kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

中国大会~女子ポール~

2017-06-20 | 陸上競技
4継で8位。これは重かった。しかし、これで終わるわけではありません。これからは個人種目が始まります。どうやって戦っていくのか。終わってすぐに100mがあります。気持ちを切り替えて・・・。と、言うのは簡単ですが実際にそれをするのは難しい。私も召集所に行きNとMに声掛けをしました。「冷静に」「自分のことに集中して」と当たり障りのない言葉しか出てきませんでした・・・。

もう一度陣地に戻ってほかの2人に声掛けをしようと思っていたら2人が召集所に向かっていました。レースが終わってから全員が会っていないのだと思います。私が気にかけるだけではなく選手同士で多少なりとできるのだと思いました。自分のことだけ。そんな感じがありましたが見えないところで成長はしているのだと思います。

声掛けをしてからポールへ。予選は自分たちで乗り越えてもらうしかない。もうどうにもできません。ポールはgt先生とtkg先生に任せている部分があります。が、私もその場へ。一応「顧問」ですから。技術的な指導に関しては全くできません。それでもmmに対する関わりはあります。特に何ができるのか。分かりませんがその場に行きました。

2m70くらいから跳び始めました。力がある選手が何度か失敗をしていきます。mmは全て1回でクリア。実際に力のある選手は跳ぶときには大幅にクリアしていきます。2m90までは全て1度でクリア。自己ベストが2m91ですから順調だと思います。3m00へのチャレンジ。このあたりからは「試技数」も大きく影響していきます。

1回目、2回目と跳べませんでした。最低でも3m00を越えなければIHはない。それは分かり切っています。私は見ていることしかできない。その時にgt先生が「ポールを変えよう」と決めました。何を基準にポールを変えるのか全く分かりません。それでも専門家がいうことです。こちらは任せているので見守りました。正直、この13フィートのポールを使ってバーをクリアしたことは1度もありません。それでも県総体の時に「13フィートが使えなければIHはない」と断言していました。そこからの練習は13フィート中心。tkg先生に頼んでその練習を中心にしました。

3回目、見事クリア。思わず声が出ました。後で言われたのですがホームまで聞こえていたようです。kanekoが叫んでいると(笑)。まだ、IHを決める高さではないのですがそれでもgt先生の作戦が見事はまりました。鳥肌が立ちましたね。その後、次の高さをクリア。3m10を一発!!と喜んでいたら「3m05」でした(笑)。3m00からは5cm刻みになるようです。顧問としてどうなのかという話ですね。さらにその勢いで本当に3m10を1回でクリア。他の選手がクリアできなかったのでこの時点で4位確定。IHです。

この子は小学校の時に競技をしていました。中学では陸上部がなくテニス。高校に入って競技を始めたのですが3年間のブランクにより思うように体が動きません。話をしていた時に「自分の目標は学校の前に横断幕を掲げること」と言っていました、うちの学校は全国大会出場が決まったら道路沿いに「横断幕」を掲げます。小学校の時にその横断幕を見て「自分も横断幕を掲げる」と決めてうちの学校に入ってきたとのことでした。

遠い遠い目標だったと思いますが、「横断幕を掲げる」という目標を達成しました。私自身は本当に何もできていません。gt先生が技術的な指導をしてくださり、広島でtku先生やhgh先生の指導を受ける。さらに今年度に入ってtkg先生が定期的に練習を見てくれる。そのおかげでここまで来ました。感謝しかありません。

マイナー種目だから。参加者が少ないから。そう思われる種目だと思います。が、投擲系と同じで完全な「技術種目」です。指導者の力が顕著に出ます。私が指導者でなかったらもっと上の記録を出せているのかもしれません。他地区のレベルから考えると3m10でIHというのは低いのかもしれない。それでもこの子が3m10をトンんでIHに行くまでに多くの人の支えがありました。だからここまで来れた。本当に価値がある結果だと思います。

謙遜とかではなく私はほぼ「おまけ」です。gt先生からは何度も「監督がきちんとやらんと」と言われ続けていますが・・・。私が育てたという気は全くありません。すべてgt先生のおかげです。N工業で「出稽古」と書かれても当然の話(笑)。それでも近くで見てきた分、喜びはあります。この子がここまで来たという喜びです。色々な意味で成長しています。

