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「リード・マイ・リップス」や「真夜中のピアニスト」などで知られるジャック・
オーディアール監督が、現代の刑務所を舞台に描いた作品で第2回カンヌ
国際映画祭グランプリを受賞、第82回アカデミー賞外国語映画賞にもノミ
ネートされた話題作です。
日本では2010年に開催されたフランス映画祭で既に上映されているので
すが、今回やっと一般公開の運びとなりました。
刑務所で6年の刑に服す19歳のアラブ青年マリク(タハール・ラヒム)は、所
内を牛耳るコルシカ・マフィアのボスであるセザール(ニエル・アレストリュプ)
からまるで奴隷のように扱われ、さらに刑務所内で対立する囚人を消すよ
う命じられたりします。
そんな酷い環境の中で、マリクは徐々に読み書きや刑務所で独自のサバ
イバルを方法を身につけて行くのでした・・・。
ジャック・オーディアール監督の演出手腕もさることながら、これで俳優とし
て本格デビューし、セザール賞で初となる主演男優賞と新人賞をダブル受
賞したタハール・ラムヒがなんと言っても素晴らしいし、ボス役のニエル・ア
レストリュプの悪玉ぶりと丁々発止の演技が見ものです。
お話は完結しているのですが、壮絶なサバイバルを経て新しい自分のファ
ミリーを持つにいたった主人公の、これから先の生き方を改めて覗いてみた
い気がする一篇です。
ひろい物と言ったら失礼だけど中々見応えのあるフランス映画です。
(5/22 KBCシネマ 4日目 12:05の回 22人)