映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「悪魔を見た」

2011年02月28日 | 日記

                

     アカデミー賞の監督賞は、デヴィット・フィンチャーと思っていたのですが
     外れました。
     その他は大体予想通りでした。
     ここ数日予想して楽しんでいましたが、これで一段落です。


     話題を変えて「悪魔を見た」に入りましょう・・・。
     この復讐物語の過激さ残酷さは半端じゃありません。

     婚約者を残虐に殺害された韓国情報院の捜査官スヒョン(イ・ビョンホン)は、
     長期休暇を取って犯人を追求、変質殺人者ギョンチョル(チェ・ミンシク)の
     存在にたどり着きます。
     犯人と対決したスヒョンは彼をブチのばし、追跡用のGPSを飲み込ませて
     ひとまず立ち去るのでした。
     そしてギョンチョルが再び殺人を犯そうとする直前に現われては、更に残
     酷な方法で制裁を与えます。
     この壮絶な戦いの行方はどうなるか・・・ですが、思いもよらぬ展開が待ち
     受けているのでした。

     前にも書きましたが、あの手この手で客受けを狙う映画界は、テレビの放
     映が難しい残酷でグロテスクな世界を見つけ出したようです。
     この韓国映画は首が転がり死体を切り刻む描写がモロに出てきますし、果
     ては糞尿まで飛び出す始末です。

     「冷たい熱帯魚」と違うのは、映画として「悪魔を見た」の方が纏まって
     いるしストーリも面白いところですが、見ててやり切れない思いはどちら
     も同じです。
     映画製作の方向性として果たしてこれでいいのかの疑問をどうしても抱い
     てしまいます。
     主演二人の壮絶な演技は特筆ものですが、普通の神経を持った方にはお
     薦めしたくない作品ではあります。



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映画 「ソーシャル・ネットワーク」

2011年02月27日 | 日記

        

         

     全世界で約5億人が登録するという(私も)世界最大のソーシャル・ネット
     ワーキング・サービス「フェイス・ブック」は、2003年当時ハーバート大学
     の学生だったマーク・ザッカーバーグによって創設されたもので、彼こそ
     が最年少のビリオネアです。

     ある晩ガールフレンドと口論になり、憂さ晴らしのために彼女の悪口をブ
     ログに書いたのがキッカケで、ふと面白いアイディアが浮かびました。
     ハーバード大学の寮の名簿をハッキングし、サイト上に女子学生たちの
     写真を並べてランク付けをしようというものだったのです。

     この悪質な悪戯はたったの2時間で22,000のアクセスを記録したことから、
     ネット上での大学の社交場を作れば、もっとウケるだろう・・・それが怪物の
     ように「フェイス・ブック」として成長するのです。

     それから成長し事業として成功して行ったものの、マークがかかえる孤独
     やアイディア登用疑惑、共同経営者に対する裏切りなど、悲哀に満ちた人
     間ドラマが展開して行きます。

     監督はデヴィッド・フィンチャー、脚本はアーロン・ソーキンで、作品全体の
     キレがいいし、知的なマシンガントークもあってスピード感に溢れた作品
     ではあります。

     ただどんなことをしても成功すればそれで良しとか、億万長者になれば
     全てがOKというような、現代的と言えばそうかも知れませんが、日本で
     もあったホリエモン的な考え方にはどうしても付いていけない私です。
 
     だから私は「英国王のスピーチ」の方が面白かった・・・になってしまうの
     です。



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映画 「英国王のスピーチ」

2011年02月26日 | 日記
        
          

     世界各国の映画祭で話題になっている作品であり、アカデミー賞は「英国王
     のスピーチ」か「ソーシャル・ネットワーク」のいずれかと言われています。
     公開初日に早速見てきました。

     イギリスのエリザベス現女王の父君であるジョージ6世の秘話を映画化したも
     のです。
     有名な"王冠を賭けた恋"事件で、エドワード8世が王位を捨てたため、代わり
     に国王となってしまった弟のジョージ6世ですが、吃音というコンプレックスに
     悩む苦悩と、それを治そうとするスピーチ矯正師との葛藤と友情をコミカルに
     描いています。

