映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「ベイマックス」

2014年12月31日 | 日記

   

     主人公は孤独な日本人少年と心優しいロボットで、この二人?の絆と冒険を描
     いたディズニーの長編アニメーションです。

     最先端の技術が集う都市サンフランソウキョウに暮らす14歳の天才少年ヒロは、
     唯一の理解者である兄・タダシを謎の事故で失います。
     悲しみで心を閉ざしてしまったヒロの前に現れたのは、生前の兄が開発した人々
     の心と体を守るケア・ロボットのベイマックスでした。

     ヒロはベイマックスのおかげで少しずつ元気を取り戻して行きます。そして、兄の
     死の裏に巨悪が潜んでいることに気付いたヒロは、兄のためにも戦おうと立ち上
     がりますが、人を傷つけることを禁じられているベイマックスは、果たしてヒロを守
     ることが出来るのでしょうか・・・。

     少年ヒロは日本人で、物語の舞台も日本とサンフランシスコをミックスした架空都
     市ということになっていますが、どう見ても東京の新橋界隈だし、ベイマックスの
     顔も日本の鈴がモチーフです。そこには製作陣の日本文化への敬愛と憧れが込
     められている感じがして、一寸ばかり嬉しくなりました。

     お話もよく出来ているし、アニメーションの製作技術も進歩していていいのですが、
     小さなロボットが集積されて巨大化するお話は、インド映画で見た状況にそっくり
     ですし、更にアベンジャーズなどの焼き直しではないかと思わせる部分があり、こ
     れは興醒めでした。

     色々と文句を言いましたが、やはりディズニー作品なので、楽しい場面やほのぼ
     のとさせる部分も結構ありますよ。監督は、「くまのプーさん」のドン・ホールと「ボ
     ルト」のクリス・ウィリアムズです。
     短編アニメ「愛犬とごちそう」(6分)が同時に上映されます。


          
            
       今年一年間、有難うございました。
       来年も頑張ってアップしますので、どうか宜しくお付き合いください。
       皆様のご多幸をお祈りいたします。素敵な新年をお迎えなさいますように・・・。

                               中 島 賢



 
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映画 「毛皮のヴィーナス」

2014年12月30日 | 日記

   

     「マゾヒズム」の語源となったことで知られる、19世紀オーストリアの小説家レオ
     ポルド・フォン・ザッヘル=マゾッホの自伝的小説「毛皮を着たヴィーナス」をも
     とにした戯曲を、80歳になったロマン・ポランスキー監督が映画化した作品なの
     で、私は期待して見ました。

     自信家で傲慢な演出家のトマは、舞台「毛皮のヴィーナス」のオーディションで
     35人の女優に会ったものの気に入る女優が見つからず、遅刻してきた無名の
     女優ワンダも追い返そうとしますが、渋々彼女の演技を見ることになったトマで
     した。

     がさつで厚かましく、知性の欠片も感じさせないワンダでしたが、演技を始めて
     みると、優雅な上流階級夫人に豹変しセリフも完璧で、トマは段々と彼女の演
     技に飲み込まれて行きます。
     やがて二人の立場は逆転し、トマはワンダに支配されることに酔いしれて・・・。

     ポランスキー監督の妻でもある女優エマニュエル・セニエがワンダ役を務め、ト
     マ役は「潜水服は蝶の夢を見る」のマチュー・アマルリックですが、登場人物は
     この二人のみです。
     たった二人だけの演技とセリフだけで、よくぞ96分が持ちこたえると感心します
     が、やはり監督の手腕であり、微細なコンテのなせる業だと感服しきりです。

     でも、たまにはこのような変わったマゾヒズム料理に満足しながらも、このよう
     な料理は年に一度くらいでいいと思う不思議さもあります。当然好き嫌いはあ
     るでしょうが、見ておいた方がいいと思いますよ。
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大映宣伝部・番外編の番外 (44) 松方弘樹さん

2014年12月29日 | 日記

 

  
                   ↑「皆殺しのスキャット」
  

     今年最後の番外編は、大映に在籍したことがある松方弘樹さんです。
     ご存知のように今は邦画の重鎮の一人。彼の武勇伝の数々は省略させていただ
     きますが、これを書くには前段で雷ちゃんの事に触れなければなりません。

     雷蔵さんは昭和44年(1968)に肝臓癌のため亡くなりましたが、最後の最後まで仕
     事への熱情を持ち続けていて、37歳で無念の死でした。
     当時の雷ちゃんは、勝ちゃんとともに大映の二本柱であったため、困った永田社
     長は東映にお願いして、松方弘樹を昭和44年後半から大映に移籍してもらったの
     です。

     彼の大映での出演は「秘剣破り」(監督・池広一夫)「刑務所破り」(監督・池広一夫)
     「眠狂四郎円月殺法」(監督・森一生)「二代目若親分」(監督・安田公義)「眠狂四郎
     卍斬り」(監督・池広一夫)「忍びの衆」(監督・森一生)「玄海遊侠伝破れかぶれ」(マ
     キノ雅弘)「兇状流れドス」(監督・三隅研次)「皆殺しのスキャット」(監督・森一生)の
     9本ですが、彼によって「眠狂四郎」「若親分」の両シリーズが続けられると踏んで
     いたのです。

     しかし長年にわたる両シリーズは雷蔵のイメージが定着していて、はっきり言うと
     映画館の入りが落ちました。まあその頃の大映は何を出しても低調そのものでは
     ありましたが。
     そこに持ってきて昭和45年のダイニチ映配の設立に反対して永田社長を怒らせた
     という話がありますが、それはどこまで本当かは私には判りません。
     松方の映画が当たらないというので、大映レコードから眠狂四郎の歌を出したり、
     地方巡業を行ったりで挽回を計ります。