次なる目標は3m20。県記録をさらに引き上げておく。重要なことだと思います。高校で競技を引退します。だからこそ残された時間を有効に使ってほしい。県で初めての棒高跳びのIH。歴史に名を刻みました。もっと上を。また多くの人の力を借りることになると思います。こちらも応援してください。

gt先生、頼りにしています。
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中国大会~0.1秒~

2017-06-20 | 陸上競技
この大会で流れを決めると思っていたのは4継。この種目がIHを決めればすべての種目でIHを決める。そう思っていました。1年前の中国大会で準決勝で最下位になった日から全ては「4継でIH」のためにやってきました。私は「リレー中心」にチームを作るようにしています。「個」を犠牲にするという意味ではなく「一人ではできないこと」を力を合わせて達成するという感覚。ここを最優先しています。

2年前、リレーを組むということが最大目標でした。遊びの延長のような形でしかできませんでしたが「みんなで一つのことを」という感覚を大事にしてきました。昨年は全員が全力を尽くせばIHの可能性があると甘く考えていましたが到底届かず。49秒35の記録で準決勝最下位。勝ち上がることの難しさを痛感していました。

強豪校であれば毎年毎年「強い選手」が入ってきます。誰か一人が怪我をしても代わりになる選手が入ってくる。うちは本当に無名校。その部分は全く期待できません。指導に関しては力を入れて全力で選手と向き合います。が、それは周りにはわからない。「来てくれた選手」と一緒に目指すしかない。2年生1人、1年生3人のチーム。代わりになる選手は1人もいない。その中でのレースです。

予選は48秒65のチームベスト。通常であればラウンドを進むごとに記録を上げていくことができる。本当に48秒2は出せると思っていました。が、準決勝では48秒59で全体の7位。厳しい戦いです。

決勝ではよく走ってくれましたが48秒69で8位。48秒52までがIHへ。6位と7位は同タイム。0.001秒の差で「IH」が決まったのです。うちは完全に力負けでした。力が出し切れていたら。それは言い訳でしかありません。結局、ここまでしか選手の力を引き上げることができなかった私の責任だと思っています。選手は力を尽くしてくれました。

3年生のAに対して私は言葉をかけることができませんでした。顔を見ただけで涙が止まらない。情けない。本当であればきちんと声掛けをしてあげなければいけないのに・・・。1年生の時に14秒8。通常であればその選手が本気で「IHを目指す」という気にはなりません。遠すぎる目標ですから。それが私の言葉を信じてくれて「本気」になってくれた。我が強い、自己中心的な部分が多い選手たちをまとめてここまで来てくれた。2年生全員がAを慕っています。この子がいてくれたから今、IHを目指す状況になれた。

0.1秒。手を伸ばせば届く距離にIHがありました。が、届かなかった。このことを重く受け止めないといけない。1年後。絶対に行かなければいけない。それは昨年支えてくれたマネージャーや3年生のAやKのためにもです。恩返しという部分では今の下級生は何もできていない。一緒にIHまで練習をする。このことの意味をもっともっと感じ取る必要があったのです。

流れが悪かった。きちんと正メンバーでリレーを組んだのは中国大会まで2本。支部大会と県総体の予選のみ。県選手権や県総体の準決勝・決勝で走れていません。このことはずっと気になっていました。レースをしながら課題を見つけることができない。シーズンインの時に「全てのレースで勝つ」ことをIHへの課題としていました。これができれば必ずIHに届く、と。

それができなかったのはやはり私自身の責任だと思います。そばにいながら全てのことをできなかった。リレーオーダー用紙の提出ミスや突然の故障。避けることができたと思っています。選手に申し訳ない気持ちです。正直、自分自身エネルギーが枯渇する瞬間でした。もう指導するエネルギーは残っていない。そう思いました。

それでもここで止まるわけにはいかない。私が止まってしまったらこれまで支えてくれた3年生男子や女子に顔向けできない。

無名校。でも関係ない。今回感じた「悔しさ」は一生忘れないと思います。前任校でマイルで7位になった。その時と同じ。これが私自身を奮い立たせる要因になる。もう二度と選手にこんな悔しい思いをさせたくない。そうであればもっともっと私にはやるべきことがある。忘れてはいけない。

