映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「ニシノユキヒコの恋と冒険」

2014年02月28日 | 日記
 
   

     芥川賞作家・川上弘美の同名小説を、「人のセックスを笑うな」の井口奈己監督
     が映画化した作品です。

     ニシノユキヒコはルックスも良くて姿もよく、仕事もでき、女には一も二もなく優し
     い男性。
     10年前に恋に落ちたのは人妻の夏美(麻生久美子)で5歳の娘がいる女性。3歳
     年上の会社の上司・マナミ(尾野真千子)は、彼がかつての恋人・カノコ(本田翼)と
     二股に近い関係を持っていると知りながらも彼と関係を結んでしまいます。

     そして彼のマンションの隣に住む昴(成海璃子)とタマ(木村文乃)もひょんなことか
     ら彼とつながりを。料理教室で彼に出会った主婦・ササキサユリ(阿川佐和子)も
     彼のとりこになってしまいます。
     ニシノユキヒコ彼女たちの欲望をみたし、淡い時間を過ごすのですが、女性たち
     は必ず最後には彼のもとを去ってしまうのでした・・・。

     この程度の作品に、あまり辛口の感想など書きたくないのですが、とにかく脚色・
     演出・編集がいま一つです。
     効果を上げていると思い込んでいる少々長回しのシーンとか、葬式の時に出てく
     る下手くそな楽団を、これは面白いだろう、絵になるだろうと思い込んでいるなど、
     監督の一人よがりです。

     時々女性監督らしい繊細な部分はあるにはあるのですが、多くはこの監督らしく
     ありません。
     そして面白い顔ぶれの女優さんを集めているのですが、監督による役者の手ほど
     きは半分で後は俳優まかせの感じで、それぞれの魅力が全開になっていません。
     拾い物は竹野内豊で、キザにならないように気をつけた演技で、これは良かったと
     評価します。
     色々と欠点だらけと書きましたが、それでも見終わって、少し手を変えればもっと
     面白いのになーと思ったのは、素材のせいでしょうか・・・。

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楽しかった旅の一コマ (その 33 ) ナポリ 

2014年02月27日 | 日記


    ↑ ナポリ市の全景ですが、前方に見えるのがヴェスヴィオ火山です。そしてその向こう側に
      ポンペイ遺跡があります。

  
    ↑ 14世紀に建てられたドゥオーモ        ↑ 13世紀に建てられたヌオーヴォ城
   
    ↑ 市の繁華街                  ↑ 12世紀に建てられた卵城

     「ナポリを見てから死ね」という言葉がありますが、それほどなポリは風光明媚
     な街です。

     ナポリはイタリアの首都ローマから、南へ約200kにあるカンパニア州の州都で
     人口160万のイタリア3番目の街で、気候が温暖であることに加え、世界三大
     美港と称されるナポリ湾を擁します。
     更に周辺にはヴェスヴィオ火山、ポンペイ遺跡、カプリ島などの著名観光地を有
     して世界中から観光客が押しかけている様子を直接見ることが出来ました。

     ナポリは紀元前470年にギリシャ人によって街が作られ、地中海貿易の拠点と
     して繁栄しましたが、12世紀の頃からはヨーロッパ各地の外国王朝による支配
     が続いたことで、市内には当時の城や王宮などにその面影を残していて、旧市
     内はナポリ歴史地区として1995年に世界遺産登録されています。

     私の主目的はナポリの先にあるポンペイ遺跡であったため、ナポリの滞在は短
     時間でしたが、それでもナポリ名物ピッツァ、カフェ・ノッチョラートの食感はちゃん
     と味わいました。

     行く前には職員ストライキでゴミ問題が発生していて、仕方がないと覚悟して入
     ったのですが、直前に解決していて、噂に違わない美しいナポリを見ることが出
     来ました。
     また私が大好きなソフィア・ローレンの故郷でもあるので、なにか彼女の痕跡を
     と思ったのですが、残念ながらそれは時間切れとなりました。

     
          ↑ ナポリ市の夕景
  
       ↑ ナポリからカプリ島が見えます  ↑↓ 後は夜のナポリ市内です
  

  

