆の意味で感心します。更にグランプリを与えた「ゆうばり国際ファン
     タスティック映画祭」って、その程度のレベルなのでしょうか・・・。

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大映宣伝部・番外編の番外 (37) 根上 淳さん

2014年10月27日 | 日記

   

  

     
     ↑ ロケ時のスナップで左から南田洋子、一人置いて八潮悠子、私、根上淳
       です。何でこの写真に洋子ちゃんが写っているのか、全然思い出せません。


     根上淳さんと私の出会いや付き合いは、このブログで去年の1月7日に書きまし
     たが、もう少し詳しく述べたいと思います。
     昭和33年(1958)に製作された「共犯者」は、物語の背景が福岡であり大々的な
     福岡ロケをやりました。
     「共犯者」は大映では珍しい松本清張の原作(短編小説)の映画化で、監督は田
     中重雄、出演者は根上淳・船越英二・叶順子・高松英郎・若松和子・八潮悠子・
     山茶花究と賑やかでしたし、当時は結構話題になりました。

     根上さんは昭和25年(1947)に大映入社、大映演技研究所の3期生です。
     デビュー作は「母三人」(1949)で、当時、柔道もので人気が出た菅原謙二と人気
     を争いました。
     彼は昭和42年に大映を退社していますが、ラストは「砂糖菓子が壊れるとき」(19
     67)まで113本の大映作品に出ていて、中にはアメリカ映画「八月十五夜の茶屋」
     の出演もありす。

     大映後はテレビ出演が主になりました。昔から根上ファンだったというペギー葉
     山さんと結婚したのは平成40年(1965)で、二人して書道の展覧会に出展するな
     ど、芸能界一のおしどり夫婦と言われたくらいです。

     話はさかのぼりますが、根上さんとは「共犯者」でご一緒したことから付き合いが
     始まりました。暫くして彼から連絡があり、松尾親代(新人女優)が最近仕事が少
     なく、ほとんど九州の飯塚市にある実家に帰っているので、時々遊んでやってく
     れないかと言う内容でした。(この話の経過は当ブログの平成24年4月5日にご
     紹介済みで、私のブログを見た松尾親代さんの娘さんからのお便りで親代さん
     の消息が判りました・・・)

     大映が倒産して、私が畑違いの玩具会社ツクダにいた時、会社のパーティに呼
     んだのがペギー・葉山さん。根上さんがペギーさんと一緒に会社にやって来て劇
     的な再会になりました。
     その後は時々電話をしたりしていましたが、時々はペギーさんが電話に出てきた
     りして・・・。

     根上さんが亡くなったのは平成17年(2005)10月24日、82歳でした。平成10年に脳
     梗塞で倒れた後、自宅で療養中だったのですが、再起出来なかったのがとても残
     念です。
     彼が亡くなるまで連絡を取り合いましたし、年賀状の交換もしていました。かなり
     紛失しましたが、ユニークで楽しいご夫妻の年賀状を何枚かご紹介します。

     
   
  
    ↑ 珍しく愛息の名前入りです。
  

  

        

        


  ↑ 私もロケ・スタッフの一人として参加していて、上記の写真は根上淳が博多の櫛田神社前を走り
    去って行く場面で、見物者の前にメガホンを持って座っているのが私です。

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