     もともとレコードや芸能業務は各支社の場合、宣伝課が仕切っていましたが、ダイ
     ニチ発足以後は残った大映支社員が取り扱うことになり、俳優の扱い方をダイニ
     チに出向している私に聞いてきたので、「外部の人がいる場合は、絶対に俳優の
     顔が立つようにしなさい」と教えたことを思い出します。

     とまあいろいろありましたが昭和46年に大映が倒産、松方は2年足らずで東映に
     復帰しました。
     その後の松方の活躍は、映画にテレビにと目を見張るものがあるし、最近の「太
     秦ライムライト」「イン・ザ・ヒーロー」も見ましたが、貫録十分で重厚だし、松方の
     殺陣は日本一だと思います。1942年生れですから現在72歳、まだまだ活躍を期
     待したいものです。

          

       
        ↑ 珍しい松方の大映レコード

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映画 「ストックホルムでワルツを」

2014年12月27日 | 日記

   

     スウェーデン出身の世界的ジャズシンガー、モニカ・ゼタールンドの半生を映画
     化したドラマです。
     この作品は去年、スウェーデンのアカデミー賞にあたるゴールデン・ビートル賞
     で監督賞、主演女優賞など4部門を受賞し、人口950万人のスウェーデンで50万
     人以上の観客動員をしたことで話題になりました。

     スウェーデンの小さな田舎町で、両親や5歳の娘と暮らすシングルマザーのモニ
     カ(エッダ・マグナソン)は、電話交換手の仕事をしながらジャズクラブで歌手活動
     をしています。

     彼女は厳格な父親から「母親失格」の烙印を押されながらも、歌手としての成功
     を夢見て励んでいたのです。
     そんな中、彼女の歌を耳にした評論家を通じて、ジャズの聖地ニューヨークで歌
     を披露するチャンスを得ますが、初めてのニューヨーク・ライブは大失敗に終わり
     失意のまま帰国します。
     でも彼女は失敗にもめげす「自分にしか歌えない歌」を追い求めようと、英語では
     なくスウェーデン語でジャズを歌うことを思いつくのでした・・・。

     この作品、思わぬ拾い物の一本です。全体的に言うと演出、編集の上手さが発揮
     された作品でそれだけでもワクワクして見ました。
     実在の歌手モニカ・ゼタールンドの半生というか断面を描いているのですが、前後
     の省略部分がよく判るテクニックは、前述の上手い演出と編集の賜物でしょう。

     監督は「白昼夢に抱かれる女の」ペール・フリー。モニカに扮したのは実際に歌手
     として活躍しているエッダ・マグナソンで、この作品が映画初出演とは思えないくら
     いの存在感です。それに実に美しい人で、私の記憶にまざまざと焼き付けた次第。

     全編に流れるジャズナンバーは勿論ですが、北欧デザインの全盛期である1950~
     1960年代を再現した美術やファッションも見所ありです。どうか皆様お見逃しのない
     ように。

      
        ↑ あまりにも印象的なエッダ・マグナソン

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映画 「百円の恋」

2014年12月26日 | 日記

   

     松田優作の出身地・山口県周南市で開催されている周南映画祭で、2012年に
     新設された脚本賞「松田優作賞」第1回グランプリを受賞した足立紳の脚本を
     採用したもので、挫折した男と女の再生物語です。
     監督は「イン・ザ・ヒーロー」の武正晴で9本目の作品で、今年行われた第27回
     京国際映画祭では、日本映画スプラッシュ部門作品賞を受賞しています。

     実家にひきこもっていた32歳の一子(安藤サクラ)は、出戻ってきた妹(早織)や
     母親(稲川実代子)と上手く行かず、やけになって一人暮らしを始めます。
     100円ショップで深夜勤務の職にありつきましたが、店員はおしゃべりな40男
     (坂田聰)をはじめ変なやつばかり。

     そんな一子でしたが、帰り道に通るボクシングジムで寡黙に練習を続ける中
     年ボクサーの狩野(新井浩文)と出会い、二人は距離を縮めて行きます。
     同棲し体を重ねるものの幸せは長くは続かず、そんな日々の中で一子は自ら
     もボクシングを始めることに・・・。

     久しぶりに上質の邦画に接し満足しています。正直言って今まで安藤サクラ
     はタイプではないし、お芝居も型にはまり過ぎていてあまり好きではなかった
     のですが、この作品では見直したし、彼女の生き生きとした演技を見ているだ
     けでもほぼ満足なのです。

     更に彼女を囲む人たちの人間像が実に上手くとらえられていて、これは脚本
     と演出の勝利でしょう。とは言っても、演出は少しばかりワザとらしい所があっ
     て気になりましたが、いい所が多いので不問にします。ラストについては賛否
     両論があると思いますが、私はあれで良かったと思う一人です。

     聞くところによると、この役は安藤サクラが自らオーディションに参加してかち
     取った役だそうですし、最近の彼女は役柄の方向性が固まってしまっている
     のではないかと悩んでいたとも聞きました。
     しかもだぶだぶに太った身体と、引き締まった肢体と目つきを、この作品では
     同時に披露しますが、この苦闘話しを聞くにつけ、安藤サクラの根性に驚嘆し
     ています。凄いですね彼女は。
     どんな役柄でも合うとは思いませんが、これからの期待も大きいし、すっかり
     サクラ・ファンになった私でした。お薦めの一本です。

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