映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「 渾身 KON-SHIN 」

2013年01月31日 | 日記

   

     「白い船」「うん、何?」など島根県を舞台にした作品や「RAILWAYS 49歳で電
     車の運転手になった男の物語」を撮った錦織良成監督作品です。
     原作は川上健一の同名小説で、隠岐諸島の伝統行事・古典大相撲を通して、
     島とともに生きる家族の姿を描いた内容です。

     舞台は、島根県の北方50キロに浮かぶ隠岐諸島。両親に勘当され、島を離れ
     て都会で暮らしていた英明(青柳翔)が再び島に戻ってきます。
     しかし幼い娘・琴世を残して妻が他界、妻の親友だった多美子(伊藤歩)と再婚
     しますが、娘が多美子になつきながらも「お母さん」と呼んでくれないことに複雑
     な思いを抱いています。
     そんな時、島で20年に一度の古典相撲大会開かれることになり、英明が名誉
     ある最高位・正三役大関として土俵にあがることに・・・。

     主人公役の青柳翔は劇団EXILEの俳優でこれが本格デビューですが好演です。
     伊藤歩は海の香りも土の香りもせず妙に都会ぽくってミスキャスト。脇役は甲本
     雅裕・笹野高史・財前直見などが固めています。

     観客の声援と熱気に囲まれ、見てて驚くほどの塩が、観客によって土俵に投げ
     入れられる古典相撲の場面は中々の見ものですし、全体的に真面目な製作態
     度に好感を持ちます。しかし一方では状況説明の長々としたナレーションとか、
     無駄な場面面や挿話が多いのに癖々します。これは脚本・監督を一緒にやる弊
     害の一例でしょうし、せっかく撮った場面を切り惜しんだ編集の責任もあると思い
     ます。
     好材料ですし、処理によってはもっと締まった作品になっただろうにと、惜しい気
     がする作品でした。
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 泉流・花泉会の初舞会

2013年01月30日 | 日記

        
                ↑ 常磐津 老松
        
                ↑ 長唄 連獅子

      アップが遅くなってご免なさい。
      27日(日)に行なわれた泉流・花泉会の初舞会に行って参りました。
      ここ数年、初舞会・ゆかた会などにご招待を受けて伺っているのですが、
      泉徳三照師匠のお人柄が素晴らしいこと、お嬢さんでもある泉徳乃さんの
      仕切りがぶりが鮮やかなこと、一門やお弟子さん精進ぶりが素敵なので、
      最近は参加するのがとても楽しみになっている日本舞踊の集いです。

      年に2回はお弟子さんたちに会っていて、子どもたちの背丈が伸びるだけで
      はなく、踊りの上達ぶりが目覚しいし、年配の方も多いのですが、楽しんで
      踊っている様子が私の目にはとても微笑ましく映ります。

      初舞会が終わるとこれまた恒例"花幸"での宴会。これがまた楽しいのです。
      今回は開宴のご挨拶だけではなく歌までご披露する羽目になりましたが、こ
      んなに楽しいのなら何でも引き受けますの心境でした。
      泉徳三照師匠を初めとした皆様の益々の精進を心からお祈り申し上げるとと
      もに、お招きいただいたことを改めてお礼申し上げます。有難うございました。

  
     ↑ 左、清元 玉屋(師匠も気遣って・・・)   ↑ 清元 青海波
  
     ↑ 左、小唄 白扇                ↑ 長唄 梅の栄
  
     ↑ 端唄 春雨                  ↑ 大和楽 あやめ
  
     ↑ 長唄 藤娘                  ↑ 長唄 梅の栄
  
     ↑ 清元 梅の春                 ↑ 長唄 梅の栄
  
     ↑ 長唄゜蓬莱                  ↑ 長唄 菊の宴
        
                 ↑全員揃いまして・・・。             
  
     ↑↓ ここからは"花幸"で行なわれた宴会です。
  
                              ↑ 私も歌うハメに・・・。
  
     ↑ 泉 徳三照 師匠
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映画 「 ボス その男シヴァージ 」

2013年01月29日 | 日記

   

     昨年日本でも公開されたインド映画で、話題になった「ロボット」に次ぐイ
     ンド映画です。
     インドを代表するスーパースター俳優ラジニカーントの主演作ですが、「ラ・
     ワン」にもロボット・チッティとしてカメオ出演していますから、彼の姿を3
     本続けて見たことになります。

     アメリカでのビジネスに成功したインド人実業家シヴァージ(ラジ二カーント)
     は、ビジネスで得た大金をつぎ込んで故郷チェンナイに無料の病院や学校
     を建てようとします。
     しかし、この地方で病院ビジネスを独占する悪徳企業家が、コネを使って計
     画を阻止しようと悪辣な妨害をしますが・・・。

     実在した伝説的俳優シヴァージ・ガネーシャンに一生をモチーフにした物語
     りだそうで、例によってVFX技術が駆使されて、いつものミュージカル場面も
     ふんだんです。
     監督は「ロボット」のシャンカールで、音楽は「スラムドック$ミリオネア」で第
     81回アカデミー賞作曲賞・歌謡賞を獲ったA・R・ラフマーンという強力スタッフ
     です。

