映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「コナン・ザ・バーバリアン」

2012年07月31日 | 日記

    

     原作はアメリカの作家ロン・E・ハワードが1930年に書き下ろしたもので、
     「コナン」はジョン・カーターと並ぶ古典的ヒーローと言えます。
     アーノルド・シュワルツェネッガー主演の「コナン・ザ・グレート」(1982)
     としても映画化されていますが、今作はほぼ原作のキャラクターを借りた
     オリジナルに近いストーリーに書き換えられています。

     舞台は各種族が戦いに明け暮れる混沌とした先史時代です。
     女戦士だった母が戦場で生んだコナンは、邪悪アケロン族の騎士団を率
     いるカラーに父親を惨殺され、復讐の思いを糧に生き延びます。
     そして20年後、屈強な肉体を備え、巨大な剣を振るうまでに成長したコナ
     ンは、宿敵カラーが世界を支配しようと企んでいることを知り、その野望を
     阻止し、自らの復讐を果たすため立ち上がるのでした・・・。

     主演はTVシリーズ「スターゲイト:アトランティス」のジェイソン・モモアです
     が、我々はシュワルツェネッガーのコナンを思い出してしまうので損な役
     まわりです。
     監督はリメイク版「13日の金曜日」「テキサス・チェーンソー」のマーカス・
     ニスペルです。

     オリジナルに近いと言っても根本的には膨大な内容ですから、普通なら
     三部作になってもおかしくないのですが、それを無理して1本にしている
     ので、どうしても紙芝居的展開・演出になって不満だし、更にアクション
     場面のCGは、他の色々な作品を借りてきた感じになってしまい新鮮味
     なしです。
     まさしくB級の下の作品としか言えません。
                       (7/23 大洋映劇 3日目 14:30の回 23人)

コメント (4)
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映画 「ダークナイト ライジング」

2012年07月30日 | 日記

    

     クリストファー・ノーラン監督による「バットマン ビギンズ」(2005年)続く第
     2作「ダークナイト」(2008年)から3年振りのシリーズ完結編です。
     ノーラン監督は今作と前作の間に「インセブション」を撮っています。
     特に前作「ダークナイト」は記録的な興行収入を上げた事、更に鬼気迫る
     悪役ジョーカーを演じたヒース・レジャーの死去で、もはや伝説となった映
     画と言っても構わないでしょう。
     もう描き尽くした内容だけに、ジョーカー以上のどんな悪党が出現するの
     か、そしてどのような展開をさせるのか、どんな終止符が打たれるのか、
     を期待して見ました。

     「ダークナイト」から8年が経ち、ゴッサム・シティに新たなる恐怖が出現、
     不気味なマスクをつけた残虐な殺し屋べイン(トム・ハーディー)が率いる一
     団です。
     悪に対抗するためバットマン=ダークナイトと呼ばれるブルース・ウェイン
     (クリスチャン・ベール)が再び立ち上がります。
     加えて謎に包まれた女怪盗キャットウーマンことセリーナ(アン・ハサウェイ)
     や、女性富豪ミランダ(マリオン・コティヤール)などがからんで来ますが、
     ブルースは脱出不能の地下牢獄に入れられてしまいます。
     果たしてバットマンはそこから脱出し、悪と対決出来るのか・・・。

     第1作は悪を滅ぼすダークナイトの誕生を、第2作は大悪党ジョーカーと大
     スケールまアクションが話題を呼びました。
     だから第3作目はどんな悪党が現われ、どんな壮絶な攻防戦が展開するの
     かがポイントです。

     ジョーカーには及びませんが、今回の悪党も中々なもので、アン・ハサウェイ
     の女怪盗が意外に面白い存在になります。
     ラストの展開も興味を引きましたが、やはり2作が出来過ぎるくらい面白かっ
     たので2作目で完結にしておけば良かったと私は思っています。
     アクション場面は今回も見せてくれますが、悪の展開が今まで同様になって
     しまい、もう少し新味が欲しかったところです。
     1~2部を見ていなくても判らせる工夫が足りないことと、私的には165分は、
     いくらなんでも長過ぎると思うので、もうチョイの残念作という判定です。
                     (7/28 TOHOシネマズ天神 初日 13:20の回 112人)


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映画 「リンカーン弁護士」

2012年07月28日 | 日記

    

     ハードボイルド作家マイクル・コナリーの同名ベストセラー小説を映画化
     した法廷ドラマです。
     主演のマシュー・マコノヒーは、脚光を浴びた「評決のとき」の新米弁護
     士役から15年経っていますが、今回は時には汚い手も使うやり手の弁
     護士役ですから因縁ありの役です。
     法廷物と聞いて敬遠する方もいると思いますが拾い物の面白さです・・・。

