映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

大映宣伝部・番外編 / 古い写真の思い出 (2)

2012年12月31日 | 日記



     この写真では判り難いかも知れませんが、マイクを握って舞台を進行させてい
     るのが若い頃の私。舞台後方は手前から山本富士子・北原義郎・潮万太郎の
     皆さんによる舞台挨拶です。

     当時の大映は、このようにしてトップスターを、お正月とか盆だとかに大映の主
     要映画館へ派遣したものでした。
     今とは違って写真撮影はダメだとかの野暮なことは言わなかったし、どこに行
     っても劇場からあふれ出すくらいの客入りでした。

     北原・山本の顔合わせは、1955年前後に「火の女」「火の驀走」「見合い旅行」
     などで共演が続いた話題コンビだったからです。
     先述のようにお正月とかお盆に映画館での舞台挨拶が多かったものですから、
     当時の私は大晦日・元旦・お盆は家にいたことが無い状態で、家人からどれだ
     け恨まれたか・・・。
     また話題作の試写会などにも監督や主演俳優を積極的に参加させて話題を盛
     り上げたもので、今でこそ舞台挨拶は恒例になっていますが、大映はその先駆
     者だったと自負しています。

     上の写真の場合、司会は潮万太郎がやりましたが、最初の挨拶と司会者の紹
     介、そして最後の締めくくりを私がやったと記憶しています。
     下の写真は挨拶の合間に映画館の従業員と懇談するお富士さんと北原義郎さ
     んで、いつもこんなに和気藹でしたよ。

     北原さんと私のことですが、今年の11月に私のブログを見た北原さんのお嬢さ
     んがご本人に知らせたことからお付き合いが復活した経過があります。
     これについてはこのブログの11月9日と11月14日に詳しくアップしていますので
     良かったら振り返ってご覧ください。

     北原義郎さんもお富士さんも共に、また後々に懐かしい写真をアップさせていた
     だきます。
     さて、今年も本日で終わり明日は元旦です。今年は色々有難うございました。
     どうか皆様、良いお年をお迎えになりますように・・・。

       


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映画 「レ・ミゼラブル」

2012年12月28日 | 日記

   

     あまりにも有名なビクトル・ユーゴーの小説を原作に、これまで幾たびか映
     画化・舞台化されていますが、特にミュージカルは'85年にロンドンでの初
     演以来、ロングラン公演が続き、世界43カ国で上演されている名作ミュー
     ジカルです。
     私が先月イギリスに行った時にも大きな劇場看板が目に入りましたし、もと
     もと私はミュージカル舞台が大好きなので、期待して見ました。

     今回の映画は、ヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ、アン・ハサウェイ、ア
     マンダ・セイフライドらの豪華キャストで組まれ、監督は「英国王のスピーチ」
     でアカデミー監督賞を受賞したトム・フーパー。舞台版プロデューサーのキャ
     メロン・マッキントッシュも製作に名を連ねています。

     よく知られている原作なので、物語の紹介は不要かもしれませんが、パン
     を盗んだ罪で19年間も服役したジャン・バルジャンは、仮出獄後に再び盗
     みを働いてしまいます。
     罪を見逃してくれた司教に感銘を受けて改心したジャン・バルジャンは、名
     前を変えて更生し社会に出ます。

     やがて運命的な出会いを果たした娼婦ファンテーヌから娘のコゼットを託さ
     れたバルジャンは、執念深く彼を追ってくるジャベール警部の追跡を逃れて
     パリへ。バルジャンとコゼットは親子として暮らすが、やがてフランスで革命
     の動きが活発になり、二人は激動の波に飲み込まれて行きます・・・。

     批評家をはじめ絶賛の声が溢れているのに申し訳ない気がしますが、私は
     この作品、ミュージカル映画として期待外れでした。
     いつも申し上げているように、映画の感想は百人百様で大きく別れるのが
     当然です。
     ですから、いいと言っておられる方の感想はそれなりで結構だし、覆すつも
     りは毛頭ないことを、前もって申し上げて私の感想を述べます。

