映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「ワンダー 君は太陽」

2018年06月29日 | 日記

  

    全世界で800万部以上を売り上げたR・J・パラシオのベストセラー小説「ワンダー」が、
    観客をハッピーにしてくれる映画になって登場です。
    ごく普通の10歳の少年オギーは、遺伝子疾患による骨格異常で、人とは違う顔をもっ
    ていました。幼い頃からずっと母イザベルと自宅学習をしてきた彼は、小学5年生にな
    って初めて学校へ通うことになり、宇宙飛行士のヘルメットで登校。最初はオギーの外
    見に驚き、好奇心を隠せずじろじろ見るばかりだった同級生たちでしたが、オギーの行
    動によって同級生たちは少しずつ変わり、見方が増えて行きます・・・。
    「ルーム」で注目を集めた子役ジェイコブ・トレンブレイがオギー役を務め、ジュリア・ロ
    バーツが母イザベル役、オーウェン・ウィルソンが父ネート役をそれぞれ演じています。
    監督・脚本は「ウォールフラワー」のスティーブン・チョボウスキー。

    名子役が特殊名キャップで演じていると思えば、最初見ていて少し気が引きましたが、
    子役もジュリア・ロバーツもオーウェン・ウィルソンが共に好演で、見ている途中から先
    述の消え失せました。後味もいいし楽しく見れた一方で、障碍者や差別などの社会問
    題が提起されていて考えさせられます。是非ご家族でご覧ください、お薦めです。



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映画 「終わった人」

2018年06月28日 | 日記

  

    大河ドラマ「毛利元就」や連続テレビ小説「ひらり」「私の青空」など、数々ヒット作を手が
    けた脚本家・内館牧子による同名小説の映画化で、監督は「リング」の中田秀夫です。
    大手銀行から子会社に出向し、そのまま定年を迎えた田代壮介。世間からは「終わった
    人」と思われ、仕事一筋の人生を歩んできた壮介は途方に暮れます。美容師の妻・千草
    は、かつての輝きを失った夫と向き合えずに過ごすことに。
    壮介は「どんな仕事でもいいから働きたい」と再就職先を探すが、これといった特技もな
    い定年後の男に職など簡単に見つかるはずがなく、妻や娘から「恋でもしたら」などとけ
    しかけられる始末。しかし、すでに止まってしまったかに思えた壮介の運命が、ある人物
    との出会いから大きく動き出しますが・・・。
    田代壮介役を舘ひろしが、妻の千草役を黒木瞳じ、広末涼子、臼田あさみ、今井翼、田
    口トモロヲらが共演です。

    筋書きにメリハリがあってしっかりしているなと思ったら原作が内館牧子さんでした。それ
    に対して演出がちゃんと付いて行っていないと感じるのが少々残念です。
    それにしてもまあまあの出来栄えだし、高齢化社会に向けたタイムリーな企画作品ですが、
    「羊と鋼の森」と同様に「万引き家族」に話題を取られ、いま一つ話題が高まっていないの
    も更に残念です。館ひろしが予想外の好演でした。



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映画 「羊と鋼の森」

2018年06月26日 | 日記

 

    ピアノ調律師を目指す青年の成長を描いた内容で、2016年・第13回本屋大賞を受賞し
    た宮下奈都の小説を映画化した作品です。
    将来の夢もなく生きていた外村は、高校でピアノ調律師の板鳥と出会い、板鳥の調律し
    たピアノの音色に魅せられ、その日から自身も調律の世界を目指すことを決意。専門学
    校を出て新米調律師として働きはじめた外村は、調律師の先輩・柳やピアニストの高校
    生姉妹・和音と由仁ら、調律を通して知り合う人々とのかかわりによって、調律師として、
    そしてひとりの人間として大きく成長して行きます・・・。
    山崎賢人が主人公・外村に扮し、板鳥を三浦友和が演じる。また、調律師の先輩を鈴木
    亮平、実の姉妹である上白石萌音と上白石萌歌が姉妹の和音と由仁をそれぞれ演じて
    います。監督は「orange オレンジ」の橋本光二郎。

