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「白い船」「うん、何?」など島根県を舞台にした作品や「RAILWAYS 49歳で電
車の運転手になった男の物語」を撮った錦織良成監督作品です。
原作は川上健一の同名小説で、隠岐諸島の伝統行事・古典大相撲を通して、
島とともに生きる家族の姿を描いた内容です。
舞台は、島根県の北方50キロに浮かぶ隠岐諸島。両親に勘当され、島を離れ
て都会で暮らしていた英明(青柳翔)が再び島に戻ってきます。
しかし幼い娘・琴世を残して妻が他界、妻の親友だった多美子(伊藤歩)と再婚
しますが、娘が多美子になつきながらも「お母さん」と呼んでくれないことに複雑
な思いを抱いています。
そんな時、島で20年に一度の古典相撲大会開かれることになり、英明が名誉
ある最高位・正三役大関として土俵にあがることに・・・。
主人公役の青柳翔は劇団EXILEの俳優でこれが本格デビューですが好演です。
伊藤歩は海の香りも土の香りもせず妙に都会ぽくってミスキャスト。脇役は甲本
雅裕・笹野高史・財前直見などが固めています。
観客の声援と熱気に囲まれ、見てて驚くほどの塩が、観客によって土俵に投げ
入れられる古典相撲の場面は中々の見ものですし、全体的に真面目な製作態
度に好感を持ちます。しかし一方では状況説明の長々としたナレーションとか、
無駄な場面面や挿話が多いのに癖々します。これは脚本・監督を一緒にやる弊
害の一例でしょうし、せっかく撮った場面を切り惜しんだ編集の責任もあると思い
ます。
好材料ですし、処理によってはもっと締まった作品になっただろうにと、惜しい気
がする作品でした。