     実際にはこの作品は「ロボット」の前に製作公開されていて、こんな土台があ
     るから、あのように面白い「ロボット」が出来たのだなーと納得します。
     でもこの3本の中では、この作品の出来が残念ながら一番下だと思います。
     アクションはイマイチだし、ダンスシーンも豪華ですがもっとカットしてもい
     いくらいで、全体的に185分は長過ぎです。ラストに全員が揃って踊り歌うくら
     いが丁度いいのではないでしょうか。
     という訳で、同じようなスタイルの映画を3本続けて見て少々食傷気味ですの
     で、違うジャンルのインド映画が見たいです。

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大映宣伝部・番外編 / 古い写真の思い出 ( 6 )

2013年01月28日 | 日記


         ↑ 京都撮影所で。左から雷蔵、某新聞記者、私です。

     昭和44年(1969)7月17日、私は宣伝会議のため上京しようとして板付空
     港(現・福岡空港)で搭乗手続きをしていました。
     その時にスピーカーで私を呼び出しているではありませんか、急いでカウン
     ターへ。それは会社からの緊急連絡で、雷蔵が亡くなった知らせでした。
     享年37才、無念の死です。
     そのまま上京して本社の会議をすませ、私たちは池上本門寺で行なわれた
     告別式の準備に入りました。
     私の役目はVIP受付で、各界の著名士が多く来られて大忙しでしたが、田中
     角栄さんを私が本堂へご案内したことを覚えています。

     雷さん、勝ちゃんはデビュー作品が「花の白虎隊」で、私も宣伝部で初めの
     仕事が同作品であり、しかも私は会津若松の出身ということもあって、後か
     ら彼らにも話しましたが同期の桜の気持ちでした。
     雷さんが一度退院し出演した作品でのやつれ方が激しく心配していました
     し、一寸難しい・・・と聞かされていたものの、現実となって大ショックでした。

     私は撮影所で、ロケ先で、福岡でのイベントなどで、随分一緒に仕事をさせ
     てもらい、思い出話は沢山ありますが、珍しいスナップなどを交えて改めて
     書かせていただくつもりです。

     雷さんの作品を多く手がけた池広一夫監督の、福岡を舞台にした「片足の
     エース」(1971)という作品があります。
     池広監督のお父さんも大映の居られ、私もその部下だったこともあって池広
     監督とも仲良くさせてもらっていましたし、私も懸命に応援した作品です。
     大映が末期の状態で製作は勝プロが行い、約20日間の博多ロケをスタッフ
     と一緒に合宿し、監督と共に走り回った思い出の作品でもあります。

     ロケ中の7月17日に池広監督が「中島さん、雷蔵の命日なので一緒に供養
     しましょう」と宿舎内に祭壇を作りお詣りたのですが、その時に監督が取り出
     した雷蔵のポートは、本人もお気に入りの一枚で下記の写真です。
     また毎年年賀状を貰いましたが、亡くなった年の年賀状も併せてご披露いた
     します。

  
    ↑ 左は永田社長と雷蔵。 右は「安珍と清姫」ロケで若尾ちゃんと雷さん。
          
      ↑ どちらも雑誌にのったものです。左はお風呂で、右は叶順子とのスナップ。
          
        ↑ 左はお気に入りだったポート。 右は亡くなった年の年賀状。
         
            ↑ 雷さんのお墓参りをしてきました・・・私。
 
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ミスター・ピンク こと 池島ゆたか監督のこと。

2013年01月25日 | 日記

  

     「ミスター・ピンク」こと池島ゆたか監督の特集記事が、1月25日発売の「週刊
     実話」に6頁にわたって掲載されています。

     邦画の人気が低迷している現在でも、益々元気だといわれるピンク映画界で
     すが、池島監督作品は既に120本が製作され、121本目の製作準備に入って
     いる由で、そのタフさと緻密さは、さすが「ピンクの巨匠」と言われる由縁でも
     あります。

     この特集記事は、「壁の中の秘事」(若松孝二監督作品)がベルリン映画祭に
     出品されて話題になった経緯から、ピンク映画小史、池島組の製作にまつわ
     る秘話と進み、監督のユニークな演出について、更に監督がピンクの世界に
     入ってきた経過、俳優の使い方などが紹介されています。

     彼が語る今後の活動予定や、ピンク映画の未来も興味をもって読めるし、付け
     加えるなら2010年にアメリカで開催された「OOBS&BLOOD INTERNATION-AL
     FILMFESTIVAL(おっぱいと血の国際映画祭)で、国際特別功労賞を獲ったこと
     による自信も垣間見ることが出来ます。
     それに池島監督作品で邦題「淫乱なる一族」が、なんとアメリカで「おくりびと」
     や「ポニョ」を超えて日本映画1位の売上になっているそうで、友人(敢て友人と
     言わせていただきます)として鼻が高いです。

     彼はピンク映画の過酷な製作条件の中で、試行錯誤しながら今の地位に昇り
     詰めた人です。むしろその過酷な条件を逆手にとって池島流の製作スタイルを
     作ったのでしょう。
     要約された脚本、俳優の使い方、限られた尺数での纏め方など抜群に上手い
     と思います。若松監督や滝本監督に続いて、メジャーに進出するならこの人
     しかいないだろうと私は期待します。
     最後に、この特集では、発売中のDVD「池島ゆたか Archives 厳選30作品集」
     にも触れていますので、是非ご一読の程を。

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