本日公開の作品はともかくとして、その前に見た作品はイギリスに発つまで
にアップするつもりで書いています。
帰国後に出来るだけ早く追い付くようにしますので、宜しくお願いします。
世界中で常に常設ショーを行なっている「シルク・ドゥ・ソレイユ」は、世界50ヶ
国以上から集まった約1200人のパフォーマーによるカナダ発祥のエンタテイ
ンメント集団です。
本作は、ラスベガス公演「O(オー)」「KA(カー)」「「LOVE(ラブ)」などを中心に、
異世界に迷い込んだ主人公の女性エイミーが、運命の青年を探し求める旅を
しながら、色々な人に会って成長する姿を描くラブファンタジーで、製作サイド
はドキュメンタリーではないと言っていますが、半分半分が適当が適当な言
葉でしょう。
とにかく映画オリジナルのストーリー仕立てで展開しながら、幻想的なパフォ
ーマンスを3Dで見せる趣向です。
製作総指揮にジェームズ・キャメロン、監督に「ナルニア国物語」のアンドリュ
ー・アダムソン。
私は大映時代の親友(故人)の娘がフジテレビにいて、「シルク・ドゥ・ソレイユ」
の日本公演の総責任者なので、本邦公演はほとんど拝見する恩恵にあずかっ
ています。
でもラスベガスの水を使った公演は見ておらず、それを映画で初めて見て感嘆
しました。先述のように本物の舞台はパフォーマンスも素晴らしいし、クラウン
が場内を走りまわって笑わせたり、客との交流など見どころがあり沢山あって、
毎回楽しんでいますが、映画は映画で素晴らしい映像で、ラスベガスへ飛んで
行きたくなりました・・・。
(11/9 TOHOシネマズソラリア 初日 12:10の回 10人)
自作のコミック「ペルセポリス」を自ら映画化した仏在住の女性アーティスト、マ
ルジャン・サトラピが、再び自身のコミックを映画化した初の実写映画で、もとも
とは2005年のアングレーム国際漫画祭最優秀作品賞を受賞した、自作のマン
ガ「鶏のプラム煮」です。
1958年テヘランを舞台に、楽器を壊され絶望した天才バイオリン奏者が、名器
ストラディバリウスを弾いても納得のいく音色が出せずに絶望。
死ぬことにした彼は、ベッドに入って死を待ちながら最後の8日間で、人生と叶
わなかった愛を一日毎に回顧して行くというスタイルの、一風変わったラブスト
ーリーとなっています。
「潜水服は蝶の夢を見る」のマチュー・アマルリックが主人公の天才音楽家ナセ
ル・アリを演じ、「ブルーベルベット」のイザベラ・ロッセリーニ、「クリスマス・ストー
リー」のキアラ・マストロヤンニらが共演です。
本当に風変わりで面白い題材なのですが、描きたかった悲しくても人生は美しい
・・・は、監督の力量不足で、思ったように表現出来なかった箇所が結構あるって
感じです。
しかしこの女性監督、中々個性的であり、本数を重ねると大きく開花する可能性
を感じて期待大としましょう。
(11/15 KBCシネマ 6日目 14:05の回 8人)