    ピアノ調律師という珍しい職業の世界を描き、一人の青年が成長して行く過程と、美しい
    画面作りに腐心しているのが目立ちますし、試写会に天皇・皇后の両皇后に見ていただ
    いたのも納得出来ます。ただ133分は少々長過ぎで、120分以内に整理すれば、もっと締
    まった作品になっていただろうと惜しまれます。面白いテーマで出来も決して引けを取りま
    せんが、同時期に公開されタ「万引き家族」の話題に隠れてしまったことが気の毒です。




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大映宣伝部 (31) 「馬賊芸者」昭和29年の博多ロケ ①

2018年06月25日 | 日記

        

    「馬賊芸者」は火野葦平の原作を、島耕二が脚色・監督し、京マチ子・高松英郎の主演
    で昭和29年(1954)に映画化されました。
    大正の初期、博多の花街に、第一次大戦の好況にあぶく銭をもうけ成金風を吹かす連
    中から金を絞りとる馬賊芸者と呼ばれる意地と侠気の芸者の一団があったというお話で、
    京さんは馬賊芸者の姉さん格という設定。博多人形師との恋もありますし、今では考えら
    れないくらい大掛かりな博多ロケが行われました。
    この年は私が大映に入社した年で、本来ならロケに参加しなければならなかったのです
    が、勉強のため直営館・小倉大映に派遣されていてロケには不参加、ただし北九州市若
    松に住まれていた火野葦平さんのお宅に伺い、新聞掲載用の映画感想文をお願いし、受
    け取る仕事をやらせてもらいました。今週と来週は博多ロケの模様をお届けしたいと思い
    ます。(続く)

        

    

    

    

    

    

    

        





      
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映画 「万引き家族」

2018年06月22日 | 日記

      

    是枝裕和監督が、家族ぐるみで軽犯罪を重ねる一家の姿を通して、人と人とのつなが
    りを描いたヒューマンドラマです。今年のカンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出
    品され、日本映画としては1997年の「うなぎ」以来21年ぶりとなる、最高賞のパルムドー
    ルを受賞しました。
    東京の下町にある高層マンションの谷間に取り残されたように建つ古い平屋に、家主
    である初枝の年金を目当てに、治と信代の夫婦、息子の祥太、信代の妹の亜紀が暮
    らしています。
    一家は年金で足りない生活費を万引きで稼ぐという、社会の底辺にいるような一家でし
    たが、いつも笑いが絶えない日々を送っています。そんなある冬の日、近所で震えてい
    た幼い女の子を見かねた治が家に連れ帰り、信代が娘として育てることに。そして、あ
    る事件をきっかけに仲の良かった家族はバラバラになり、それぞれが抱える秘密や願
    いが明らかになって行きます・・・。
    息子とともに万引きを繰り返す父親・治にリリー・フランキー、初枝役に樹木希林の是枝
    組常連キャストに加え、信江役の安藤サクラ、信江の妹・亜紀役の松岡茉優らが是枝
    作品に初参加です。

    まず皆さんが言われているように、どうしても題名が引っかかります。内容や出来栄え
    が良かったら題名なんてどうでもいいという考え方は間違っていると思いますし、それで
    随分損をしていると思います。この監督は正攻法の演出で今まで作品を作っていて、徐
    々に力をつけており、しかも全作が大々的に劇場公開されていて幸せです。
    個性的な役者は勿論ですが、子供の使い方も実に上手いし、作品の纏まりはいいので
    すが、私的にはもろ手を上げて褒めたくはありませんし、好きな監督とはまだ言えません。
    子供の万引き場面などどうしても引っ掛かっています。海外での受賞にケチをつけたく
    はありませんが、外国の人から日本ってあんな国だと思われたくもありません。




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