ぱぐぱぐ通信

環境にわるいペットボトル飲料を買わないジョー・てるりんの絵日記みたいなものです。

最近読んだ本

2013年02月08日 21時52分05秒 | おすすめ
「最後の家族」 村上龍著







リストラの危機に直面するコーヒー好きの父と、

若い大工と密会を重ねるかたわら、家族の調和を取り戻そうとする母親と、

引きこもりの長男と、

10歳年上の元引きこもりの男性とつきあう大学受験を控えた長女の

4人の家族のそれぞれの視点で各章が構成されています。



長男は、向いの家の女性が夫と思われる男性から

ドメスティックバイオレンス(DV)を受けるのを見たのを契機に、

だんだんと引きこもりから脱していきます。

長女も「いい子」をやめ、元引きこもりの彼氏と海外へ行く夢を膨らませます。

母親は、大工との逢瀬を重ねながら、本当にやりたいことを見つけようとします。



「誰かを本気で助けたいと思うなら、まず自分がかわることだ」

という主題が感じられます。

最後にコーヒーの香りを感じて、表紙を閉じられます。



☆☆☆☆☆

追記

ちびちくりん1号に紹介しましたが、彼女は

「そんなにおもしろいかなぁ」

という感想でした。






「東京スタンピート」   森達也






世界恐慌とオイルショックが重なり、不安が蔓延する2014年の日本が舞台。

主人公のテレビディレクターは、年の半分以上は永久凍土の上かアフリカか

電気も通わぬ砂漠などでドキュメンタリーを制作しています。

日本に帰ってきている最中に、通り魔殺人のニュースを見た直後に、

集合無意識研究所の加藤という男から「事件は虐殺の予兆です」との電話を受けます。

憎悪は感染するのか。

監視カメラは本当に住民に安心を与えているのか。

犯罪の増加に対する不安などの社会不安は、

メディアの報道にあおられているだけではないのか。



近未来の日本社会。

考えさせられます。


☆☆☆☆★






「君はフィクション」  中島らも





楽しんで読みましょう ^^

☆☆☆★

あしあと