     日本では考えられませんが、高級車リンカーンの後部座席を事務所代
     わりにしてロスを駆け巡る弁護士ミック・ハラー(マシュー・マコノヒー)は、
     金のためなら悪党すらも無罪に導くやり手で弁護士。
     ある時、女性への暴行容疑で告発された資産家の御曹司ルイス・ルー
     レ(ライアン・フィリップ)の弁護を依頼されます。

     無実を主張するルイスの身辺調査をして行くうちに、ミックが過去に担
     当した事件と、今回の事件が極めて類似していることに気づき、その事
     からミックは自分自身だけでなく、別れた妻や周囲の人々にまでかって
     ない危機に巻き込んでしまうのでした・・・。

     監督は「ハード・クライム」のブラッド・ファーマンで、アクションはなく、法
     廷ものとして正攻法で描いていくのですが、事件が重なり、次の展開は
     どうなるのだろうの興味はラストまで上手く繋いで行くし、ストーリが複雑
     ですがよく整理されていて判りやすいし面白いです。
     前段に書きましたが、拾い物の一篇なのでお時間のある方はお出かけ
     ください。
                      (7/22 大洋映劇 9日目 13:05の回 34人)

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映画 「ぱいかじ南海作戦」

2012年07月27日 | 日記

    

     「ばいかじ」とは沖縄の方言で、南から吹く心地良い風のことです。
     椎名誠の同名小説の映画化です。椎名誠の随筆が好きで結構読んでいて
     彼の天衣無縫さが好きです。従ってそのあたりに期待して見ましたが・・・。

     失業に離婚と悪いことが重なった佐々木(阿部サダオ)は、人生をリセットしよ
     うと思い東京を離れ、やって来た西表島で、愉快な4人組のホームレスたちと、
     ここはパラダイスだと有頂天。
     彼らとの酒宴で泥酔して目が覚めると、手持ちの財産を全部盗まれていて途
     方に暮れます。

     そんな佐々木を偉大なサバイバル生活者とカン違いした都会風の若者オッコ
     チ(永山絢斗)と、関西弁の女の子アパ(貫地谷しおり)とキミ(佐々木希)と4人で
     海辺の共同生活を始めるのでした。
     ある日、手持ち財産を奪って逃げたホームレスたちの噂を耳にし、奪回と復讐
     の作戦を練り実行しようとしますが・・・。

     監督・脚本は、劇団「大人計画」に所属し、自らもユニット「男子はだまってなさ
     いよ!」を主宰する細川徹で、これが長編映画初監督作品です。
     あんまり仰々しく感想を書く気になりませんが、この監督は面白いモノを持って
     いるので、次回作に期待します。

     また監督は舞台が本職のせいか、構成も演出もすべてが舞台風です。
     最初はまあまあですが、どんどん面白くなくなる作品で、見終わったら何も残こ
     らないし、感想はパスしようと思ったくらいです。
                         (7/20 T・ジョイ博多 7日目 11;30の回 9人)
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映画 「苦役列車」

2012年07月26日 | 日記

    

     2010年の第144回芥川賞を受賞した西村賢太の同名小説を「マイ・バック・ページ」
     「天然コケっッコー」の山下敦弘監督が映画化しました。
     原作者の自伝と思われる部分が多いのですが、昭和の終わりの酒と風俗におぼ
     れる日雇い労働者の青年を通して、孤独や窮乏、生きる力について描いて行くも
     ので、色々な意味で楽しみにしていた作品でした。

     中卒で19歳の北村貫多(森山未来)は、日当5500円の日雇い労働者でその日暮
     らしの生活を続けています。
     生来の素行の悪さに加えて、性犯罪者だった父を持つ引け目から、友人も恋人も
     いない貫多でしたが、あるとき専門学校生の日下部正二(高良健吾)や、古本屋で
     働く桜井康子(前田敦子)との出会いによって少しづつ変化して行くのでした・・・。

     この映画で一番の収穫は、バブル真っ只中の80年代に、学歴がないためあらゆる
     事をひねくれた目で見て行動して行く主人公役の森山未来で、前作の「モテギ」と
     は打って変わった役柄ですが好演しています。
     山下監督は肝心の脚本がいま一つ上手く纏まっていないこともあって、持てる力
     を発揮していない感です。

     完成した作品を巡って原作者と監督の軋轢があると仄聞しますが、この映画に描
     かれた主人公は世間から完全に嫌われ、更生の余地など全くないと思われる主人
     公になっています。
     原作者はそんな人生から這い上がって文筆の道に入るのですから、作品の画面上
     でそれを予知させる描写が欲しかったのだろうと推察します。この映画では救いが
     ないし後味も良くありません。映画を見た私が不満を持った箇所もそれでした。

     前田敦子の役は原作には登場しませんが、可もなし不可もなしでしょう。
     監督もキャストも今年有数の問題作になる筈と思って力投したでしょうが、上手く表
     現出来なかったと思いやる部分が多く、とても残念です。
                         (7/20 T・ジョイ博多 7日目 14:00の回 16人)

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