映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

追悼・曽根幸明さん

2017年04月28日 | 日記



    ペギー葉山さんに続いて、4月20日に曽根幸明さんの訃報に接しました。曽根さん
    の作品の中には「座頭市子守唄」があり、彼が勝ちゃんと仲良くしていたことはよく
    知られていたことです。
    私にも思い出話があり、拙著「スタアのいた季節」にも書きましたが、改めて披露さ
    せていただきます。

    大映当時、私は主要上映館で「本郷功次郎まつり」を、彼の歌とおしゃべりをメインに
    叶順子、三田村元らも参加させて行いました。
    その日は田川市と北九州市で開催、田川市を終えて車で北九州に向かったのです
    が、途中で激しい渋滞につかまり、予定の時間にどうしても到着出来ない状態。今と
    違って携帯電話もない時代です、もう仕方がないと成り行きに任せましたが、北九州
    の小倉大映には地元キャバレーのバンドがスタンバイしている筈だし、満員のお客が
    怒っているだろうとあれこれ考えながら1時間近く遅れてやっと到着、覚悟を決めて舞
    台そでに駆けつけたら、舞台から聞こえてくるのはバンド演奏にのった誰かの歌声、
    それが藤田功(後の曽根幸明)さんだったのです。

    歌が終わると軽妙なおしゃべり。観客は我々の遅刻を怒るどころか楽しんでいたので
    す。彼はちょうどバンドが所属しているキャバレーに出演していて、「本郷功次郎まつり」
    があると聞きバンドマンと一緒に遊びにきていて、このピンチを自ら買って出て我々を
    助けてくれたのです。深々と頭を下げる私たちに彼は「大映のピンチだもの、応援は当
    然だよ」とこともなげに言ってくれました。その晩に我々がキャバレーに伺ったのは当然
    ですが、素敵な時代でした。曽根幸明さんのご冥福を心からお祈りします。 合掌

   





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映画 「グレートウォール」

2017年04月27日 | 日記

  

    「HERO」「LOVERS」などの武侠アクション作品から「初恋のきた道」「単騎、千里を
    走る。」といったヒューマンドラマまで幅広い作品を手がけ、2008年の北京オリンピ
    ックで開幕式の演出も担当した中国を代表する巨匠チャン・イーモウの最新作です。

    今回はハリウッドスターのマット・デイモンを主演に迎え、万里の長城を舞台に繰り
    広げられる壮絶な戦いを描いた中国・アメリカ合作のアクション作で、金と名声のた
    めだけに強大な武器を求めて世界を旅し、万里の長城へとたどり着いた、デイモン
    扮する傭兵ウィリアムが、60年に一度現れる圧倒的な敵を前に団結して戦う仲間と
    出会い、そこで戦う理由を見出して行くというお話。マット・デイモンに加えて、長城
    を守る司令官役でジン・ティエン、長城に潜む謎めいた男でウィレム・デフォーらが
    共演しています。

    いくら食べても美味しいのか不味いのか判り辛い料理みたいな映画です。お話自
    体は新味なく陳腐の部類ですが、SFXはとても丁寧に手掛けられていてこの部分
    はOKです。
    今回の敵は巨大な地響きとともに迫ってくるのは人間ではなく、伝説の生物・饕餮
    (とうてつ)で、ネタばれで申し訳ありませんがここで興味を持てなくなった観客の一
    人が私。結末の付け方も不満です。逆の方も居られるでしょう、映画の見かたとは
    そんなものです。



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楽しかった旅の一コマ (130) バンコクの昼と夜

2017年04月26日 | 日記



    

          

    

    タイの首都バンコクが、1782年に首都となって以来、政治・経済・文化の中心であり、
    華やかな都会の賑わいと、厳かな仏教文化が混在するユニークな街です。
    私は先年の水害前に一人旅でバンコクを訪れたのですが、モダンな高層ビル群や巨
    大なショッピングモールの周辺には、ずらり並んだ屋台での買物とか食事を楽しむ人
    々の姿が多く見られ、ついこちらまでその輪に入りたいと思ったくらいです。

    最初に行ったのは旧市街のラッタナコーシン島で、美しく荘厳な王宮や仏教寺院の数
    々が密集する独特な地区でした。
    一人旅の私でしたが、ホテルに入る際には鍋や食器に楽器をミックスした従業員によ
    るウエルカムバンドの演奏がとても嬉しかです。夜もいろいろな所に行きましたが、タ
    イ舞踊を見ながら食事をするレストランや、タイ名物?のニューハーフ劇場にも行きま
    した。

          

    
           ↑ 上の2枚の女性?はニューハーフです。↑




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映画 「LION/ライオン ~25年目のただいま~」

2017年04月25日 | 日記

    

    1986年、インドのスラム街で迷子になった5歳の少年が、親切なオーストラリア人夫婦
    の養子となり、彼は25歳の時におぼろげな記憶と、友人からGoogle Earthなら地球上
    のどこでも行けると教えられて故郷を探し始め、5年の歳月を費やし、遂に家を見つけ
    出すまでの嘘のような本当の話です。

    ‘12年に世界を駆け巡ったニュースで、この実話の報道に感動したスタッフが、「スラム
    ドッグ$ミリオネア」のデブ・パテル、「キャロル」のルーニー・マーラ、ニコール・キッドマ
    ンらのキャストで映画化したヒューマンドラマです。

    子供を使った単なるお涙映画にせず、ちゃんとした愛情ドラマに仕上げていて感心しま
    した。映像も素晴らしく、子供を含めたキャストの魅力が実話の強さと相まって見事に開
    花しています。
    私はしたことがありますが、インドには行ってみないと判らない雰囲気と匂いがあり、それ
    に近い描写もされていて脱帽です。
    このところお薦め作品が続きますが、これも是非ご覧ください。





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大映宣伝部・番外編の番外 (154) 三島雅夫さん

2017年04月24日 | 日記
 

      

    

    

    

    

    今回は三島雅夫さん。前回の進藤英太郎さんに引き続いて超悪人役の登場です。
    この方は単なる悪人役ではなく、色欲が加わる第一人者です。三島さんは明治39
    年(1906)東京生まれ、育ちは新潟県長岡で、大正13年に旧制中学を卒業して新劇
    の世界に飛び込んでいます。
    戦前戦後と色々な劇団に所属したのち劇団俳優座に落ち着くのですが、昭和10年
    頃から映画に出演するようになり、戦後も東宝を中心に渋い演技を見せてくれました。
    後年は超悪役や色欲坊主などが主流になりましたが、温厚な父親役、時代劇の悪
    役、加えて三枚目なども出来る演技幅の広い俳優さんです。俳優座で映画出演が多
    い俳優は、田中邦衛、東野英治郎ら次いで3番目だそうです。

    戦後は各社作品に出るようになり、生涯の映画出演は300本に及び、独特な存在感
    と個性的な演技で常に目立つ俳優さんでした。
    大映には「王将」「われ幻の魚を見たり」「鼠小僧忍び込み控 子の刻参上」「朱雀門」
    「情炎」「雁の寺」「新・忍びの者」「獣の戯れ」「若親分乗り込む」「座頭市海を渡る」な
    ど十数本に出演していますが、なんと言っても「雁の寺」(1962監督・川島雄三)の彼し
    か出来ないと思われる北見慈海役が白眉です。
    この惜しむべき名優は昭和48年(1973)に67歳で生涯を閉じました。

    




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