KAZASHI TREKKING CLUB

四国の山を中心に毎週楽しく歩いています。

WOC.登山部 2019.11.20 皇子渓谷

2019年11月21日 | 四国の山


今年6月に『赤星山』に野田登山口から登り『豊受山』まで縦走しました。

その時に赤星山山頂で太ももの裏側が攣って、私は豊受山までは行かずに途中の野田への下山口の分岐で

待機をしていました。麺法師さんもその時の下りで足が痛くなり、

先週、一緒に歩いた時に『今年の山で一番しんどかったのは?』と聞かれ、『赤星山かな?』と答えると

麺法師さんも『私もあの時が一番しんどかった!』などと二人で話をしていました。

それでも『皇子渓谷』に沿って登って行く登山道は、秋には歩いてみたいとずっと思っていたので、

今回は『滝巡り第二弾、余力があれば山頂まで!』と案内をしてメンバーを募りました。


丸亀のいつもの集合場所を出発して直ぐ麺法師さんから『KAZASHIさん、今日は山頂まで登るん?』と聞かれ、

『登りません!』と即答。ルリちゃんが『え?登らないん。』と声を上げましたが、申し訳ない、ここは多数決で

今日は『桜を見る会』ではなく、『紅葉を見る会』とします。


野田の登山口を8時に到着。やはり平日なので他に車は停まっていなく8時10分にスタートしました。







まずは直ぐに『大地川』に架かる橋を左岸から右岸に渡ります。登山道は平らな石が適度な段差で続いています。







しばらくして今度は左岸へと渡ると巨岩が転がる杉林になります。

初めてこの道を歩く杉さんからも驚きの声があがっています。

以前に同じ道を歩いた事のあるひなちゃんは、豊受山まで歩いて時間がかかって下山時には真っ暗な中を

ライトを持っていなくて心細く歩いた事があると言っています。










杉林を過ぎるとまた今度は右岸へ渡りますが、この登山道は道も橋もしっかりしていて歩きやすい道です。

渓谷の奥に色づいた木々が見えますが、曇り空の下では日が当たらずせっかくの彩も今一つです。







道は渓谷の川縁を歩いたり、少し上を高巻いたりしながら続いて行きます。

川の水量はさほど多くはないものの、至るところで小さな滝ができ流れています。










木々の間からや岩陰の奥に見える紅葉を眺めながら登って行きます。







最初に現れるのは『機滝(ハタタキ)』です。

幅の広い岩壁から水が機織りの糸のように流れていることから名付けられたようです。













『機滝』の次は緩やかに傾斜のついた岩肌を流れる『布引滝』







そして『紅葉滝』と次々と形の違う滝を眺めることができます。













紅葉滝から急登を登り少し下ると広場になった横に、一面苔むした大きな岩から雫が落ちる『玉簾』

前回歩いた時も女性陣はここが随分とお気に入りの様でした。滝は各地で色々と見ることはできますが、

この玉簾は四国でもこの場所にしかない珍しく貴重な場所です。





















玉簾からも渡渉が続きます。渓谷には長い年月をかけて流れ出た大きな岩がゴロゴロ転がっています。

橋を渡りしばらく歩くと造林所の朽ちたプレハブ小屋。この辺りになると木々の葉も散り始めていて

彩もまばらになってきます。










前回疲れた足で急な下り坂が堪えた豊受山への分岐を、右に曲がって赤星山方面へと向かいます。




上を見ると木々の葉が散ってまばらになっていますが、

その散った落ち葉が浮かんで水面に彩を添えています。















以前歩いた時に比べて、滑りやすく危ない場所に掛かられた鎖やロープが増えているような気がします。

今日最後の目標地点の『千丈滝』まで、まだまだ渓谷沿いの道が続きます。

これだけ長く渓谷に沿って歩ける道もなかなか他にはありません。







道も自然石で階段状になっていて、ルリちゃんも『とても歩きやすい道ですね。』と言っています。







赤星山への直行道と千丈滝への寄り道の分岐からは少し道幅も狭くなり、渡渉する場所も判りづらくなります。










サイコロ岩の上にもきれいなグラデーション。







道の脇に苔岩が現れると千丈滝までは後少しです。










渓谷から水の流れる音が一旦消えます。上手には千丈滝があるはずなのに水が全く流れていません。




涸沢から進んで行くとまた渓谷に水が流れ始めます。千丈滝が木々の間から奥に見え始めました。

渓谷の左岸の急登を登るとやっと千丈滝に着きました。

この渓谷にある滝の中では一番落差のある滝で、正面に見える滝の上には更に何段もの滝が続いています。














振り返ると渓谷の谷の向こうには青空が見え始めました。

ザックを降ろして滝を眺めながら大休憩。

ここでコンデジのバッテリーが切れ、スマホのカメラに切り替えます。







折り返しての帰り道も渓谷のモミジと水の流れ、そして滝を眺めながらのんびりと下って行きます。

少し陽の光が当たり初め、曇り空の下だった登りの時とはまた少し違った色合いに見えます。













午前中の曇り空の下では陽が当たらず今一つ冴えない色でしたが、

陽が当たると周りの色彩は格段に変わります。










渓谷の岩の上を歩き、橋を渡りどんどん快調に下って行きます。

これならお昼には駐車場に着きそうなので、先週に続いて下山後のお昼ご飯に。













登りの時には行かなかったそれぞれの滝の滝壺にも寄り道をします。










コンデジが使えなかったのと、今日は山頂を踏まなかったので、駐車場手前の最後の橋の上で記念撮影。

駐車場でお昼ご飯を済ませコーヒー飲んでいると麺法師さんから

『時間も早いので寄り道して帰りましょう!』と提案があり、四国中央市の『三角寺』に立ち寄ることにしました。




下道を走り川之江ICを過ぎて、案内標識に従って山道を登って行くとその札所はありました。

ひなちゃんを除いて他のメンバーは初めて訪れる札所です。駐車場は普通車は200円の駐車料金になっています。

駐車場は持ち主の違う二カ所の駐車場になっていて、その内の手前の駐車場の持ち主のおじいちゃんが、

盛んに自分の駐車場に停めるように誘導します。

言われるままに車を停めると料金箱に『お金を入れたか!』と聞いてきます。

せっかく気持ちよく札所をお参りしようと思っている気持ちが・・・・・。

三角寺の境内には青空の下今日一番のモミジの彩!

やはりお寺は紅葉か似合います。

三角寺は愛媛県で最後の札所です。駐車場に停まっていた観光バスから降りてきたお遍路さんが、

本堂の前で手を合わせています。










真っ赤に色付いたモミジの横で、散りかけた十月桜が最後に花を添えてくれました。




WOC登山部は頂を目指すだけの会ではなく、

その時々に興味のある場所に出かけていくという緩いとことが何ともいい会です。

今回も登山部とは名ばかりの山行でしたが、渓谷沿いの道を滝や紅葉を見出ながら

のんびりと歩けたいい一日でした。