これまでも多くの選手に「悔しい」想いをさせてきました。それでも進んでいく。だからこそ今がある。たった0.1秒。遠い遠い0.1秒でした・・・。

本当に申し訳ない。それ以外に出てくる言葉がない。涙が止まりませんでした。
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中国大会~感謝~

2017-06-20 | 陸上競技
中国大会を終えました。前の記事に結果だけ記載させてもらいました。

まずは、この日を迎えるまでに様々な方に応援いただいたことを心から感謝します。自分たちの力だけでは絶対に中国大会を迎えることができなかったと思っています。本当に0から始まって3年目。1年目、本当に陸上競技を辞めようとまで思いました。ここまでして「競技を通じての成長」を求める必要性はあるのか。「楽しく」やる。これとは極にある競技生活を求める。多くの反発や反対もありました。ここには「自分のやりたい陸上競技はない」と痛烈に感じていました。

「今入学した生徒が卒業してからが本当のスタート」と何度も言われました。分かります。これまでの流れを大きく変えるというのには時間もエネルギーもかかる。全員が自分のスタイルに合うまではやはり時間がかかるのです。だからといってその年の1年生の競技人生を捨てるわけにはいかない。その時の2年生も同様。目の前にいる選手と一緒に「最大限のことをやる」というのが私の中にはありました。

が、それでも本当にきつかった。正直、半分以上鬱になった感覚もありました。夜眠れない。指導をすることの無意味さを何度も感じる。「前任校とは違うのだから」という言葉も何度も受けました。これほど陸上競技から離れたいと思った時間はなかったと思います。

1年が経過し、新入生が入ってくる。だからと言って簡単ではない。力はあるが「甘い」部分が多い新戦力。競技の指導の前にもっともっと基本的な指導をしなければいけない。「伝統校ではない」というのは言い訳だとわかっています。が、上級生から下級生に伝えていくものがない。通常であれば3年生の姿をみて下級生が育っていく。しかし、女子に関しては3年生が0。本当に何もないところからのスタートでした。唯一チームを支えてくれる3年生のマネージャーが気配りをしてくれる。自分中心の1年生たちのお世話は大変だったと思います。今のチームが存在するのはこのマネージャーのおかげです。この子がいてくれなったら間違いなく中国大会どころではなかった。

昨年は中国大会以後、多くの方のお世話になりました。選手と連れて大阪へ。更には岡山、宮崎。愛媛から足を運んでいただいたこともあります。その中で少しずつ変化してきた。うちの学校で他校と一緒に練習をする。社会人選手に来てもらって関わってもらう。私の力は微々たるものでしかない。だからこそ多くの人の力を借りながら進んできました。今ではうちのチームの必須アイテムになっている「水」の効果を伝えてくださり、ことあるごとのサポートしてもらう。

今の3年生。男子も女子も「競技」に向かってくれました。男子は大きな目標である「中国」を果たせなかった。女子は基本的に甘いので男子がチームを引っ張ってくれているおかげで全員が前に進めた。女子は唯一のスプリント選手と投擲選手が「気配り」をしてくれた。kがチームのムードを明るくしてくれる。この子の存在はうちの強み。声を出せない2年生の代わりに元気を出して盛り上げてくれた。Aは個性が強い2年生女子に一人ひとり向き合ってくれた。この子の存在がなければうちのリレーは早い段階で崩壊していた。間違いない事実だと思います。

かけがえのない「人」との出会い。これがあったからうちは進んでこれた。心から感謝しています。その方々に「結果」でしか恩返しできない。そう思っていました。

私は無力。そう感じています。唯一恵まれているのは素晴らしい人たちに囲まれて生きている。だからこそ前に進める。その部分だけです。

応援していただき、気にかけていただき本当に感謝しています。私自身、各方面に支えられています。ご無礼なことも多々あると思っています。それでも私は自分が信じる道を進んできました。選手は応援される人間になってもらいたいと思います。私自身も足りないところを補いながら前に進みたいと思います。

まずは感謝を。本当にありがとうございました。
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