  
          ↑ 素敵な夜景のはずなのですが、ピンボケでこんなことに


  
               わが愛するソフィア・ローレンはナポリ出身


   PS: 2月24日の当ブログ「大映宣伝部・番外編の番外(2) 雷ちゃんとお富士さん」は、
      本日少しばかり写真の入れ替えをしましたので、改めてご覧いただけると幸いです。

     
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映画 「ラッシュ / プライドと友情」

2014年02月26日 | 日記

   

     1976年はF1の黄金時代といわれ、自由奔放で享楽的なイギリス人のジェーム
     ス・ハント(クリス・ヘムズワース)と、走るコンピューターと言われるくらい冷徹な
     オーストラリア人のニキ・ラウダ(ダニエル・ブリュール)の二人の天才レーサーが
     世界のファンを熱狂させていました。

     二人が次に迎えたレースは墓場と言われた危険きわまりないドイツ・ニュルブル
     クリンクで開催されたドイツGPでラウダ。当日は悪天候でラウダはレースの中止
     を訴えるのですが、ハントが反対しレースが決行され、結果、ラウダの車がクラ
     ッシュして瀕死の重傷を負います。

     しかし彼は奇跡的に6週間で復帰を果たし、チャンピオンシップを競う二人の決選
     は、富士スピードウェイで行われる日本での最終戦へと持ち越され・・・。
     監督は「ダ・ヴィンチ・コード」「アポロ13」などを撮ったロン・ハワード、脚本は「フ
     ロスト×ニクソン」を書いたピーター・モーガンです。

     実在の2人を描いたこの作品は、時速300k近い速度で疾走するレースシーンと
     ともに、レースファンにはたまらない魅力だと思うし、二人の主人公は互いに負け
     ず嫌いだが、このライバル関係が段々と一種の友情へと変化して行く過程がとて
     も上手く描かれています。
     話題作品ですが、あまりモーターレースに興味がなく、最後まで映画館へ行くの
     を躊躇っていた私ですが、ドラマとしての面白さに加えて、F1レースの撮影技法
     も結構楽しめたので、食わず嫌いは駄目だと思った一本でした。


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映画 「さよなら、アドルフ」 & 「スノーピアサー」

2014年02月25日 | 日記

   

     「さよなら、アドルフ」
     1945年春、舞台は第2次世界大戦直後のドイツです。
     ナチス親衛隊の高官だった父と母が連合軍に連行され、14歳の少女ローレと幼
     い妹や弟たちのみが残されてしまい、姉弟は900kも離れたハンブルグの祖母の
     家を目指す旅を始めます。

     その旅をしながら、貼り出された写真などでナチスがユダヤ人にしてきた残虐な
     行為の数々を知り衝撃を受けるローレだったのです。
     ある日、連合軍兵士に呼び止められローレルたちを咄嗟の機転で助けてくれたの
     は、ユダヤ人の青年トーマス(カイ・マリーナ)でしたが、それはまだ過酷な旅のほ
     んの序幕でした・・・。

     原作はレイチェル・シェイファーの「暗闇のなかで」です。主役の少女にはベルリン
     国際映画最シューティングスター2013に選ばれたザスキア・ローゼンダールが抜
     擢され、この難しい役をやり抜いています。

     監督・脚本は、デビュー作「15歳のダイアリー」で注目されたオーストラリアの女性
     監督ケイト・ショートランドですが、過酷な旅ではあるものの、女性監督らしい緻密
     な目で丁寧に描いていて、少女の成長に感銘を受ける内容になっています。
     ただ最後の最後まで、もうこれで彼女たちは大丈夫だという気持ちになれないのは
     困ったもので、もう少し明るい希望を持たせたエンドにしてもらいたかった・・・です。



   

     「スノーピアサー」
     「グエムル 漢江の怪物」「母なる証明」などで知られる韓国のポン・ジュノ監督が、
     欧米のキャストを集めて製作した初英語作品で、原作は30年前に発表された近
     未来SFを描くフランスのコミックです。

     2014年、地球温暖化を防止するため78カ国でCW-7と呼ばれる薬品が散布されま
     すが、その結果は想定外に地球を凍らせ、生物は死滅する氷河期が再来してしま
     います。
     それから17年後、「スノーピアサー」と呼ばれる列車の乗客だけが生き延びていた
     のです。