     元々舞台用だった脚本をJ・ラッシュが映画化しようと提案したことからスタート
     したと言われていますが、テレビで活躍している若手監督のトム・フーパー
     が上手く纏めていて、真面目なのに笑えるところや、心温まる友情シーンなど
     中々上手い演出です。

     でもこの佳作誕生の一番の功績は、ジョージ六世役のコリン・ファースの名演
     をはじめ、彼を支える妻役のヘレナ・ボナム=カーター、スピーチ矯正師役の
     ジェフリー・ラッシュの演技が実に見事で見ものです。



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佐々部 清監督作品 「日輪の遺産」への期待

2011年02月25日 | 日記
 
        
            左から佐々部監督・私・水谷妃里。


     過日行なわれた海峡映画祭のことは先日書きましたが、このお手伝いをし
     たお陰でヤン・イクチョン監督や、佐々部清監督と色々お話する機会があ
     り、とても楽しかったです。

     本日は佐々部清監督のことをご紹介しますね。
     下関出身の佐々部監督はこの映画祭に、2003年製作の「チルソクの夏」を
     引っさげて参加、「チルソクの夏・その後」としてトークショウでした。

     映画祭事務局の一員として監督の妹さんが参加されていましたが、「チル
     ソクの夏」の主役4人のうち、上野樹里の役のモデルはこの妹さんだそう
     です。

     「チルソクの夏」も話が弾みましたが、それ以上に面白かったのは、彼の
     次回作「日輪の遺産」のことでした。
     映画は既に完成しているそうですが、浅田次郎が1993年に発表した同名
     原作本の映画化です。

     終戦間際の日本で、山下将軍が奪取した900億円(現在価値約200兆円)の
     マッカーサーの財宝を隠匿せよ--との蜜命が日本軍トップから下ります。
     それは敗戦を悟った阿南陸軍大臣らが、祖国復興を託した軍資金だったの
     です。
     御国のため、それとは知らず財宝隠しに加担したのは数人の青年将校と勤
     労動員として呼集された20名の少女たち。そして任務の終わりが見えた頃、
     上層部は彼女らに非常きわまる命令を下すのです・・・。

     俳優は堺雅人、中村獅堂、福士誠治、ユースケ・サンタマリア、八千草薫
     らで、佐々部監督自身が自信満々の出来と言っています。
     今年の夏に公開予定で私も早めに見せてもらうつもりですが、またしても
     楽しみが一つ増えました。



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映画 「森崎書店の日々」

2011年02月24日 | 日記

                 

     第3回ちよだ文学大賞を受賞した八木沢里志の同名小説の映画化で、どうし
     ても自分が撮りたいと、自ら脚本も書いた日向朝子の監督2作目作品です。

     失恋のショックを引きずって会社を辞めたヒロインは、叔父のすすめで神保
     町にある叔父が経営の古書店に住み込みで働くことになります。
     世界最大級の書店街・神田神保町を舞台に、失意に打ちのめされたヒロイン
     が再生し成長して行くサマが、女性監督のキメが細かくて温かい目で追って
     いてほのぼのとします。

     ヒロインには菊池亜希子が抜擢されて初主演ですが、合格点を上げましょう。
     彼女はモデルとして活躍し、著書にはイラストやエッセイ集もある多彩な
     新人さん。他に内藤剛志や田中麗奈も出ていますが、この二人の押さえた
     演技も光ります。

     古本の世界や街の人との交流が、ヒロインの心を少しづつ変えて行くので
     すが、この女性監督が撮るカメラ構図とか、長い分数をかけてのカットが
     いくつかあり、新しい手法ではありませんが、中々思い切った演出で、OK
     が出るとスタッフ・キャストが喜び合ったと想像します。

     皆さんの感想を聞いていると、今年最悪の作品だと言う人もいるようです
     が、私は新人女性監督が気持ちいい作品をよく作ってくれましたね・・・声を
     かけてやりたいです。

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