8月も終わり、東京のコロナ感染は、ピークだった月初の半分になった。月末に公表された7月の経済指標は、感染が急拡大していた頃のものになる。行動制限はかけられなかったが、冴えない結果だ。やはり、コロナ後になって、外需次第の景気に戻ったというところか。その外需の先行きは、資源高と金融引締めで心配な昨今なのに、国内は、国葬と旧統一教会の問題で、景気どころではない感じだ。
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7月の商業動態・小売業は4-6月期とほぼ同じ103.8だった。この水準は、10%消費増税前を上回っていて、コロナ禍を超えて完全に回復している。ただし、名目なので、CPIの財で除して実質で見ると、6Ptもの差になる。消費増には、雇用者報酬がいるが、1-3月期GDPの段階で、2019年10-12月期を名目で上回っており、こちらも既に回復している。家計調査の消費性向は、相変わらず低いものの、消費増税後のレベルには戻った。8月の消費者態度指数は、前月比+2.3でも、水準が低い。消費の伸び悩みは、8月も変わらないのではないか。
7月の雇用については、就業者数は前月比-2万人とほぼ横ばいだった。男女でくい違い、男性は-10万人、女性は+9万人である。女性は10%消費増税前を超えたのに対して、男性は低迷状態が続く。失業率は、男性が上がり、女性が下がって、全体では2.6%と変わらずだった。7月の新規求人倍率は、求人が増え、求職が減る形で、前月比+0.16の2.40倍となり、有効求人倍率は、前月比+0.04の1.29倍だった。
7月の鉱工業生産は、前月比+1.0で97.1となった。内容は、汎用機械と自動車が大きく伸びた一方、電子デバイスが大きく減った。機械の供給制約が緩んだのは良いが、電子は需要が一服した可能性がある。生産予測は、8月が+5.5と高いものの、9月が+0.8となって、先が見えた感じがする。日銀・実質輸出は、2020年7月以来、最高を抜けずじまいだったが、期待のままで終わりそうである。
4-6月期の法人企業統計は、全産業の経常利益の季節調整値は、円安で伸びたようで、営業利益が高水準をキープする中で、過去最高にまで達した。また、設備投資は、製造業が過去最高にあと一歩となり、非製造業は、過去最高とは差があるものの、10%消費増税の駆け込み前と同じくらいには戻した。ここまでは、コロナ禍から復旧であり、ここから伸ばせるかが成長のカギになる。
(図)
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7月税収は、所得税が伸びて、一般会計の累計の前年比が+5.9%と好調だ。今の時点では、消費税や法人税の動向は、まだ、つかめないが、物価高による名目の消費増、円安に伴う企業収益増を背景に、好調は続くと見られ、2022年度税収は、過去最高だった前年度を3.5兆円ほど上回るだろう。自然増収で緊縮が強まっており、還元が必要な状況だ。出生率が過去最低の1.26を下回りそうな中で、何をすべきかは明らかなように思う。防衛費の拡大の構想は、様々に議論されているけれども、こちらの方は静かなままである。
(今日までの日経)
家余り1000万戸時代へ。中国需要減 世界で鋼材安。修学支援、政府が工程表。長射程ミサイルで中国抑止。円140円台、24年ぶり。ドル高、プラザ合意前迫る。車用鋼材、最大の値上げ トヨタが日鉄と合意。
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7月の商業動態・小売業は4-6月期とほぼ同じ103.8だった。この水準は、10%消費増税前を上回っていて、コロナ禍を超えて完全に回復している。ただし、名目なので、CPIの財で除して実質で見ると、6Ptもの差になる。消費増には、雇用者報酬がいるが、1-3月期GDPの段階で、2019年10-12月期を名目で上回っており、こちらも既に回復している。家計調査の消費性向は、相変わらず低いものの、消費増税後のレベルには戻った。8月の消費者態度指数は、前月比+2.3でも、水準が低い。消費の伸び悩みは、8月も変わらないのではないか。
7月の雇用については、就業者数は前月比-2万人とほぼ横ばいだった。男女でくい違い、男性は-10万人、女性は+9万人である。女性は10%消費増税前を超えたのに対して、男性は低迷状態が続く。失業率は、男性が上がり、女性が下がって、全体では2.6%と変わらずだった。7月の新規求人倍率は、求人が増え、求職が減る形で、前月比+0.16の2.40倍となり、有効求人倍率は、前月比+0.04の1.29倍だった。
7月の鉱工業生産は、前月比+1.0で97.1となった。内容は、汎用機械と自動車が大きく伸びた一方、電子デバイスが大きく減った。機械の供給制約が緩んだのは良いが、電子は需要が一服した可能性がある。生産予測は、8月が+5.5と高いものの、9月が+0.8となって、先が見えた感じがする。日銀・実質輸出は、2020年7月以来、最高を抜けずじまいだったが、期待のままで終わりそうである。
4-6月期の法人企業統計は、全産業の経常利益の季節調整値は、円安で伸びたようで、営業利益が高水準をキープする中で、過去最高にまで達した。また、設備投資は、製造業が過去最高にあと一歩となり、非製造業は、過去最高とは差があるものの、10%消費増税の駆け込み前と同じくらいには戻した。ここまでは、コロナ禍から復旧であり、ここから伸ばせるかが成長のカギになる。
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7月税収は、所得税が伸びて、一般会計の累計の前年比が+5.9%と好調だ。今の時点では、消費税や法人税の動向は、まだ、つかめないが、物価高による名目の消費増、円安に伴う企業収益増を背景に、好調は続くと見られ、2022年度税収は、過去最高だった前年度を3.5兆円ほど上回るだろう。自然増収で緊縮が強まっており、還元が必要な状況だ。出生率が過去最低の1.26を下回りそうな中で、何をすべきかは明らかなように思う。防衛費の拡大の構想は、様々に議論されているけれども、こちらの方は静かなままである。
(今日までの日経)
家余り1000万戸時代へ。中国需要減 世界で鋼材安。修学支援、政府が工程表。長射程ミサイルで中国抑止。円140円台、24年ぶり。ドル高、プラザ合意前迫る。車用鋼材、最大の値上げ トヨタが日鉄と合意。
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