     この列車は永久不滅のエンジンを持ち、1年かけて世界を一周する「ノアの方舟」と
     化して地球上を移動。列車の先頭には一握りの上流階級が支配して贅沢な生活を
     送る一方、最後尾の車両には貧しい人々が押し込められ、厳しい階層社会が形成
     されているのです。
     そんな中、最後尾のカーティス(クリス・エバンス)が自由を求めて反乱を企て、列車
     の主ウィルフォード(エド・ハリス)がいる前方車両へと目指しますが・・・。

     出演はクリス・エバンスの他、ソン・ガンホ、ティルダ・スウィントン、オクタビア・スペ
     ンサー、ジェイミー・ベル、エド・ハリスなどが出演しています。
     ソン・ガンホが出ているので、これは韓国映画だと途中で思い返すぐらい世界に通
     用する作品に仕上がっています。
     この監督は実績を積み、これからどんな作品にチャレンジするかと期待が膨らむ存
     在感です。
     今から30年前に発表された異様な列車は、即現代社会という様式に当てはまり、
     粗っぽいところもありますが、妙に納得させられる不思議な魅力を持っています。

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大映宣伝部・番外編の番外 (2) 雷ちゃんとお富士さん

2014年02月24日 | 日記


      ↑ 博多人形師・小島与一さんの手ほどきを受ける臨時博多人形師・雷ちゃん

     
      ↑ (雷ちゃんとお富士さん、これは以前アップ済みです。)

     去年の5月13日の当ブログにアップした「大映直営館・福岡大映」に、今回は
     手を加えた内容ですが、若し良かったら去年の日記も併せて読んでいただける
     と幸いです。

     福岡での大映封切館は、長年お世話になった"大洋映劇"だったのですが、東
     宝も松竹も東映もが直営館展開をしているので、大映も自前の封切館を持ちた
     かったのです。
     それで永田雅一大映社長筋が持っていた洋画の"福岡公楽劇場"を看板替えし、
     昭和33年8月1日から"福岡大映"がスタートしたという訳です。

     その"福岡大映"のオープンは、トップスターに、舞台で何か特別なことをやって
     もらうことにして、最終的に決まったのは、8月1日と2日の2日間、お富士さんと
     雷ちゃんに日本舞踊「神田祭」を踊ってもらうことと、その前座で川口浩に歌わせ、
     司会は京都撮影所の上田寛がやるということになりました。

     映画館の舞台を本格的に踊れる舞台に作り直す、地方さんの手配、川口浩の歌
     のためのバンドの手配などなど大変でした。
     そしてオープン当日は予想以上の観客が押しかけ、苦労の甲斐があったと祝杯
     を上げた思い出もあります。

     このイベントには、地元だけではなく東京からも記者たちが来ていたため、特別
     に組んだのが"名人与一"と呼ばれた博多人形師・小島与一氏(故人)の博多人
     形工房で雷ちゃん・お富士さんをモデルにした写真撮影でした。
     小島与一さんは火野葦平の小説「馬賊芸者」のモデルとなった人で、映画では
     与一役を高松英郎、相手の芸者役を京マチ子が演じて博多ロケを行なったとい
     う縁もあり選んだものです。
     雷ちゃんは「炎上」の後だったので丸坊主でしたが、この企画は当時の記者団に
     も喜ばれましたが、今でも私の頭から離れない懐かしい出来事の一つです。

     当時の私は舞台に掛かりっきりで、写真はほとんど撮っていませんが、残ってい
     る数少ない写真を去年のブログにアップしました。
     今回、頭の写真は左が博多人形師・小島与一氏(故人)とモデルになっているお
     富士さん、左は博多人形師・雷ちゃんです。
     肝心な舞台の写真が無く数少ないスナップのネガは我が家にある筈なので、去
     年から一生懸命探しているのですが、まだ見つからず、出てきたのは(直焼)だけ
     です。見にくいでしょうが貴重な一枚なのでお許しください。

     
     ↑ 真剣な表情の雷ちゃん
     
     ↑ こちらは本職の小島与一さんとモデルのお富士さん
     
     ↑(舞台打合せ、左から雷蔵・私・山本富士子・花柳流の関係者)前回アップ済
      
     ↑(記者会見。左から川口・お富士さん・雷ちゃん・上田寛・進行役の私)前回アップ済
     
     ↑ 福岡大映の従業員と気軽にパチリ

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