     この作品の製作態度が非常に真面目なのは伝わってくるし、全ての歌を実
     際に撮りながら、生の歌声を収録するという新しい撮影方法についても、結
     果はともかくとして、チャレンジをしたことは賞賛したいと思います。
     でも今まで私たちは、あの素晴らしい原作と、それを出来るだけ忠実に映画
     化・舞台化された傑作をそれぞれ見ています。またミュージカルも如何に物
     語を上手く省略して見せ場を作り、生の音楽と歌を聞かせて大いに楽しませ
     くれました。

     映画がいくら生の音声を収録したからっいっても、所詮は録音した音声です
     から感動は少なくなります。しかもそのためにアップを多用したり、必要以上
     にシーンやカットが冗長になり、映画本来の持ち味を大きく損なっています。
     構成・脚色が的はずれになっていて、つまり映画らしくない映画になってしま
     って面白くないし、失敗作と言われても仕様がない出来だと私は思います。

     主演俳優で特に良かったのがアン・ハサウェイで、短い出演でしたが好演で
     す。ジャン・バルジャンと追跡するジャベール役は、俳優を入れ替えた方が良
     かったのでは?、それとアマンダ・セイフライドは好きな女優さんですけど、今
     回はミスキャストです。残念、残念です。

       
       ↑先月のロンドンですが、ミュージカル「レ・ミゼラブル」まだやってます。
       
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イギリスの旅 (第4回) イングランド北部の湖水地方へ

2012年12月27日 | 日記

 
        ↑「ピーターラビット」の作者ビアトリクス・ポターさん(蝋人形)とご対面

     今回のイギリス旅行は、ウェールズ/スコットランド/アイルランドが欠けて
     いるものの、北部の湖水地方を含んだイングランドの主要地がほとんど入
     っていて、私としてはある程度満足しているのです。

     イングランド北部にある湖水地方は多くの湖が点在し、高い山が少ないイ
     ギリスで標高100mくらいの山が連がっています。
     ウィンダミアはその玄関口となる街で、隣接した全長17kのウィンダミア湖
     は、遊覧船で楽しむことが出来ます。
     私たちが遊覧船に乗ると俄かに雨と霰に見舞われ、湖畔見物どころではな
     かったのですが、それにしてもこの周辺には、「ピーターラビットのおはなし」
     の作者ビアトリクス・ポターが半生を過ごした屋敷とか、ファンタジー博物館
     などがあります。
     またロマン派詩人ウィリアム・ワーズワースゆかりの土地としても著名であ
     り、遊覧船のほか散策など楽しむポイントが盛り沢山です。

     余談ですが、1866年にロンドンで生まれたポターは、少女時代から絵を描
     くことが大好きだったそうで、大人になってからお世話になった人々に手紙
     を送り、そこに描かれていた動物たちがピーターラビットとその仲間になって
     行ったのだそうです。

     前に戻りますが、レイク・クルーズが突然の雨あられでパッとしなかったの
     で、遊覧船が着いたところの隣村グラスミアへ足を伸ばすことにしました。
     この村は詩人ワーズワースが生まれて暮らした村であることで知られてい
     ますが、彼の墓地があるセント・オズワルド教会のすぐ近くにあるのが、甘く
     香ばしい匂いに誘われる「ジンジャーブレッド・ショップ」です。
     1854年の創業以来、秘伝のレシピの味を守り続けていて、ここに行かなけ
     れば買えないしょうがの風味が効いた独特のお菓子です。

     こんなことで1日を費やしましたが、宿泊は昨晩と同じマンチェスターのホテ
     ルで2連泊。今朝、枕元にチップを置いたのですが、帰ると丸い大きな金貨
     型のチョコレート五枚と手書きで「Thank you.」のメモが・・・。私も世界中を
     旅行していますが、こんなお返しは初めてでした。
     明日はチェスターから約80k、車で約70分、ローマ時代からの長い歴史を持
     つ城塞都市チェスターへ向かいます。  (次回に続きます)

  
      ↑ 上の2枚は車窓からの風景
  
      ↑↓ ここから8枚は下のワールド・オブ・ビアトリクス(博物館)をはさんでウィンダミアの街
  

  

  

  
      ↑↓ ここからの6枚はウィンダミア湖畔の風景
  

  

  
      ↑↓ 上下4枚はダウ・コテージ / ワーズワース博物館
  
                         
  
      ↑ 左はグラスミア村の様子と、右はワーズワースのお墓
  
      ↑ ジンジャーブレッド・ショップ
  
      ↑↓ 美味しかった食事の一部です
    


 
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映画 「みんなで一緒に暮らしたら」

2012年12月26日 | 日記

   

     この作品は、ロカルノ国際映画祭をはじめ世界各国で高い評価を受けた、老
     いの問題をユーモラスに描いたものです。
     私も老齢の立場から期待していた一本でした。

     このお話の舞台はパリの郊外です。アルベールとジャンヌ夫妻(ピエール・リ
     シャール、ジェーン・フォンダ)、ジャンとアニー夫妻(ギイ・プドス、ジェラルディ
     ン・チャップリン)そしてひとり暮らしのクロード(クロード・リッシュ)の5人は、昔
     から誕生日を一緒に祝ってきた友人同士であり、人生の終わりをどのように
     過ごすかを考えはじめた5人の男女でした。

     ある日、発作で倒れたクロードが強制的に老人ホームに入居させられそうに
     なり、ジャンヌらはそれを阻止するため、なんと75歳にして共同生活を始める
     ことになります。自分たちの自由と幸せを守ろうと、世話係にドイツ人の学生
     ディルク(ダニエル・プリュール)を雇い、ひとつ屋根の下で暮らしはじめたので
     すが・・・。

     撮影には5年も要したそうです。ステファン・ロブラン監督は中々軽快なタッチ
     の演出ですが、描く内容が老齢のことなので少しチグハグ感も伴います。
     それと老人たちのユニークなお話だと想像していたら、全く違っていて老人た
     ちの恋愛とか三角関係とか、セックスとかがメインでスッキリせず、ストーリー
     も弱いし、私たちの倫理感の相違もあって共感しにくかったです。
     それでも友情って大切だなと改めて思うものの、私の好きな映画ではない・・・
     が正直な感想です。

     久し振りのジェーン・フォンダは若い頃のヤンキー娘という印象が強いのです
     が、40年ぶりのフランス映画出演で、年齢相当の美貌と才知を見せてくれて、
     そこは楽しく見ました。
     他の俳優さんたちもいい味を出していますので、楽しみはその辺りでしょうか。

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映画 「ホビット 思いがけない冒険」

2012年12月25日 | 日記

   

     「ロード・オブ・ザ・リング」でアカデミー賞に輝いたピーター・ジャクソン監督
     が、同じJ・R・R・トールキン原作の「ホビットの冒険」を映画化したものです。

     物語の舞台になるのは、ロード・オブ・ザ・リング」より60年前の中つ国ミド
     ル・アースです。
     指輪の前所有者であるホビット族のビルボ・バギンズは、村で平和に暮ら
     していたのですが、魔法使いのガンダルフに誘われて、ドラゴンに支配さ
     れたエレボールのドワーフ王国を取り戻す旅へ出ることになります。

     旅に出たビルボは、戦士トーリン・オーケンシールドら13人のドワーフとと
     もに、ゴブリン、オーク、巨大なクモなど危険が待ち受ける荒野を突き進む
     のでした。
     やがて旅の途中でゴラムと出会ったビルボは、中つ国の運命と深く結びつ
     いた指輪を再び手に入れることが出来たのですが・・・。

     若きビルボを演じるのは、英国の新鋭マーティン・フリーマン。ガンダルフ役
     のイアン・マッケラン、ゴラム役のアンディ・サーキスら「ロード・オブ・ザ・リン
     グ」でもおなじみのキャストが再登場です。

     「ロード・オブ・ザ・リング」から、今回は改めて壮大な時代ロマンが味わえる
     と思って楽しみにしていたのですが、少し当てが外れました。
     ニュージランドを捉えた映像は確かに美しいし、SFXの技術も更に進化して
     います。
     ストーリーそのものは単純というか判りやすいのはいいのですが、構成・展
     開が悪く同じようなシーンの繰り返しで新味があまり感じられません。
     主人公と一緒に活躍する13人の仲間の性格や活躍ぶりも整理が悪く、印
     象がよくありません。
     辛口で申し訳ないけど、壮大な退屈作というのが私の正直な感想です。
     しかも「ホビット」は3部作だそうで、、私はもうこの一作だけで結構の思い
     です。


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